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7deyz To Lie

「あのぉ……指揮官?勇者軍の人をこの島に連れて来たいんですけどぉ……」

「もしかして貴方……PVをバラしたりしてません?」

「うげっ!?」

「おやおやぁ?これはこれは……」

 どうやら早速犯人が見つかったようだぞぉ?


「申し訳ありません!申し訳ありません!あの時はちょっとテンションが上がっちゃって……ジェイドさんとかグランダさんとかを連れて来て真実を知って欲しいだけなんです!」

「ほほぉ?言い残す事はそれだけですか?」

「勘弁してください!持ち合わせ全額寄付しますからぁ!」

 ちょっと楽しくなって追い詰めていたけど、まぁこの辺で勘弁してあげよう


「冗談ですよ。数人程度ならまぁ、呼んでも良いかな?あまりにも大量に呼ばれたら面倒事になりそうだからそうだなぁ……最大でも10人以下ですね」

 あのPVを見ているのなら間違いなく質問責めとかされそうだし、10人以下にしておけば質問の量とかもある程度抑制出来るだろう


「ありがたき幸せぇ!」

「あ、そういえばですけど、連れてきたい人の中にホフマンさんとか居ます?」

 ホフマンさんならむしろこの島で色々料理とかやって欲しい所だ


「え?あぁ、ホフマンさんも連れてきたいと思ってます。米が格安で手に入ってしかも色々試せるなんてホフマンさんがほっとく訳が無いと思って……」

「僕もホフマンさんにはお世話になった事があるのでホフマンさんは是非連れて来てください」

「あの……スミスさんは?」

「スミスさん?どんな人です?」

 僕がお世話になった事がある人にスミスさんって人は居なかったはず……


「えぇ……スミスさんはかなり有名なプレイヤー鍛冶師なんですが……指揮官さんってお世話になった事無いんですか?」

「まぁ装備に関しては困った事が無かったんで……」

 クエストの報酬で貰ったり、呪いのアイテムであったり……大体プレイヤーメイドの装備とかお金が掛かる装備はまず使えないんだよなぁ……


「指揮官って、やっぱり常人のソレとは違いますね……」

「……あぁ、なんだかさっきの事が許せなくなってきたなぁ?」

「いやぁ他の人と違うくらい何だって話ですよねぇ!?」

 この言い分強いなぁ?


「というかそう思うんだったら言葉には注意しましょうね?そうですね……明日なら呼んでも良いかな?」

流石に今日はもう来てほしくないから明日にしてもらおう


「はい!」

 走ってそのまま行ってしまったので、勇者軍の人達に通達しにでも行ったのかな?まぁ島の地図とか色々出来上がってるみたいだし、露店巡りとかしたいな……




1日経って勇者軍の人達がやってきた

「ここが……」

「何だこりゃ!?」

「嘘……」

「いらっしゃいませ」

 とりあえず泉の前で待っていたけど……


「なっ!?お前は!」

「ホアッ!?ほ、本当に居た……」

「こいつが例の……」

 そんな化け物見る様な言い方しなくても……いや、普通に戦闘シーンで化け物っぽく戦ったしこの反応は正常なのか?


「一つだけ教えてくれ!お前は本当にプレイヤーなのか?」

「プレイヤーに見えませんか?」

「AIとかじゃ無いのか?」

「ガー、ピー、その質問の返答は用意されておりません……とか言って欲しいんですか?正真正銘の人間ですよ」

 あえて一回それっぽく乗ってあげたけど、そんなに人間じゃないと思われてたのか……


「あ、ホフマンさん。お久しぶりですね?」

「お、おう……久しぶりだな」

 緊張してる感じだなぁ……まぁホフマンさんならアレですぐに緊張も無くなるだろう


「ホフマンさん。これ、欲しいですか?」

「それは……米か?」

「はい、とりあえずここで試験的に取り扱ってる米なんで下で売るのは勘弁して欲しい物ですが……ここで料理の研究をする為なら格安で提供しますよ?」

 既に精米済みの米の袋をドサドサとホフマンさんの目の前に出していく。本当にゲームの仕様で精米過程吹っ飛ばせるの便利だなぁ……これももしかしたら精米も自分で出来て米ぬかとかも他に利用出来たりするんだろうか?ゲーム仕様は面倒な事をカット出来て便利だけど、その面倒を自分でやる事でもっと色々出来たりするし、意外と侮れないんだよな……


「この米を使って料理研究して良いのか!?うおおおマジかよ!太っ腹ァ!」

 その言い方はちょっとやめてほしい。でもこれでホフマンさんはもう既にこっち側だ


「説明をして欲しい。あのPVに出ていたのは……」

「ポン君。頼むよ」

 どうせあの四天王は……とかなんとか聞かれると思ったので、ポン君の黒の乙女、クロクマ、軍人の姿とシスターの姿を目の前で見せる。目の前に居るのが本当にあの時戦った奴だとこれで分かるだろう


「マジであの四天王を一人でこなしてたのか……」

「一人じゃ無くてハスバさんもですけどね?」

「いやぁ照れるなぁ?」

 いつの間にかそこらへんに居たハスバさんもいつものスク水では無く、あのイベントの時のスク水にマント、腕だけの鎧、羽の生えた靴と四天王モードで現れた。やっぱり凄い恰好だな……


「あんな馬鹿みたいな強さイベント限定だとは思いたいが、魔王のフリとかズルいぞ!」

 どんな質問ですかねそれ……


「そもそもの話ですが、僕……いつ自分が魔王だと名乗りました?いつ四天王だと名乗りました?」

「え?そりゃあ……」

「僕は一度も()()()()名乗ってませんし、四天王か?という質問等も返事はしていないと思いますが?」

「あれ?そういえば……」

「名乗ってないですの……」

「えっ?じゃあ誰が四天王とか……」

「……」

 おっと、これ犯人探しになると可哀想な人が出てくるぞ?めっちゃ滝汗掻いてるガチ宮さんは一旦スルーしてあげよう


「そうなるように7日間頑張って皆さんを騙しましたからね?見事に引っかかってくれたから僕達は勝てたんですよ」

 演出によって相手が勝手に勘違いしたからこその幻の四天王が生まれ、偽の魔王も生まれた


「人数差が圧倒的なら智謀で何とかするしかないでしょう?」

 圧倒的な人数差があるのに正面からぶつかり合うなんて不利でしかない。その差を埋めるには頭を使わないとね?



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― 新着の感想 ―
[一言] 滝汗… どうやらマヌケは見つかったようだな!
[一言] 要するに、勇者軍全員間抜けなんだよぉ~(笑
[一言] >「あのぉ……指揮官?勇者軍の人をこの島に連れて来たいんですけどぉ……」 >「もしかして貴方……PVをバラしたりしてません?」 >「申し訳ありません!申し訳ありません!あの時はちょっとテンシ…
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