表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
537/1991

契約確認

「ボクを呼んだのは誰かなぁ?って、げっ!?」

「げっ!?ってなんだよ。げっ!?って……こっちに呼んだらそんな恰好になるんだね?」

 姿が変われど、声は同じ。地獄で会った時よりも幼い状態で、羽根の生えた靴と馬がデザインされた服を着ている。なんか不思議なファッションしてるな……


「なんだよハチか……そういえば呼び出し方教えたっけ?」

「中途半端にシジルだけ貰ってたよ。あとは頑張って調べて……供物としてご飯を用意したよ?」

 まぁモニクのメモの通りにやっただけだけど……呼び出す準備として供物が必要だったので肉料理を作って用意しておいた


「いや、普通は生き血とかそういう物なんだけど……あっ意外と美味いなこれ?」

 どうやら最初は供物に文句が有ったみたいだけど、一口食べたらお気に召したようで、パクパク食べている


「ふぅ、美味かった」

「供物は受け取ったね?それじゃあ契約に則ってセーレさんに運んで欲しい物があるんだよ」

「ど、どんな物を運べって?まさかブラックホールでも運んでここを破壊しろとか言わないよな?」

「僕の事なんだと思ってるの?」

 人の事を破壊神か何かだと思ってないか?


「逆だよ。ここを救う為にこの村を運んで欲しいんだ」

「村を救う為に悪魔の力を?本当にそんな事を悪魔に頼んで良いのかぁ?」

「逆に聞くけど、契約を破ったら地獄の果てまで追いかけてセーレさんの存在が完全に消えるまで叩きのめす覚悟は僕にはあるよ。僕も地獄に行けるのは分かってるよね?」

 友達の村を、命を消滅させるような事になればセーレさんにもケジメを付ける為に消滅してもらう


「ひえっ……悪魔を脅すなよ……契約を破ると悪魔は爆散しちまうから守らないといけないんだよ……もちろん抜け道は使うけどさ?それは気に喰わない相手にしか使わないから安心しろって……地獄までマジで追いかけてくる奴との契約を破るリスクはデカ過ぎるし、俺はお前の事を気に入ってるって言ったろ?だから安心しろって……」

 美少年って感じの見た目からそこそこ荒い口調で喋るセーレさん。多分だけど他の人に呼び出された時は見た目相応な猫被ってる口調で話して、素はこんな口調だなこれは?


「契約内容としては供物と引き換えに村を指定の場所に移動させるで良いのか?」

「この村、アストライトを僕の空島に移動させてほしい。もちろん村の皆も一緒に、安全に送り届けると約束してくれるかな」

「そうそう、悪魔と契約する時はキチンと条件を付けておかないと気に喰わない奴ならそこにつけ込んでくるからな?こんな事言ってくれる悪魔はまず居ないぞぉ?俺は優しいなぁ?」

 悪魔が気に喰わなかったら多分、最初のセーレさんの言い方だとアストライトの村だけが僕の空島の空中に移動させられて落下してぐちゃぐちゃになった村の残骸が届く可能性があった訳だ。アストライトの皆はこの場に残された状態で……そう考えると確かに忠告してくれるセーレさんはかなり優しいと言える。まるでチュートリアルみたいだ


「悪魔を論で圧倒してるぞ……」

「ハチを騙したら後が怖いぞー?」

「皆の為に頑張ってるのじゃ!」

 後ろから色々聞こえてくる。皆の為にも交渉をしっかりやらなきゃ


「まぁ俺の場合はそこまで肩肘張らなくても要望通りにするから安心してくれ。この村をハチが持ってる空島に持っていけば良いんだな?で、何処に設置するんだ?実際に行ってここだ!って宣言してもらえればそこに設置するけど」

「あ、じゃあ一旦僕に憑りつく?」

「マジ?悪魔に憑りつかせるとか正気かよ……」

「一応言っておくけど、僕は悪魔に憑りつかれた事はあるけど、憑りついた悪魔が絶望してたとだけ教えてあげる」

「嘘だろ……」

 モニクの時にもやった移動法。悪魔は人に憑りつけるはずだし、これで泉で空島にワープして場所を直接選ぶのが良いだろう。モニクはあの時絶望と言うより驚愕って感じだったけど、僕に憑りついても精神系の状態異常無効があるお陰で何も出来なかったみたいだし、セーレさんが憑りついたとしても同じように何も出来ないだろう


「それなら儂も場所の選定に付き合わせてくれ。ふんっ!これでついて行けるだろう。少しの間だけ村を頼むぞ」

「任されよう」

「任された。ピュアルは警戒モードで外を確認して」

「……!」

 体のサイズが小さくなり、僕のフードの中に隠れる事が出来るくらいのサイズになったアトラさん。ヘックスさんから指示を出されて体の何処から出したのか、多分レドームだと思われる円形の明らかに質量保存の法則には則って無さそうな装備を展開するピュアル。とりあえずとぐろを巻いていたヴァイア様。と多分村の中でも強さ上位のメンバーだろう存在が村を守ってくれるのなら問題無いな


「じゃあ皆。良い感じの場所を選んで来るよ」

「行ってくるぞー」

(うわっ!マジで効かねぇのか!?)

 一応試してみたらしいセーレさんの声が聞こえる。まぁ無理だと言われたら気になるよね


「「「「「いってらっしゃーい」」」」」

 泉を使って空島にワープする。さて、候補地を探すとしますか



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 悪魔が取り憑いたらニャル様が面白くないってダメ出ししそうだし。 仮に強引に契約して囲ったりした日なんかニャぁ、僕でさえ手に入れられなかったのにって嫉妬ビームでセレたん蒸発しそう。 〉ブラッ…
[一言] 正直悪魔が操った所でそれに気づいたニャル様が「うーんそれは面白くないし、ただの悪魔が彼より面白くなるとは思えないなぁ」って言って悪魔が消滅する未来しかない笑
[一言] >「ボクを呼んだのは誰かなぁ?って、げっ!?」 >「げっ!?ってなんだよ。げっ!?って……こっちに呼んだらそんな恰好になるんだね?」 セーレ「げぇっハチ」 >「供物は受け取ったね?それじ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ