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425/2003

良いとこ見せたい魔王軍

「魔王様に良い所を見せねば。【アイスバーン】」

「うおっ!?急に地面が!?」

「う、動け……ぐはぁ!」

「おいおい、これマジかよ……飯とか何とか言ってる場合じゃねぇよ!」

 誰かが床を凍り付かせる魔法を発動して、当たった人は足が凍り付き、動けなくなった所にトラップが……

 その氷結を躱した人はツルツルの地面に何とか立つけど、そこにトラップ範囲外からの矢や魔法による遠距離攻撃。まさに一方的。小さいダメージに対するバリアが有ろうが、自動回復が有ろうが、攻撃力が上昇していようが関係ない。好き勝手に動かせない事、反撃の機会を与えない事、不用意に動こうものならトラップによる攻撃が来るから動こうとしても動けないというのが正しいか。にしても城の中を氷の床にするのは凄い効果的だ。単純に動き難くするだけでもこのトラップが設置されてる空間だと驚異的だ


「では」

 おぉ、床を凍らせたら即座に撤退。無駄にダメージを負わないようにちゃんと気を付けてやってくれているみたいだ


「くっそ!ちょこまかと!」

「魔王様の下に辿り着く前にまずはあの方達の所に辿り着けるかが見物ですね?ふっふっふ」

 不敵に笑いながら廊下をスケートで滑るみたいに移動するのを監視水晶で見るのはちょっと面白かった


「とりあえず下の階層で戦闘している人達は大丈夫そうですね?」

「ええ、この階に来るまではあの調子なら問題は無さそうです」

 ドクターと2人で空中に浮かぶ映像を見て事が順調に進んでいる事を確認する。一人、また一人とトラップによって倒され、急に部屋から出てきて攻撃魔法や遠距離武器で攻撃したら即座に撤退を繰り返す皆のお陰でこっちの被害を最低限に抑え、向こうに甚大なダメージを与えている。多分こういうのって城の外でやるのが普通だよね?


「何人居ようと城の中では意味はない」

「足掻け、藻掻け」

「ほらそこ、そこにトラップが……なんてな?」

 ドアを開けては一言喋ってすぐにドアを閉めて戻っていく。なんだろう……ミステリアス?不気味?何とも言えないロールプレイだ


「あぁもう!ムカつく!」

「相手に惑わされるな!こっちの隙を作ってトラップで嵌める魂胆だ!」

 おぉ、良い勘してるぅ。まぁそれに気が付いたとしても精神攻撃が止む訳では無い


「「「ふっふっふっふっふ」」」

 ガチャとドアを開けて笑ってからバタンと閉じるを繰り返す。なんかもぐら叩きみたいだなぁ……


「城の内部って勇者軍には破壊不可オブジェクトなんですね。そりゃああんな事が出来る訳だ」

 僕達は城の内部を改造するのに壁に穴を空けたり、切ったり出来たけど、勇者軍からの攻撃が来ても、壁に傷はつかないし、床も抜けたりしない。しかも攻撃が到達する前にドアを閉じるとドアに炎の攻撃が当たっても焼ける事は無いし、石の礫が飛んできても弾かれる。だからこそ攻撃が阻まれてイライラしてきた勇者軍にはトラップが更に牙を剥く


「落としあn……」

「釣り天井だt……」

「こおしおなあなあだお(この城何なんだよ)!」

 落とし穴、棘付き釣り天井、麻痺毒シャワー。どうやって設置したの?という様な物まで設置されている。これ、僕達の所に辿り着く前に終わっちゃう可能性も無い事も無いぞ?


「……お茶でも飲みます?」

「そうですね……1杯いただけますか?」

 このままずっと映像を見ていても良かったけど、流石に何もしないのは時間を持て余している感じがするし、ドクターにお茶を用意したら飲みたいと言ったのでお茶の用意する


「緑茶で良いです?」

「ええ、用意してくれるだけで充分です。というかティーカップで緑茶を飲むのもまたオツな物ですね?」

 葉っぱをローストする時間なんか無いので、摘みたての茶葉みたいな葉で作った緑茶モドキだ


「トラップに掛かる敵を見ながら飲むお茶もまた格別……」

「茶人かな?」

 流石に茶人はティーカップで緑茶は飲まないでしょ……


 はたしてここに到達するまでにどれだけ人数が減っているんだろうか?まぁ到達出来た人達は優秀な人達だろうけど、そこから僕達との戦闘に行けるかはまた別の話。まぁ気長に待ちましょうかね?




「流石にここまで来るとトラップも結構回避されますし、そもそもの設置量も少ないので中々これ以上は数を減らすのは厳しそうですね?」

「これだけ減らせれば上出来ですけど……まぁせめて数十人くらいまで減ってくれると良かったんですがね」

 流石に100人規模を1人で、しかも戦い方を制限した状態で抑えられる気がしない。もうちょい人数が減らないと厳しいな……こういう時は救援を求めよう


『もう少し人数が減らせると戦いやすいので、敵の分断か撃破する事が出来そうならお願いします』

 城内限定の全体報告。この権利が何気にありがたい。これは30人とかの制限が無くメッセージというか念話を送れるような物なので、こっちの意志を伝えやすい。これで城の中に残っているトラップ部隊は更に色々やってくれるかな?


『了解です。指揮官たちの部屋に勇者軍がそのまま辿り着かないように戦闘します。今回も死なないようにですか?』


『はい、死なないようにしていざという時に備えてください』

 最終日の終わるその瞬間まで何が起こるか分からない。だからデスは抑えてね?という事だ


「さて、ドクターそろそろ準備しますか」

「はい、ストレッチでもしておきましょう」

 ドクターがストレッチをしているので僕も準備しよう。まぁ準備と言っても着替えとか自分に【レスト】とかを掛ける程度かな?



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― 新着の感想 ―
[一言] ガラス!魔王城にガラスは無いですか!? 破壊不能ガラスがあれば、勇者軍の目の前で優雅にめっちゃ旨そうな飯を腹いっぱい食べてあげたい♪ 「もう食べられないよ~」とかガラスをカリカリしている勇者…
[一言] えーっと。 オブジェクトを破壊できないなら、 魔王軍が罠設置時のリフォームで壁を切ってギロチンを仕込んだりと、 いろいろやってた行為と矛盾しているような気が。
[気になる点] 記憶容量が少なくてすいません質問です。 ・姿隠しの一滴ってまだ残っていましたっけ? ・芝居聖女はPLに見られていませんよね? [一言] ドクターには聖女にコインの献金をして欲しいですね…
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