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仕事代行

「あのぉ……」

「頼むぞ。ここを終わらせてもまだ続きがあるんじゃ……それにそろそろワシも仕事に行かねばならなくてな?」

「ここに居る奴らは全て地獄送りになった者達だから遠慮するなって言われてもねぇ?」

 連れてこられたのは冥界の片隅。どうやらここにはたまに冥界の下にある地獄から亡者が上がってくるらしい。それを地獄にまた落とす仕事をしてほしいといわれた。雑用でも何でも手伝うつもりではいたけど、こんな仕事を任されるとは思わなかった。こういう蹴落とす行為はあんまりしたくないんだよなぁ……


「しばらくしたら話を通しておいた別の死神がやってくるからその時まで頼めるかのう?」

「分かりました。さっき貰った地図の印が付いた場所をやっていきます」

 印が付いていたのは5か所。僕が居るのはその印の一番左側なので左から順にやって行こう


「モット…コロシタイ」「ゼンブ…オレノモノ」「カネ…カネ…カネ」

「地獄に行くのも納得かなぁ……」

 どうにも欲にまみれて他を害したから地獄に行ったんだろうと思う欲の亡者たち


「ドケェ…チビ…コロスゾ」「ジャマダ…ジゴクニ…オトスゾ…チビ」「オマエハ…カネニナルカ?チビ」

「……ふぅ。慈悲は必要無いな?貴様らもう2度と上がってくる気も起きない程徹底的に捻り潰す」

 コイツ等が泣いて謝ろうが、絶対に許さん。僕が死神さんに代わり、地獄にまた落とす


「シネェ!」

「何処に攻撃してるんだ?」

 欲の亡者の攻撃は遅い。多分落とすだけなら凄い簡単だろう。だが、簡単に落としてしまっては面白くな……こほん、教育出来ないのですぐに帰れない様に少し引きつけよう


「コロス!」

「それじゃあ殺せないよ?」

 今までで一番遅い攻撃かもしれない。まぁ既に死んでいるなら遅くてもしょうがないか


「チョコマカスルナ」

「それじゃあこっちから行くよ?」

 流石にすぐに撤退出来る距離じゃない所まで引き込めたのでここからが反撃開始だ。足払いをして、地面に倒れた所で【バインドハンド】頭を踏みしめ、恐怖を付与して適当に内臓を引きずり出す


「「「ウギャァァァ!」」」

 内臓を引きずり出したら恐怖の状態異常が消えてしまうのでもう一度頭を踏む。今度は1体を魔糸を使って地面に両手足を伸ばした状態で張り付ける。残りの2体は魔糸で背中合わせにくっ付けて適当に転がしておく


「地獄から抜け出して、上がれば自由になると思ってた?悪いけど僕はもう容赦しないよ?」

 流石に3連チビ呼ばわりはカチンと来るを通り越して完全にキレてしまった。さっき、リングでの悪役は嫌な思いをさせられていない相手に悪く当たるものだったから演技的な悪役だったけど、今は多分完全に憂さ晴らしも兼ねて亡者をシバいているので演技ではない完全な悪役かもしれない。反撃して来ようものなら容赦なく腕や足の1本や2本折る事に躊躇いは無い




「ユルシテ…ユルシテ…ジゴクノ…ホウガ…イイ」

「じゃあ次はそこの2人か」

「「イヤダ…イヤダ…」」

 ガタガタと震えだす糸で纏めた2体の亡者。なんだろう……地獄ってもっと優しい所なんだろうか?


「次、来たらどうなるか……分かるよね?」

「ハイ…ジゴクニ…カエラセテ…クダサイ」

 亡者が地獄に自分から帰りたいと言ってきた。残り2体もコクコクと頷いている


「地獄でしっかり自分の罪も償えなえなければ何度やったって、何度だって地獄に叩き落とすよ?」

「「「ハイィ……」」」

 魔糸を消し、自由に動ける様にする。これで、もしこっちにまだ来ようとしているのなら内臓が無くなるまでやるぞ?


「ちゃんと償えよー!そしたら多分新しい人生が開けるだろうから!」

「「「ガンバリマス…」」」

 3人で肩を組んでトボトボと歩き、冥界から落ちていった。地獄への戻り方も凄いなぁ?


「それじゃあ帰ったみたいだし、次の場所行ってみますかぁ」

 何となく落ちて行った3人の後ろ姿を見ていたけど、ここは他の場所と違って何とかよじ登れる様になっているし、それに地図に丸を付けている所をみると……ワザとこういう登れる場所を作っている?




「ちゃんと自分の罪を償えよー!」

「「「「「スイマセンデシタ…」」」」」

 それからも印の付いた場所を追加で2か所回ってみたが、やっぱり何とか登れるようになっている。これはもしかして地獄が辛いから冥界に逃げこむけど、逃げた方がより辛い目に遭うっていうお仕置きポイントかな?何とか上がった先に死神さんがお仕置きで待っているとか中々怖いな……


「おっ?手伝いを呼んだって聞いていたが、随分早いじゃないか?もう3か所も終わらせてきたのか?」

「えっと……もしかしてあの骨の死神さんとは別の死神さんですか?」

「あぁ、じいさんから引き継ぎで来たお前さんの言う別の死神だよ」

 黒い衣を纏い、大きな鎌を持っているけど、その姿はイケメンなお兄さん。黒い衣と鎌が無かったら普通に死神ですって言われなかったら全く分からない


「手伝ってもらってわりぃな?だがお陰で早く終わったぜ……どうしても地獄送りにした奴ってのは地獄でも文句たらたらで自分の罪を償う事をサボってこっちに脱走しようとする奴が居るんだよ。だからこうしてワザと登ってこれる場所を作って、力の差を見せつけて勝てないって分かったらとっとと地獄に戻って罪を償えって場所を用意してあんだけど、ここでお仕置きすんのも死神の役割だから中々に面倒なんだよな」

 冥界の管理って事で全部死神さん達に任されてるんだな……


「お疲れ様です。あぁ、でもただ力を見せつけるより、声を掛けてあげた方が楽に帰るかもしれませんよ?」

「声を掛ける?」

 最初はキレて冷静な態度では無かったけど、次の場所からは少し落ち着いてある程度力の差を見せつけた後に罪を償った方が早く地獄から出られる、僕は君が改心してくれると本気で思ってると地獄の外でも自分の事を思ってくれてる存在が居ると思ってくれた方が今後に繋がるんじゃないかと話した


「ほぉ、やっぱ生きてる奴の意見は違うな?次の時に使ってみるか」

 女性の亡者が居ればそのイケメンフェイスで罪を償うのを待ってるなんて言われればイチコロだろうなぁ……



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― 新着の感想 ―
[一言] ハチくんは獄卒としてもやっていけそうだね。
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