表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/1996

村に集合

「ふむふむ、なるほど……」

「ぼーそーしたらハチを食べてあげる!」

 食欲旺盛過ぎて怖い。なんだか暴走とかしなくても急に頭からガブッと噛まれそうだ……


 村に来て実験が失敗したら一思いにやって欲しいとお願いをしたらこの返答だ。正直ヴァイア様だけでも一撃で葬るくらいは出来そうだけどこの白電鳥は僕を食べるって言ってる。痛くない様にって言ってるんだけどなぁ?


「まぁハチさんなら紋章も普通に装備出来そうな気がしますね?良いでしょう村に行きましょう」

「村いくー!」

 なんだか釈然としないけど、とにかく2人は来てくれるみたいだ


「ハチ、もし暴走したとしてもしっかり一瞬で、痛みを感じる間もなく殺してやるから安心するのだ」

「ヴァイア様がそう言うなら安心出来るよ」

 まぁ殺す宣言なんだけどなぁ……




「あの、村まで行くなら乗せてもらっても良い?」

「乗せる乗せるー!」

 白電鳥の方が乗せてくれるらしい。こっちはまだモフってないから背中に乗ったら存分にモフモフしてやるぞー?……ってそうだ


「紫電鳥は……パープルライトニングバード?あと白電鳥ならホワイトライトニングバード……これからは2人の事をパーライさんとホーライ君って呼んでも良いかな?」

 こんな風に呼べれば今後も呼びやすい。やっぱり愛称とかが無いと相手を呼び難いんだよね


「私がパーライですか?」

「僕がホーライ?」

「うん、どうかな?」

「「良い!」」

 良かったぁ。ダメって言われたらまた違う呼び方を探さないといけない所だったよ


「じゃあ今回はホーライ君に乗せてもらっても良いかな?」

「うん!良いよー!」

「じゃあパーライさんが先に飛んで案内人って感じで!」

「はい、私が先に飛びましょう!」

 愛称を呼ばれて嬉しそうに答える2人。ホーライ君に至っては早く飛びたいのかウズウズしている


「じゃあ二人ともよろしく!」

「しゅっぱーつ!」

「行きましょう!」

 ホーライ君の背に乗り、空に飛び立つ。おぉ……パーライさんの毛並とちょっと違う。あの時のまだ小さかった(十分デカい)頃の羽毛のふわふわ感も無くならず、もこもこ感マシマシで最高……


「やっほー!」

「ちょ!?」

 パーライさんは普通に飛んでいるけどホーライ君は楽しいのか急にバレルロールをしながら飛ぶ。ただ僕の体は逆さまになってもしっかりとホーライ君の背中に乗っている。これが【ラフライダー】の効果なのかな?


「うぷっ……」

「ヴァイア様!?吐かないで下さいよ!?」

 肩に顔を乗せていたヴァイア様がバレルロールでグルングルン回されてリバースしそうになってるからとりあえず背嚢の中に戻ってくれた方が良い。というか戻って?


「ホーライ君!もう少し普通に飛んで!」

「ん?分かった!」

 返事をしたと思ったらホーライ君はジグザグに、まるで雷の様に飛び始めた


「ホーライ君基準じゃなくてー!」

 普通の鳥基準で飛んでほしかったけどホーライ君基準の普通で飛ばれた。死んじゃう死んじゃう!


「もう限界……」

「ヴァイア様はバッグに戻ってー!」

 ハチャメチャな状況の中、パーライさんがこっちに戻って来てホーライ君を止める


「それ以上やったらハチさんが落ちるぞ?」

「あ、ごめーん!」

 パーライさんがホーライ君を止めてくれたお陰で悲惨な未来は避けられた


「ほら、村にもう着くから落ち着きなさい」

「はーい」

 元気に飛び回るホーライ君が落ち着き、村の前に着地する。当然村の皆は警戒して村の出入り口の部分に集まっている


「おーい皆ー!」

「「「ハチ?」」」「ぽよ?」

 拍子抜けな表情で皆がこっちを見ている。ホーライ君から降りて村の皆に紹介する


「前に言ってた大木の鳥達。紫がパーライさん。白いのがホーライ君で……」

「やぁやぁ、アトラはまだ居ないのか?」

「こちらヴァイア様です」

「はぁ!?連れてきたのか!?」

 ドナークさんがビックリしている。まぁボスクラスのヴァイア様がダンジョンから出て来てるって考えればプレイヤーだってビックリするか……


「あ、あと可哀想だったから連れてきたミミックさん」

 背嚢……バッグから宝箱を取り出す


「ほら、皆に挨拶して?」

「お、おらぁ……こんなにいっぱい居るとは思ってなかったぞ?」

 宝箱がガタガタ揺れている。まさか人見知り……いや、モンスター見知り?


「宝箱のミミックさん。ちょっと緊張してるけど岩塩が好きみたいだよ?」

「よ、よろしく……」

 僕の後ろに隠れながら挨拶をするミミックさん。さっきまでの威勢はどこに行ってしまったんだろう?


「まぁたハチが新しい住人候補を連れてきたのか?」

「まぁミミックさんは候補だけど……ヴァイア様とパーライさんとホーライ君は僕の武器について関係があるから来てもらったんだ。皆にも協力して欲しい事なんだけど……」

 そして紋章の事と失敗したら痛くない様に殺して欲しいという事を皆にお願いした


「そんなのダメだ!私は許さないぞ!」

 姫様が反論してきた


「そんな危ない物を使う位ならこの村でずっと暮らせば良いんだ」

 逆にお願いされたけど残念ながらそのお願いは聞けない


「姫様、僕その内この村を出て冒険したいんだ。あの泉があるから多分帰って来る事は出来ると思うけど……」

 旅人の泉はワープ機能があるみたいだけど僕が見つけたのはここにある泉だけだからすぐに帰って来るって事はまだ無理だろう


「でも、ハチを殺すなんて出来ない!」

「じゃあ僕が暴走しない事を祈っててくれるかい?」

 まだ夜じゃないからアトラさんが居ないけど夜になったら早速紋章の実験をやってみよう



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ