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やったか?

「くっそ!流石にあれは無理だぜ!?」

 ガチ宮さんは自爆する事を考えているんだろうけど、ゲヘちゃん相手にあの自爆はどうなんだろう?効かないんじゃないかな?


「見えてしまっているのならコソコソせずに行きますよ?」

 単純だけど質量のある大型のパンチが何発も飛んで来るのなら対処としては回避するのが一番だろう。もし、防御するならジェイドさんのバリアを4発程度で破壊しているその威力を受け止め切れるという自信があるのならやってみれば良い


「ヤバ過ぎだろ!」

「ただでさえこの魔王の本体を相手にするのも辛いのにこっちも厄介過ぎる!」

「これが魔王かよ……今まで戦ってきた奴らと一線を画すなんてレベルじゃねぇぞ?」

 それは流石に言い過ぎだと思う。()()()ならまだ他の階層の人達の方が面白い戦闘とかしてたと思う


「まだ本気も出していないんですがねぇ?右手を封印した方がよろしいですか?」

 片腕で対応出来るとは微塵も思ってない。だけどこのくらい余裕な態度をキープしているのが僕が考える魔王としての在り方なんじゃ無いかなぁと思って尊大ロールを続ける


「バカにしやがって!」

「確か私の事を踊らせてくれるとか言ってましたねぇ?いつになったら踊らせていただけるのでしょうか?」

 初顔合わせの時に躍らせてくださいみたいな事を言ったし、追い詰めてもらってアレを使いたい。そもそも、まだ戦闘も始まったばかりだ。そこまで焦る必要も無いか


「あのデッケェのもヤバいけど、こっちのちっちゃい本体も……ひゅ」

「誰が小さいと?」

 随分と失礼な人が居たので、それ以上喋れない様に顎を掌底で撃ち抜く。そうしたらポン君パワーのお陰か、文字通りに顎が撃ち抜かれて、本当に何も喋れない様になってしまった。顎が飛んでいくとか流石に想定してないよ…… 


「口は災いの元ですよ?余計な事を言うから災いの方からやってくるんです。こうやってね?」

 やってしまった事は活かす。ゲヘちゃんの方もとりあえず拳で敵を叩き潰しているし、こっちに向かってくる奴は1人ずつ捌いて行こう。もう1人既にやってしまったけど、ただ時間稼ぎをしたいだけなら殺さずに拘束しておくのが一番だ。だけど、そんなやり方で時間を稼いだところで盛り上がりに欠ける。というか、もう皆のお陰で結構な時間が稼げてるから正直ここで勇者達を弄んでいれば時間稼ぎは既には充分そうな気がしてきた


「まともに戦ってもダメだ!」

「ほう?ではマトモじゃない戦い方。見せていただきましょうか?」

 おっ?ここに来て勇者軍が何かしてくれるみたいだ。何するのかな?


「魔王!勝負だ!」

 うわっ、ここに来て勇者とタイマン?周りに居た人が僕から逃げるから誰かを人質にとる事は難しい。タイマンを拒否したくても拒否したところで勇者は構わず突っ込んでくるだろうし、一旦勇者の相手をするしかない


「お相手しましょう」

 遺志を継ぐ権利の起動も視野に入れておこう。あの勇者の攻撃を正面から受け止めたら、その部位ごと切り捨てられそうだな……


「はぁ!せやぁ!」

「【オプティダウン STR】【フラッシュ】【インパク】」

「ぐはっ」

 まずは攻撃を喰らっても生き残れる可能性に賭けて、STRを下げる。横薙ぎ一閃は【フラッシュ】を至近距離で発動して目を覆うか、片手だけでも光の防御に使ってもらえればラッキー程度の防御的【フラッシュ】。目を開けてなければ良いんだと両目を閉じてこっちに迫ってきた勇者に対して、地面に叩きつける様な縦向きの【インパク】。この一連の流れとして勇者を地面に寝かせる事に成功した。とりあえず背中に右足を置いて、立てなくはしたけど……でも流石にこのくらいだと立ち上がってきそうだなって……なるほどね。この勇者様は囮か。これはもう避けられないかも


「今だ!」

「あぁ!」

 地面に転がされていた勇者がやっぱり勇者だからなのか、バカみたいな身体能力で僕の足首を掴んで地面に叩きつける。受け身を取ってもその衝撃はかなりの物だ。だが、そうこうしている間に勇者軍の人が手を繋いで、最後はレイカさんの肩に手を乗せる輪のような状態になっていた。魔力が流れているというか、あれ間違いなく喰らったら痛いで済まないレベルの奴だ。勇者は勇者で僕を地面に叩きつける事で射線上から逃げる時間を作っていた訳だ


「【リンケージビーム】!」

 その銃口からどうやってそんな極太ビームを撃っているのかと言わんばかりのビーム。それを撃つ為に他の人と繋がる必要があるのか、どう考えても威力が今までのと比べたら桁違いだ。仕方が無い。受けるか




「流石にこの一撃を喰らって立ってる奴は居ねぇですの!」

「やったか!?」

「お前馬鹿野郎!それを言ったら……」

 待ってました。その一言!


「ふぅ、流石に今の一撃は効きましたね……次はありませんよ?」

「うわぁぁ!お約束やぁ!」

 やったか?→やってないは絶対に一度はやりたかった事だ。【片翼天使の加護】が発動して僕の背中から半透明の片翼が出てきて、僕を守って完全に消えた。そして【片翼天使の加護】も消えてしまった。演出の為とはいえ、防御の手札を1つ切ってしまったけど、ここから逆転する為に良い演出をしてもらったね?



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― 新着の感想 ―
[一言] ハチくんはちっさい、言われると気を悪くしますが。 某国家錬金術師ネタで豆粒ドチビ言われたら、偉いことになりそう。
[一言] 本日の戦犯はやったか発言をした人で決定ですね。
[一言] それを言っちゃあ仕方がないw
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