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激突前準備

「さて、どうしようか……ん?おーい!トーマ君ちょっと」

「指揮官?どうかしましたか?」

 トーマ君が城の2階部分に居たのを見つけて声を掛ける。そうそう、頼みたい事があったんだ


「ちょっと作って欲しい物があるんだけど……よっと!」

「何を作れば良いんです?」

「ごにょごにょ……」

 トーマ君の耳元で作って欲しい物の内容を詳しく話す


「はい、はいはい、えぇ……」

「出来そう?」

「出来なくはないと思いますけど……凄い事しようとしてますね?」

「まぁ最後の悪足掻き用としてね?」

「そういう事なら頑張ります!」

 トーマ君に最後の時に使いたい悪足掻き用アイテムを作ってもらう為、一度城の中に戻ってもらう。必要素材はアイテム転送を使えばすぐに持って来る事が出来るし、敵が来るまでここでアイテムを作ってもらおう。ここなら敵が来てもすぐに対応出来る


「えっと、要望通りに作るなら……これを変形させて、アレを入れて……ちょっと足りないかな?じゃあこっちで代用して……」

 トーマ君が錬金釜に素材を入れていき、グルグルかき混ぜて僕が要望したアイテムを作成していく。着々と出来上がっていくアイテムを見ているのは面白いなぁ?こういうの見ていると僕も何か作りたくなってくるけど、今は無駄に素材を消費出来ない。防御の施設の防衛に出ていた人達の装備はボロボロになっていたし、鉄資源とか使って武器と防具を修理し、銃を使う人には弾薬の補給。弓を使う人には矢の補給をして結構素材も心許無くなっている。まぁあと全体補給は2、3回は出来そうだけどだからと言って無駄使いは良くない……今トーマ君に頼んでいるのは必要な物だから無駄使いでは無い




「こんな感じでどうでしょう?」

「パーフェクトだ。トーマ君」

「えへへ、ありがとうございます!」

 良いものを作って貰えた。これなら僕が使いたい事に上手く利用出来るだろう。トーマ君には頭が上がらないなぁ?


『敵が来たぞ。あの距離なら目視でも何とかカタパルトで攻撃出来ると思う』

 ロザリーさんから報告が来た。どうやら敵が結構近付いてきたみたいだ


『了解です』

 返事を受け取って城内メッセージを飛ばす


『敵が来たようなので、皆さん準備しましょう。ポーションの類とかの準備は万全でしょうか?』


『準備出来てるぜ!』


『問題無し!』


『おっ!やべぇ!回復ポーションちょっと足りてなかった!』


『城の入り口の所に回復アイテムの類は持ってきてあるので足りてない人は補給してください。上に居る人で補給していないって人は急いで補給してください』

 敵が城に辿り着くギリギリまでに出来そうな事と言えば、補給をするくらいの事だろう。アイテム転送のお陰で既に作られているアイテムを城の入り口すぐの所に転送して、足りてないポーションをすぐに補給出来るようにする。勿論補給が終わり次第、ポーションは地下にまた転送して戻すので敵に取られる心配は無い


『よし!補給完了!いつでも行けるぜ!』


『おしっ!またカタパルトでやるか。とりあえずあの爆裂石礫でまた攻撃してやろうぜ?』


『強化爆弾の数もそこまで多くないし、今回はただの燃焼石礫で良いんじゃないか?』


『今回は別の物を使おうかと』

 今ここで言い合っている爆裂石礫と燃焼石礫の違いはカタパルトの弾の作り方によって変わる。魔法で地面から岩を作りだし、自身を守る為の壁にする。【ロックウォール】はそういう魔法に見えたので、なら先にその地面に爆弾を埋めた状態で【ロックウォール】を発動したら爆弾入りの岩の壁が出来上がるんじゃないか?と提案してやってみた所……本当に中に爆弾が入った岩が完成した。弾の形を整える時に導火線の部分が外に若干出るようにして、この弾全体に油を掛けて発射するちょっと前に火を付ける事で弾が飛んでいる間に導火線が燃えていき、着弾する辺りに爆破して加害範囲を広げるというのが爆裂石礫という物が出来上がった。中に爆弾が入っていないのが燃焼石礫で、見た目ではほとんど判断出来ない。これで、敵が陣形を取っていたとしても、一度爆裂石礫を見せれば燃焼石礫でも爆発するかもしれないと必要以上に逃げさせて陣形を崩す能力を持つ兵器となる。それで最初に使ったのは、確実に一定の効果が期待出来る強化爆弾を内蔵した燃えるタイプであって、今度は別の爆弾を内蔵する事で爆発した時に発現する効果を変えてみようと思う


『せっかく2台カタパルトが用意してあるんですから、水の爆弾と雷の爆弾を使って全体攻撃しましょう』

 カタパルトの射程限界まで撃つ場合は設定出来なかったけど、射程に余裕がある場合は山なりの曲射にして発射する際に、弾を撃ちだす高さを高く設定出来る。導火線の長さを調整したら好きな高さで起爆出来るから水の爆弾は高い位置で起爆して相手全体に水を掛け、その後低弾道で良いから雷の爆弾を撃ち込む事で大規模感電攻撃が可能になる。防ぎたかったら傘でも持って水の攻撃を防ぐべきだろうけど傘なんか持って敵の城を攻めに来るかなぁ?



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― 新着の感想 ―
[一言] トーマ君居なかったら負けた言っても過言ではない 流石ハチに次ぐ主人公属性もち!
[一言] >「パーフェクトだ。トーマ君」 >「えへへ、ありがとうございます!」 既に出ているけど、「感謝の極み」の流れは自分も考えてしまったw >魔法で地面から岩を作りだし、自身を守る為の壁にする…
[一言] トーマくん「感謝の極み」 (パーフェクトだ~から)
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