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世紀末が呼ぶ声

「おっと、そういえば崖で寝てたんだった。崖キャンプってこんな感じなのかな?」

 魔糸と岩場用ギリーマントで疑似テントを作ってログアウトしたのを忘れてた。起きてそのまま海に落下するところだったぜぇ……まぁすぐに壁に引っ付けば良いだけなんだけどね


「さて、回収して今日も頑張る……む?何かメッセージ来てるな?」

 誰からかな?


『ハチ君、メッセージを見たらで良い。セカンドラまで来てくれないかな?』

 あ、ロール忘れてるダイコーンさんだ。って事は結構急ぎの用事かな?


「なーんの用事かな?とりあえずセカンドラに行ってみようか」


『メッセージ見たんで今から向かいます。久しぶりにあの恰好にするんでピックアップお願いします』

 ダイコーンさんと行動するのなら久々にシロクマになるのが良いだろう。あれはあれで優秀な装備だからね


「ま、まずはセカンドラだな。イベント直前だし、出来れば用事はさっさと済ませたいけど……」

 レベル上げをしたいのでその用事は早めに終わらせたい。さっと行ってさっと帰ってこよう




「一旦、路地に入って着替えるか」

 セカンドラに到着したので路地でシロクマコスチュームに着替える。メッセージはまだ届いてな……丁度来たか


『今から迎えに行くが……何処に居る?』

 流石に泉の近くだと人も多いし、別の所で合流するか


『一応もうセカンドラに来てますけど、泉周辺は人も多いので何処か人が少ない所で合流しましょう』


『それならホフマンの店でどうだい?』


『了解です。それじゃあそこで合流しましょう』

 あのお店なら確かに都合が良い。路地を上手く使えばここからでも充分にバレずに向かえそうだ




「さて、ハチは何処から来るか……」

「上に居ますよ。あ、ベア」

「うおっ!?びっくりさせるなよ……」

 久々だからベアって喋るの忘れてた。屋根から逆さまになってダイコーンさんに答える


「ワンワン(お久しぶりです!)」

「おぉ、はんぺん元気だった?」

「ワン!(はい!)」

 久々に会った白い狼のはんぺん。首回りをわしゃわしゃしてあげたらとても気持ち良さそうにしている


「それで、なんで僕を呼んだんです?」

「セカンドラの鉱山で新しい鉱石が出てきたって話は聞いてるかぁ?」

「あ、そのモードに入るんですね。一応聞いてます。プレイヤーの武装が全体的に強化されたとか何とかの件ですかね?」

 新しい鉱石が出てきてそれで作った武器防具のお陰で全体的に強化されたとかの話だよねこれ?


「あぁ、その鉱石を採掘してたら新しい敵が出てきやがった。それがまた強ぇんだが、見た感じかなり良質な鉱物を身に纏っているから倒せれば更にバイクを強化出来そうなんだ。協力してくれねぇか?いや、協力してください!」

「バイクの強化ですか……」

 前に乗せてもらったあの世紀末バイクを強化する為にレアな魔物を倒す手伝いをしてくれって事か。後半ロールプレイ崩れてるし、結構本気っぽいな?


「ダメか?報酬は……すまない。何を提示したら良いか分からない」

「面白そうで良いじゃないですか!あのバイクが改造されたらどうなるんですか!?」

 未知の魔物もそうだけどあの世紀末バイクがどう改造されるかとても気になる。鉱石があるだけで変わるならどう変わるかとても気になる。火を吹いたりするのか?それともまさか変形したり!?


「良いのか?改造内容は入手してみないと何とも言えないが……」

「協力しますよ!多分その魔物って強いんですよね?なら経験値も期待出来そうだし、倒して出てきたアイテムをダイコーンさんにあげればバイクを改造出来るなら急いで今から行きましょう!」

 あのバイク、実はまた乗ってみたい。それが改造出来ると言われたらワクワクするのが男の子ってものだろう


「何してるんですか?早く行きましょうよ!」

「いや……見返りは求めないのか?」

「そんなの魔物を倒して入手出来る経験値と改造したバイクに乗せてもらえれば充分ですよ!楽しい経験。それが見返りですね!」

 ゲームなんだから楽しむのが一番。一々面倒なやり取りでその楽しさを削ぐ方が勿体ない


「ふ、ふふふ……ヒャッハー!そうだな!一緒に楽しもうぜぇ!」

 ナイフがあったらペロッペロしてそう。いや、急いで腰から採取用のナイフを取り出してペロペロしだした。似合うなぁ?ちょっとマヌケっぽいけど


「行くぞこんにゃく!」

「こんにゃ……あぁ、そういえばダイコーンさんの召喚獣をやってる時はその名前でしたね。あっ、ベア」

 長らくこの偽装をやってなかったからすっかり忘れていた。今から僕はダイコーンさんのシロクマのこんにゃくだ




「ヒャッハー!見張りもご苦労なこったぁ!悪いが通してもらうぜぇ?」

 相変わらずこの言い方よ……


「あ、ダイコーンさん!また坑道の調査に行ってくれるんですね。我々だとここで魔物が出てこないように見張る程度しか出来ないので頼みます」

「ぷふっ」

「ん?」

 おっといけない、吹き出しちゃった。やっぱり良い人って見抜かれてるじゃないか……


「良いモンが出てくるって聞いちゃあ調べるしかねぇだろう?ついでに邪魔する魔物はとっちめてきてやるぜぇ?」

「お願いします。現状では安全の為、レベルと冒険者ランクが一定以上ない方はお断りしている状態なので一刻も早い解決を頼みます」

 鉱山の採掘が進んだ結果新しい鉱石と新しい敵が出てきた。で、その調査というかどのくらいの冒険者ランクが適正なのか分かればまた解放するのかな?とりあえずダイコーンさんと一緒に頑張りますかね



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[一言] ベアベアー!(ダイコーンさんの画像見て見たい) ベア!ベアベア(世紀末ヒャッハーの面倒見いい人ワクワク)
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