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防寒具を作りたい

「ふーん?ハチはヴァイアばっかり褒めるんだな?」

 アトラさんがいじけてる。そういえばヴァイア様は良く褒めるというかヨイショすると喜んでくれるからそういう対応をしてたけどアトラさんを褒めた事ってそんなに無かったかな?


「ヴァイア様にはお世話になってるからね?まぁアトラさんにもお世話になってるけどなんかアトラさんは尊敬っていうより友達っぽいんだよね」

「と、友達?ハチ、儂の事そんな風に思ってたのか?」

「うん。ダメだった?やっぱアトラ様って他の皆と同じ様に崇めるっていうか敬った方が良いのかな?」

 僕としては残念だけどアトラさんがそういう態度を取って欲しいと言うのなら仕方が無い


「カッカッカ!いや、それで良い!」

 なんかアトラさんの機嫌が良くなった。友達っていうのが良かったのかな?


「じゃあ今まで通りって事で……そうそう、ちょっとアルファン山の事を聞きたかったんだ。出来れば山頂の方の」

 まだ出会っていないけどアルファン山には魔法を使う敵が出てくるっていう情報は聞いている。ただ、それが山頂の方がどうなっているのかは分からない。山だって登れば気温とかも下がってくるだろうから防寒具の類が必要なのかも知っておきたいし


「んー……上の方は良く知らん」

「山は寒いからなぁ……今の山頂まで行くならどうなってるかは分からんな……」

「いや、寒いって分かっただけでも十分だよ。さて、防寒具を作らないとなぁ……」

 やっぱり山の頂上は寒いらしい。今度は何かもこもこした物でも集めてみようかな?


「おいおい、これ置いてくなよ!」

 おっと、フロッカウの死体を出しっぱなしにしたままだった。あー……これどうしよう


「……フロッカウの皮ならばある程度寒さにも耐えられるかもしれん」

 ヴァイア様が呟いた。ほうほう?これが防寒具に使えるかもしれないのか


「とぅるるーとぅるとぅる……うおっ!?」

 妙な歌の様な物を歌って近くを通りかかっていたドナークさんがフロッカウの死体を見て驚く。あっ、ドナークさんって手先が器用だったよね?


「ドナークさん?ちょっと相談したい事があるんだけど……」

「お、おう……うへぇ、頭が……」

 頭がざっくりと開いたフロッカウを見て少し気味悪がっているドナークさん


「これ僕が倒したんですけど、ヴァイア様曰く防寒具に使えるんじゃないかって……」

「私に防寒具を作って欲しいって事か?うーん……」

 ドナークさんがフロッカウを見て唸っている


「アルファン山の山頂を目指すのに寒いらしいから防寒具を持っておきたいんだ」

「アルファン山の山頂?それならフロッカウはあまり良くないぞ?」

 ドナークさんがフロッカウは防寒具に良くないという


「ほう?それは何故なんだ?」

 ヴァイア様がドナークさんに聞く


「は、はい。フロッカウは冷たさには強いんですが、魔法耐性がそこまで無いので多分アルファン山山頂付近だと中は大丈夫かもしれないけど外側が凍って動けなくなるかもしれません。水の中での冷たさとかならフロッカウの皮は良いかもしれません」

 なるほど、内側が無事でも防寒具が凍っちゃったら動けなくなっちゃうのは困るな。でも口調がしっかりしてるドナークさんは凛々しいなぁ?


「なるほど、それならば山に居る奴を狩ってそれを素材にした方がより良い物を作れる……と?」

「出来るだけ高い所に居る奴ならば寒さに強い奴が居るかもしれません。ハチ、温かそうな毛皮でも持ってる奴が居れば狩ってこい!暖かい防寒具を作ってやる!」

「ありがとう。絶対温かそうな奴狩ってくるよ!」

 ドナークさんが作ってくれるらしいから出来るだけ良い物を作ってもらう為にも僕も良い物を狩ってこないと!


「ハチ待て。お前何か忘れていないか?」

 僕が山に向かおうと歩き出したら後ろからアトラさんに呼び止められた


「何か忘れてましたっけ?」

 何か忘れたという事を忘れた。なんだろう?


「お前儂に首飾りにして欲しいと色々預けただろう?」

「あっ!そうだった!」

 STRが下がるけど自動MP回復が優秀だった『封力の魔骨』とかが戻ってくるなら嬉しい


「ハチが居ない間に住人も沢山増えたからな。色々と追加してやったぞ」

「へ?」

 色々追加?


「ほれ、返してやる」

 アトラさんが何かネックレスの様な物を1つ渡してきた


『アストレイ・オブ・アミュレット を入手』


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 アストレイ・オブ・アミュレット


 レアリティ ユニーク


 STR +75

 DEF +40

 INT +80

 MIND +50

 AGI +100

 DEX +100


 耐久値 破壊不可


 特殊能力 HP、MP自動回復(大) 身体系状態異常超耐性 採取の目(※1) 電磁防御(※2) 欺瞞(※3)

(※1 採取をしなくてもアイテムの情報を確認出来る)(※2 遠距離からの攻撃に限り、30秒間自動で防ぐ事が出来るシールドが発動する。一度発動すると1時間再使用不可)(※3 戦闘状態に入っていない場合、ほとんどの敵に先制攻撃される事が無くなる)


 ハグレ者達の想いが詰まった結晶体。思い出や信頼が形となったとても貴重なアミュレット


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 色々の量が半端じゃないんだけど?



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― 新着の感想 ―
うーん、チート!
[一言] 想いで作られたアイテムやっぱりいいね!
[良い点] キャラクター強化が止まらないですね。 やはりVR系AI優秀系はNPCに寄り添うプレイヤーが優遇されるのはテンプレなんでしょうね。 [気になる点] 他のプレイヤーが未だに登場しないので、どの…
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