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30/1994

バラバラワリアさん

「いぇーい!」

 今僕は森の中を滑っている。紫電ボードで滑走するの凄い楽しい!


「シャァァ……」

 蛇が居たけど紫電ボードで移動していたせいであっという間に後方に。遅い奴なら紫電ボードで戦う必要すら無いや


「ワリアさーん!」

「ん?おわっ!ハチ!?」

 ワリアさんが村の入り口近くを歩いていたので声を掛けたら驚いていた。骨でもリアクションが大きいから分かりやすい


「あっ、なんかすっごいだるい……」

 村の入り口近くになった所で体が凄くだるくなった。あっ、そういえば紫電ボードってMPを使って移動するから僕のMPが空になったのかな?


「ワリアさんごめーん!」

「はぁ!?おい!止まれぇ!ぶつかるぶつかる!」

 MPが切れたせいかもう紫電ボードは操作不能だ。ただまだ少し浮いているお陰で勢いは生きている。よって止まれないのだ


 ガッシャーンとワリアさんとぶつかる


「おい、どうするんだよ……」

「ゴメン……組み立てるよ」

 勢いが付いてワリアさんにぶつかった事によってワリアさんの体がバラバラになってしまった。えーっと確か人骨は206個くらいあるんだよなぁ……キチンと元に戻してあげないと


 とりあえず僕の肩にワリアさんの頭を乗せてバラバラになってしまった骨を合わせる


「あぁ違う違う!それは左手の人差し指の骨だ!」

 流石に全部の骨がばらける事は無く、ある程度は繋がっているけど、それでも骨だけだと左右とか分からなくなる。あと物によっては上下とか


「ワリアさんってバラバラになっても感覚があるんですか?」

「あぁ、だから拾ってもらった部位の感覚で場所は何となくわかるぜ?」

 骨に感覚があるってのもおかしな話だけどワリアさん骨だけだからそういうのもあるのかな?



 ワリアさんの指示に従いながら骨を組み立てて行く

「これ難易度高くないですか?」

「なんか背骨がムズムズするんだよなぁ……もう一度組み直してくれ」

 ワリアさんの背骨をまじまじと見た事も無かったので知らなかったが、神経も椎間板も無い背骨を組んでいくのは中々難しい。椎骨同士がこれかな?と思ったものを合わせるとくっ付くのだ。但し、明らかに違うと思う組み合わせでもくっ付くから難しい……仙骨と尾骨は分かりやすいけど頚椎に胸椎に腰椎の方は組み合わせが難しい


 苦戦する事10分

「あぁ!それがしっくりくるな!」

「やっと出来た……ワリアさんごめんなさい」


 最後にワリアさんの頭を背骨に付けて元通りになった。ちょっと紫電ボードは封印しなきゃダメかな


「あぁ、気にするな。直してくれたんだからこれ以上何も言わないさ」

 カッコいい骸骨お兄さんだ。尊敬しちゃうなぁ……あれ?


「ワリアさん?これは……?」

「ん?どうした?」

「ワリアさんの体から出てきた物だと思うんですけど……」

「俺としては今までに比べて調子が良いし、それが無くても問題無いみたいだから欲しかったらそれやるよ」

 ワリアさんと同じ様な色をした小さな骨。とりあえず要らないと言うなら貰っておこう


 ---------------


 封力の魔骨


 レアリティ エピック

 STR -10%

 INT +100

 MIND +75


 耐久度 100%

 特殊能力 MP自動回復(中)


 力を吸い、魔力に変換する力を持つ骨。持っているだけで効果を発揮する


 ---------------


 おっ?呪いの装備かな?

 しかもマイナスの値がパーセントなのが中々えぐい。強くなればなるほどマイナスの値も大きくなるから物理攻撃する人がこれ持ってたらかなり邪魔だろうなぁ……ワリアさんとか見た目的にどう見ても物理アタッカーな気がするしね……


「じゃあ貰いますね?」

 STRがマイナスなら今の所僕には特に影響はないしありがたく貰っておこう。これはアクセサリーとして装備出来るのかな?


 そういえば装備枠ってどうなってるんだっけ?改めて見てみよう


 ---------------


 武器 無し


 頭 無し

 胴体 術者のローブ

 腕 無し

 足 初期のズボン

 靴 初期の靴


 アクセサリー

 封力の魔骨

 残り3枠

 ---------------


 こうしてみると装備もかなり貧弱だなぁ……本当にあのオーガの攻撃を耐えられたのはラッキーだったんだろう


 余裕があったら装備集めも頑張ってみよう。自分で作ってみるのもアリかも?

 とりあえず紐があればこの骨は首飾りにしてみよう。あっ、アトラさんに頼めば糸とか貰えないかな?


「とにかくありがとうございます。これは大事に使わせてもらいます」

「お?おう、まぁ使えるなら良かったよ。俺も何だか肩が軽くてな!」

 STR-10%から解き放たれたワリアさんはそりゃあ肩が軽くなっただろうね……


「そうだ。ワリアさん?アトラさんって何時頃こっちに来るか分かります?」

 忘れない内に聞いておこう


「アトラ様なら夜にはこっちに戻ってくるはずだぞ?」

 夜か、まだ時間があるから外でお肉を焼いて姫様に持っていくかぁ


「夜ですね。分かりました。ちょっと外で料理してきます」

「また遠くに行って迷ったりするんじゃないぞー」

 ワリアさんに注意されたが、今回は焼くだけで何か拾う気は無い。火起こしとお肉をじっくり焼くので時間が掛かるからね



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― 新着の感想 ―
怪我の功名って奴だね
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