表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
392/1986

一息入れる

「夜になったらまた攻撃があるかもしれないんで今の内にゆっくり休んでください。あ、すぐに立て直したい人とか居たら回復させます」

 敵の主力を退けたし、今は休憩出来る時間を作れたはずだ。でも全員に【レスト】は流石に時間が掛かるし、ここが一番重要だけど他の所も重要だからそっちの方も行くべきだろう。一応ハスバさんの所に戻ってみるかな?


「じゃあ、頼もうかしら?」

「私もー!」

「私も頼む。出来るだけ早く立て直して防衛する準備を整えたい」

「私もお願いします!」

「俺も頼めるか。この装備で戦うと結構疲れちまってな……」

 5人を【レスト】するくらいならMP消費も大した事無いし、ちゃっちゃとやっちゃおう


「うおっ!?魔力タンクもかなり使ってますね?魔力の補給もしておきますか。ちょっと後回しになりますけど……良いですか?」

【レスト】を掛ける前にダイコーンさんのバイク(丸鋸アーム)を見たけど、魔力タンクの残量も半分を切っていた。また前みたいにMPをチャージしてあげるか


「やってくれるだけでもありがてぇ。燃費が良くなったとはいえ、武装として使うと消費が激しいのが今回ので分かった」

 丸鋸アームとかで装備していたバイクをバイクの形に戻すダイコーンさん。他の人も気になっていたみたいで……


「ヒャッハー先輩!それなんですか!?」

「戦闘前に気になってたけど……これひょっとしてマウントアイテム?」

「武器になるマウントアイテムなんて初めて見た……」

「それの詳細とか……教えてもらえないですよね?」

 ダイコーンさんの周りに人だかりが出来るが、当のダイコーンさんはこっちを困ったように見てくる


「別に良いんじゃないですかね?僕には不利益は無いんで」

「利益も失っちまうぞ?」

「お金にはある意味困ってないんで……」

 そもそもお金を入手出来ないんだから利益も何もない。それにこれに関しては誰が情報を得たとしても正直僕にはどうでも良い事だし、イベント終わりにあのお店が儲かったりすると考えれば別に良いんじゃ無いかな?


「でもあの情報一応チェルシーにもう売っちまったもんなんだよな……一度情報屋に預けた情報を勝手に広めちまうのはな?」

「あとで情報買お」

「入手出来るかは置いておいて、そういう事が出来るって事が重要なんすよ!変形バイクとかめっちゃ夢がある!」

「いや、重要なのはそこじゃ無くて指揮官が関わってる方じゃ無いの?だって今のどう見たって情報の主導権持ってるの指揮官の方だったじゃん?」

「一緒に素材を取りに行って改造しただけですよ?」

 多分このくらいの情報なら言っても良いと思う。何処に何を取りに行くかは言ってないし、改造するにしても自分でやるのか誰かに頼むのかも言ってない。何かが必要でどうにか改造するという情報だけ公開すればむしろその隠された部分が気になって情報を買おうとする人も増えるかな?


「指揮官ってランクいくつ何だろ?なんかそんな特殊なアイテム出てくるクエストなんてあったっけ?」

「ランク?」

 ランクって何のランクだろ?


「現状一番高いのってゴールドだっけ?じゃあゴールドランクだろ?」

「?」

「あの……指揮官?なんでそんなに頭にハテナマークが浮かびそうな顔してるんです?鬼軍曹の恰好でその表情されると非常にそそられるんですけど?」

「ちょっと意味が分からないですけど……僕はそのランクとかは持ってないですね。もしかしてギルドのお話ですか?」

「ちょっと何言ってるか分からないのはこっちなんですが……」

「どういうことなの……」

「先に言っておくが、指揮官に常識という物は通用しないぞ?皆が普通にプレイしているのと同じ感覚で全く別の事をしているんだから……」

「あのロザリーさんでさえ放り投げるのか……こいつぁマジモンっぽいですな?」

「やはり何かを成し遂げる人は常人には計り知れない何かがあるんやなって……」

 なんか完全に一線引かれた気分。疎外感を感じるなぁ……ハスバさんは一線超えるか越えないかの反復横跳びはするけど、完全に疎外する感じではないから僕にとってはかなりありがたいフレンドなんだと改めて思う。大事なフレンドだし、一人で戦わせている状態も良くないから救援に向かおう


「それじゃあこれを満タンにしたら僕はハスバさんの救援に行きます。一応恐竜達のお陰で何とかなってるみたいですけど、1人にしておくのは可哀想なので……」

「おう」

「あの変態も眷属ありとはいえ1人で施設防衛してるのは凄いな」

「意外と強いからなあの人……」

「戦闘スタイルも若干変態ぽいしなぁ……短剣と大剣を同時に使う様な戦闘は中々やれないぞ?」

 武器をチェンジしながら戦うのは中々難しいよなぁ……一回使うくらいなら僕でも出来るけど、それを戦闘の主軸にしていくのは結構凄い


「皆さんは引き続きここの防衛お願いしますね?」

「あぁ、任された」

「それじゃあバイクに魔力流して……」

「おぉ!指揮官の……何面相だこれ?」

「とりあえず四天王と魔王だし、5面相?まだ持ってそうだけど、とにかくヒーラーのシスター指揮官だ!」

 ヒーラーというか今はバイクに魔力を給油(給魔?)するガソリンスタンドだけどね……


「うん、前よりMPも増えたし、結構早く貯められる様になった!」

「ありがたいけど末恐ろしいぜ……コイツみたいなモンを持ってたらまたおかしな方向に成長するんじゃねぇか?」

 それは褒めてるんだろうか?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 利益に無頓着とかじゃなくて現金持てないからいらんよってのが個性的理由で草
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ