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デッド・ウィズ・ミー

「ゴホッゴホッ!な、なんだ……この毒は?」

「体の自由が、効かない……!?」

「解毒薬が効かないぞ!?」

 毒を解除する解毒薬を飲んでも解除されない。これはいったい何なんだ……


「ゴホッ、そんな汎用的な解毒薬じゃ無理ですよ……特化した解毒薬で無ければね……ここで皆死ぬんですよ!あぁ、最高のデータだ!」

「この狂人が!」

「それも最高の誉め言葉ですねぇ!」

 毒を使った自分も含めた全体攻撃。部屋の中で回避する事は不可能だ


「さあ、急がないと皆死んでしまいますよ!?」


「ジェイドさん!バリアを張ってくれ!」

「何を!?」

「この閉鎖空間で一番強いのは誰だと思ってる?」

「まさか!?」

「さぁ!一緒に死のうぜ!マッドドクター!」

 ガチ宮がとっておきの魔法を使う


「【デッド・ウィズ・ミー】!」

 ガチ宮の体に紫色の炎が現れ、徐々にその炎が大きくなっていく


「なっ!?何ですかその魔法は!?」

「自爆を繰り返してたら入手したとっておきだぜぇ?俺と一緒に燃え尽きなぁ!」

 自分のHPを削りながら体から吹き出す紫の炎の力で高速移動する。今までは追い詰められて囲まれてから自爆。何とか敵の懐に潜り込んで自爆。とりあえず困ったら自爆。と、何回も自爆していたら入手した特殊魔法【デッド・ウィズ・ミー】だ。これは自分が燃え尽きるまでステータスが大幅に強化され、遠距離攻撃の類は炎の力で弾かれる。自身のHPが0になると炎が爆発的に広がり、敵が炎に近い所で爆破する事が出来れば、基本的にほぼ1撃で敵を屠れる威力を持っている。これを使うとデスペナがいつもよりキツくなってしまうが、やらなければ魔王の所に行く前に邪魔な偽物を出すコイツを倒せない


「死ねぇ!」

「熱い!素晴らしい……データだァ!」

 ガチ宮が炎を纏った状態だと炎の力で数秒間だけ浮く事も出来るので、敵を追いかける能力も飛躍的に上がっている。ドクターの身体能力では毒が無かったとしても逃げる事すら出来ない。やれる事と言えば今の情報を指揮官に伝える程度だ




「ぐっ、すまないガチ宮……」

 バリアを張っていたのでジェイド達が燃える事は無かったが、その威力によりバリアにもひびが入り、炎の熱がバリアを貫通してダメージを喰らうというとんでもない魔法。普通の魔法ならバリアを貫通……ひびを入れる事すら出来ないのだからこの自爆魔法はとんでもない魔法だ


「これが鍵……と宝箱か?」

 ドクターの居た場所には鍵が落ちていた。それと奥には宝箱がいつの間にか現れた


「ガチ宮が毒ごと全部燃やしてくれたお陰で何とかなったぜ……これはガチ宮の分で良いか?」

「問題無い」

マッドドクターを倒して出てきた宝箱はガチ宮の取り分として持っていく事にする。下の階で合流した時に渡してやろう


『偽物が消えた!ジェイドさんやったんだな!』


『これでもう同士討ちしなくて済む!』


『とりあえずジェイドさん達が戻って来るまで待ってるぜ!』

 どうやら例のマッドドクターが倒された事で偽物が消えたみたいだ。これでやっと最深部に進んで魔王と戦える状態になった。下の仲間の所に合流して魔王に借りを返しに行くぞ




「申し訳ありません指揮官。あまり時間を稼げませんでした……」

「いやいや、充分ですよ。敵の切り札の1つが分かりましたし……まさか監視水晶まで壊すくらい広範囲の強い攻撃だとは思ってませんでしたが……」

 最上階のドクターが居た部屋の全てを炎が包み、監視水晶まで破壊されたのは流石にビックリだった。ドクターが最初に陣取っていた場所に鍵と例の物を転送しておいたけど……何とかなっているかな?


「流石にトラップ無視に自爆とか相性が悪かったです……」

 多少考える相手なら騙しは有効な手段だが、考えずに突っ込んでくる相手だと騙している暇がなくなる。皆の為によそ見はしないで、先を急いでいたからこそ止められなかったと言うべきかな?


「あれはどうしようもないですね。あとは戦闘が得意な人に任せましょうか。例の物もちゃんと持っていってくれてますし」

 ドクターも時間稼ぎを頑張ってくれたのでここからは顔を隠して後方支援をさせるのが良いかな?


「お疲れ様です。他の皆さんもここからが更に大変になってくると思うので、ボスラッシュのボス頑張ってください。やられてしまった人も情報共有は出来るので、出来る限り協力してもらえると助かります」

「「「「「了解!」」」」」

 2度目以降のデスで、復活までの時間が長くなっている人は幽霊状態になってしまうが、城の中なら自由に動けるし、生きてる人と会話は出来るので、幽霊となっても偵察任務は出来る。悪いが死んでも仕事はあるんだ……ブラック企業もビックリな就労環境だな?これだけ過酷な状態でも文句1つ言わないでくれるのは凄くありがたい事だ。イベントが終わった後に労いの場が開けるなら皆の為に勝っても負けても開かないといけないなこれ?


「あのー、指揮官?外が制圧される前に敵に利用されないようにバリスタとか破壊しておいたけど、ダメだったかな?」

「おっ、破壊してくれたんですね。それなら敵が真っ直ぐ入って来てくれると思うのでナイスですね」

 下手にバリスタが置きっぱなしだと城から出た時に後ろから撃たれる可能性もあるし、どうせイベント最終日だから初期配置のバリスタも破壊しておけば敵に利用される事は無い。これで城の外に出るような事になった時に敵の場所だけ注意しておけばいい


「さぁ、最後までやり遂げましょうか!」

「「「「「応!」」」」」



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― 新着の感想 ―
[良い点] 魔王軍の一体感はすごいな。 勇者軍も協力するようになって……(ほろり
[一言] ガチ宮バーニング!。 あーちちあーち。
[一言] ゲーム脳に凝り固まってる勇者軍は、宝箱と鍵をドロップアイテムだと思いこんで回収してしまうわけか。 悪辣だな~(褒め言葉
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