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ゲヘちゃん

「えっと、それじゃあ影のスピリットの力で影の中に入る事が出来るかな?」

 影のスピリットが応えてくれるのかは分からないけど、出来るかな?


「ウワー!スイコマレルー!」

 どうやらゲヘナ・マキアさんは影の中に吸い込まれているみたいだ。ズズズッとその巨体が影に呑みこまれる様子を見るに、影のスピリットって実はかなりヤバい奴なんじゃないかと思えてきた。巨体をも呑みこめる影のスピリット……わーい【影移動】たーのしー!とか言ってたけど実はゲヘナ・マキアさんより強い可能性がある。影のスピリット様と言うべきか?


「はいはい、怖がらない。ただ水の中に入るだけみたいなものだし、影に入っちゃえばその大きな体でもどこでも行けるから」

「ナ、ナルホド……イヤ、デモコワイモノハコワイデスヨ!?」

 体半分影に呑みこまれているのに今更ジタバタされても困る


「怖いのは最初だけだから安心して、大丈夫。影の中に入ったって僕はすぐ近くに居るから」

「ウゥ……アッ、デモコノカンカク、チョットクセニナリソウ……」

 巨体故に影の中だと低重力の様な体が軽くなるのを初めて感じて少し面白くなっているんだろう。これならすんなり入ってくれそうだ


「フシギナカンカクデスネ?」

「楽しい?」

「ハイ、ケイケンシタコトノナイ、カンカクデスガ、コレナラダイジョウブソウデス」

 遂にゲヘナ・マキアさんの全身が影に沈み、全てが影に呑みこまれる。これでいつでもゲヘナ・マキアさんをいつでも呼び出す事が出来るかな?


「ゲヘナ・マキアさん……じゃ長いし、ゲヘちゃんて呼んでも良いかな?」

「イイデスヨ」

「おっ、そういう感じで答えてくれるんだ」

 影からニュっと赤い目だけ現れて返事をするゲヘちゃん。これなら会話とかもしやすいな


「それじゃあ外に行こうか」

「ハイ」

 影に潜んだゲヘちゃんを連れてバルミュラ様の所に戻ろう


「これ、そういえばどうやって出るんだろう?」

 後ろを振り返ってみても入ってきたはずの鍵穴は見当たらない。出口……無くない?


「マカセテクダサイ。ヒキコモルノモ、オワリデス」

 ゲヘちゃんが影から腕を出し、扉を掴む


「すっげぇ……扉無くなっちゃったよ」

 ゲヘちゃんが扉を破壊したお陰で外に出られる様になったけど……眷属の皆はかなり怯えているみたいだ


「ヤリスギデショウカ?」

「うーん、他の皆には刺激が強かったかもしれないけどこのくらいのワイルドさが有っても良いでしょ。皆ごめーん!別に脅かすつもりはなかったんだ」

 とりあえず僕が謝った事で眷属の皆も落ち着きを取り戻し、ゲヘちゃんはまた影の中に戻っていった


「感覚とか変な所は無い?」

「ムシロ、カラダノイチブダケデ、ジュウブンナノデ、コノホウガラクデス」

「そっか、それなら良かった……って扉は勝手に直るんだ」

 破壊された扉は巻き戻しの映像の様に修復され、最後に鎖と鍵でロックされた。まさかこの扉の正式な出る方法がこれか?


「バルミュラ様、ゲヘナ・マキアを連れ出してまいりました」

「バルミュラサマ、オヒサシブリデス」

 影の中から顔だけ出してバルミュラ様に挨拶をするゲヘちゃん。うん、全身出したらこれは大事になるわ


「おい、何だあれ?」

「指揮官またなんかやってるぞ?」

「岩?」

 顔だけ出してもう既に城に居た人達がザワザワしてる


「ゲヘナ・マキアよ。良くぞ出てきてくれた。ハチに協力をしてくれるか?」

「オオセノママニ」

 これでゲヘちゃんは正式に僕に協力してくれるわけだな?


「うむ、頼んだぞ?」

「はっ」

 片膝をついてバルミュラ様に礼をして、城を出る事にする。何気に心配なのは僕の影があればゲヘちゃんが入っていられると思うけど、僕の影が消えるくらい全方位から強い光とか浴びせられたらいきなりゲヘちゃんが飛び出すドエライ事になりそうなのが一番心配だ。【影移動】が強制解除されてもその瞬間に僕が飛び出して僕の影が生まれるから大丈夫そうだけど……これ高い所から跳んだりした場合とかどうなるんだろうな?


「ゲヘちゃんは建物を壊すとかに抵抗ある?」

「タテモノガコワレテモ、トクニナニモオモイマセン。マタナオセバイイダケ」

「それじゃあ、僕達に敵対する奴は?」

「テキタイスルナラバ、ハイジョスルノガイチバンダトオモイマス」

 特に抵抗は無いか……じゃあ攻撃したくないとかそういう事は無いって考えたら良いかな?強力故に直接的な攻撃が出来ないとかじゃなくて良かった


「オッケー、それならしっかり頼りにさせてもらうよ?ゲヘちゃん」

「オオブネニノッタキモチデ!」

 施設を破壊する時にゲヘちゃんの力は大いに役に立ってくれる。部隊ではないが、ゲヘちゃんのお陰で距離の違う相手とも戦える可能性が出てきたな


「さて、それじゃあ行ってみますか。ゲヘちゃん!ちょっと腕伸ばして!」

「コウ、デスカ?」

 影の中からゲヘちゃんの大きな腕が真っ直ぐ伸ばされる


「サンキューゲヘちゃん!それじゃあ行くぞぉ!」

 ゲヘちゃんの腕を紫電ボードを使って滑っていく。とりあえずこれで色々分かるはず……


「イヤッホー!」

「オヤ?」

 ゲヘちゃんの腕を滑走路にして空に飛び出す。それと同時にゲヘちゃんの腕が急速に根元の影に戻っていった。僕は空中に居るから影が繋がらなくなったと考えれば良いかな?僕と影が繋がっていないとゲヘちゃんが飛び出すのではなく、影の中から出てこれなくなる方だったか。でも、ゲヘちゃんと近かったら普通に腕はまだ残っていたから、日中とかだと距離とかも関係ありそうだな?



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 未来予想図 「黒いバケモノが現れたぞー!」 「なんか光魔法とか効くんじゃね?」 「影からなんか腕とか出てくるぞ!?」 「光で照らして影を消せば出せなくなるだろ」 あっ(察し
[一言] >> 影からニュっと赤い目だけ現れて返事をするゲヘちゃん。 全身真っ黒な巨躯ににゅるりと蠢く赤きの触腕をそなえた異形、その影からは尋常ならざるものの気配漂う真っ赤な眼光が覗く…… ってナ…
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