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帰還

「おざまーす……うん、誰も居ないな。壁の向こうも反応なしと」

【レスト】の効果が終わり、起き上がったけどそこには何も、誰も居なかった。【察気術】で穴を通して向こうの様子も探ってみたけど何かが居るという感覚は無かった。これなら出ても問題無いだろう


「さて、夜明け前に移動しておかないと移動が大変だ」

 洞窟から出て夜が明けていたら【影移動】で一気に移動出来ないし、何より【影移動】にもっと慣れておきたい。こういう移動能力はしっかり使えないといざという時困るからなぁ


「出たり引っ込んだりが上手く使えれば不意打ち能力がとんでもなく上がるからこれはしっかり訓練しないとなぁ……」

 壁際に追い詰められて剣で刺されそうになったり、大剣での上段斬りとかを影に入る事で回避とか出来るんじゃないかな?イベント中限定と言ってもこれは練習して損はないだろう


「とりあえずトビウオみたいに出たり入ったりな移動法はマスターしたいな」

 ジグザグに影から出たり入ったりしながら近寄ったら相手も怖いんじゃないかな?まぁ光を浴びせられたら強制的に飛び出ちゃうけど




「日中は紫電ボード、夜間は【影移動】で速度に関してはバッチリだな。味方と歩調を合わせるのは出来ないけど……」

 速過ぎて歩調は合わせられないけど、偵察であれば速いのは利点だし、強襲力があるのは誇っていいと思う


「やっぱり僕は部隊じゃ無いから破壊力に欠けるんだよなぁ……」

 キリアさんの部隊では戦闘で弾を温存する為に味方に任せたり、同時に複数人の距離が違う敵を相手に戦闘が出来るのは強いポイントだ。僕がメインで戦えるのは近距離で多くても4~5人かな?一応魔硬貨を【投銭術】を使って中距離もいけなくはない程度だし、一人ずつ削る程度だ。こうなるとやっぱり部隊で戦える人は羨ましくなる。まぁ無い物ねだりしても仕方が無いので僕が一番戦えるやり方で頑張ろう


「まぁそれはそれ、これはこれで……拠点に帰るか」

 採取した結晶も持ち帰る事で有効活用してもらえるだろうし、帰ろう




「おっ?もう消火したのかな?やるなぁ」

 洞窟を出たら炎が見えなかったのでもう消火されたみたいだ。やっぱり魔法があるとそういうのも早いかぁ


「おぉ、マジで入れないんだ」

 バリア前までやってきて、試しに入ろうとしてみたけどなんか磁石の同極同士を合わせたみたいに阻まれる。これは攻撃とかも弾かれるのかな?ちょっと魔硬貨で試してみよう


「ほうほう、攻撃はこういう風に無効化するのか。まぁバリアだし、防いでくれないと困るんだけどね?」

 試しにバリアに向かって魔硬貨を投げてみたらヌルンと上方向に流れて攻撃を無効化された。受け流しがバリアになった様な物だろうか?


「バリアがしっかりしてるのは分かったし、夜明けまで待機だなぁ」

 朝日が昇るまで待つかぁ……




「あぁ~初日の出じゃ~ってマジ?」

 今回イベント初の夜明け。太陽が上がる所を見てたけど、お腹が結構減ってる……これもしかしてイベントにあわせて空腹度減少が早くなってないか?


「丸1日食べないで過ごそうものならすぐにバッドステータスが付きそうだな。やっぱり食料調達はしておいて正解だったか」

 割と今回のイベントは現実に近い空腹度設定なのかもしれない。戦闘前に食べておくとかも良いのかも。配っちゃったけどまたジャーキーか何か作っておかないと今回みたいな拠点に帰れない時は辛いことになりそうだ


「おぉ、バリアが解けた。急いで帰還だ!」

 紫電ボードで一気に城に向かう。山になってるから普通に歩きで登ろうとするなら中々大変だろうけど、紫電ボードなら関係無い。スイスイ登れるぞ?




「ただいま戻りました」

「良く戻った。中々戻ってこないから少し心配したぞ?」

 バルミュラ様の所に行き、帰還報告。とりあえず素材を何処かに置きたい


「勿体無きお言葉……洞窟にて素材を入手してきたので、これも何かに使っていただければと」

「ほう」

 インベントリから各種属性結晶を1つずつ出して並べる。他にも人が居るのでその人達も結晶を見て、何かに使えそうか考えているみたいだ


「ならば預かろう。先程爆弾などを作っていた者達に渡せば有効に使われるだろう」

「よろしくお願いします」

 インベントリ内にある結晶の1つを残し、残りは全て床に広げた


「ほう?良くこれほど集めたな?」

「バルミュラ様のお陰でこれだけ集める事が出来ました。今は体に馴染ませている最中ですが、これはその産物という様な物です」

 影のスピリットに関しては他の人に教えて良いのか分からないので伏せておく感じで話をしてみたけど……どうかな?


「なるほど、流石は指揮官といった所か。今後も頼むぞ?」

「はっ、それともう一つ内密でお話したい事が」

「内密……良かろう。今他の音を遮断した。話すが良い」

 どうやらバルミュラ様と僕だけが会話出来る状態になったみたいだ。ウィスパー的な状態かな?


「バルミュラ様は平和の為に世界征服の魔法を使うという事は聞いておりましたが、私は敵の進軍を遅くするために、街を1つ破壊しました。平和とは真逆の行為をした事をお許しください」

「そうか……致し方ない犠牲とはいえ、街を破壊した、か」

 マップを展開し、燃やした場所をピンを刺してバルミュラ様に見せる


「ここは……ふむ、ここであれば呼び出した旅人達しか居ないはずだ。あまり気にせずともよい」

 呼び出した旅人しか居ないから死んでも問題無いって事か。それはそれでどうかと思うけど


「分かりました。ではこれからもバルミュラ様を守護する為に遠慮なくやっても良いのですね?」

「あぁ、頼む」

 頼まれちゃったら仕方が無い。今後も街を壊すぜ東へ西へー!



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