表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
391/1987

敗北計画?

「全く、自爆して逃げ帰ろうだなんて随分甘い考えね?」

「クソッ!魔法の無効とかアリかよ……」

「ぐあああああ!」

「アハハッ!体おっきーのに打たれ弱いんだー!」

 ガチ宮さんが自爆しようとしたらそれはこっち全体の被害になるから僕は【ディスラプトマイン】で無効化する。まさに命令に対応して動くNPCと同じような状態に、キリアさんの方は手に戻った両手のフランキスカでグランダさんを痛めつけている。STRに全振りしているせいか知らないけど、かなりダメージがデカいみたい


「その辺で終わらせてやれ。ウジ虫共の叫びは面白かったが、もう飽きた」

「はーい」

「まぁ、これだけやったら充分でしょ。さよなら」

 フランキスカで首を刎ねるのと頭を銃弾で撃ち抜くのはほぼ同時だった。これで、ここに敵は居なくなった訳だ……


「やり過ぎィ!あそこまで痛めつける必要は無かったですよ!?」

「何言ってんのハチ?あそこで徹底的にやらなきゃあの2人の心は折れないわよ?それとも、ハチが私のイライラを引き受けてくれるのかしら?」

 怪しげな笑みと共に、顎の下から銃口を向けられる


「謹んでお断りします……とりあえず皆さん。ただいま防衛に戻りました」

「「「「「うぉぉぉぉ!指揮官だぁぁ!」」」」」

 疲労困憊という状態だっただろう皆が一斉に駆け寄ってくる。何とか守れて良かった……


「その恰好どうしたんすか!?」

「軍服かっけぇ……」

「あの攻撃何ですか!?」

「ギャップで風邪ひきそう!」

「今までいったいどちらに?」

 わーわー、言われてどの質問から答えて良いのか分からないけど、とりあえずまずやる事は決まってる


「ごめんなさい。各部隊長には既に連絡していたんですが、敵を騙す為に一度死んだように見せて皆さんに心配を掛けました。でもそのお陰で皆さんが頑張って防衛している間に鉱山で爆弾の素材を集めて、色々汎用性がありそうな物を作る事にも成功しました」

 そう言って属性コインを皆に見せる


「これがさっき投げてた奴?」

「あのブラックホールとか作ってた奴がコレ?」

「はい、これは少々使うのが難しいですけど、皆さんでも使いやすいようにした爆弾はこれの威力を上げた物です。もちろんさっきのブラックホールの物もそうです」

「って事はさっきの1人を簡単に消したブラックホールよりもっとデカい物が爆弾に出来てるって事?」

「それの素材を集めに行ってたんで」

 何処まで大きいのか分からないけど、あのブラックホールなら間違いなく破壊力は抜群だ


「超兵器じゃん……」

「ハリマ!ハボクック!……は違うか。にしても素材を取りに行く為にあんな芝居を打った訳か……マジでやられたかと思う位迫真だったなぁ」

「今後について何か考えてるんですか?」

「一応、今後は一人ずつやられたフリでもしようかと思ってます。黒の乙女をとりあえずやられた事に出来たので、あとはこの姿とクロクマですかね?あれに関してはハスバさんにも一度死んでもらわないといけないのが非常にネックなんですよね……」

 例の変態とクマのコンビは一応ハスバさんが主体になっているからハスバさんが死んだ時に一緒に道連れ的な感じで消えるのが良いかもしれない


「なんでやられるん?普通に戦って潰していけば良いんじゃ無いの?」

「相手の勘違いで勝手に四天王と魔王に間違えられてるんですからそれを活かして、最後までこっちの本当の魔王を隠すのが良いかなと思いまして……イベント最後まで倒せない四天王ポジションの敵が居たらなんか怪しくありません?」

 ゲーム内での二回目の大型イベント。僕が勇者軍だったらそこで倒せない四天王ポジションの敵が出てくるとしたら魔王なんてどうやって倒せば良いのか分からない。それだと確実に勝てないし、それなら何かしらのギミックがあるかもしれないと考えてしまう。そうなると敵がどんな不確定要素を発生させるかも分からないし、敵をコントロール出来ない。四天王ポジションの敵が現れ、暴れて脅威度を示してから倒される。そうなれば確実に勝利に近付いていると実感は有るはずだ。倒せれば勇者軍は盛り上がるけど、倒した分だけ勝利に近付き、真実から遠ざかる事になるだろう。敵を思い通りに動かす為に僕の作りだした架空の存在は僕の手によって消す。それが偽りの……張りぼての魔王()の仕事だ


「四天王ポジションが倒れれば倒れる程、僕が本当に魔王かどうか確かめる前に四天王を倒したテンションで勇者軍は勢いに任せて進軍して後に退けなくなる。論理的な人が数人居ても何千人ものテンションが上がってしまった味方の行軍を止められますかね?」

 四天王を倒せば魔王までの道は切り開かれる。ゲームとしての当然の流れを利用させてもらえれば疑う事を怠ってそのまま進軍してくるだろう。ならそこを眷属と皆が後ろから攻撃を仕掛ければ、そこそこ敵を倒せるんじゃないだろうか?もちろん城の中での戦闘になれば相手の人数もある程度制限出来るし、返り討ちにも出来ると思う。まぁ施設ブーストが常識的な物だったらだけど……流石に10倍ブーストみたいな非常識な事は運営はしないと思う。それをやっちゃったらもう眷属だろうが、なんだろうが関係ない。それをやっちゃったらこのイベントはもう崩壊したも同然だ


「どこまでも最後に勝つ為に色々やってんなぁ……」

「ここまで来たんだ。最後まで俺達を導いてくれ。どこまでも従おう!」

「あ、それならなんですけど……ここに居る人達はまだこのイベント中はノーデスですか?」

「大体はノーデスのハズだ。それがどうかしたか?」

「一応の確認です。それならこれからも出来るだけデスしないように危なくなったら撤退してくれるようにしてくれると今後の作戦の幅も広がるんでよろしくお願いします」

 ここに居る人達も最終日まで何人ノーデスで居られるか分からない。ノーデスの人が居ればその時にその策を使ってみるという感じで今は言わなくても良いか



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そういえば勇者側の勘違いから魔王の影武者的な立場を演じる事になったのを バルミュラ様に報告してたっけ・・・?
[一言] とりあえず、場の盛り上がりを考えると、軍人バージョンは天使ちゃんにやられるように仕向けないとね。 フラグを立てたんだから、酷いことした謝罪の意味も込めて回収しないとね。
[一言] ハリマにハボクック、鋼鉄の咆哮だぁ…自分はPS2版ウォーシップガンナー系なら持ってるしやっているので分かります。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ