師匠をお届け
「ほうほう、なるほど。開催日は……1週間後か。1週間でレベル10上げられるかなぁ?」
次回のイベントである『七日戦争』の参加陣営の申請はもう出来るみたいなので魔王軍の方に参加申請をする
「というか明日は土曜日だし菖蒲さん(アイリスさん)と買い物に行く日だな……ちょっと確認がてらメッセージを送ってみるかな?」
買い物をすると行っても何を買うとか全く聞いて無いけど、とりあえず修行の進行状況とかも聞きたい
『こんにちは、明日買い物に行くって話ですけど、大丈夫ですか?あと修行は上手くいってますか?』
僕ながらちょっと酷い文かもしれないけど、下手に回りくどい聞き方をするよりは良いんじゃないかな?
『こんにちは、はい明日で大丈夫です。やっぱりあのデパートだと色々見れますし、買い物するには丁度良いですから。修行の方はちょっと行き詰ってます……やっぱりこれ以上になるならちゃんと魔札が使える師匠が必要だと言われました』
魔札の師匠ねぇ……ん?
『魔札を使える人と知り合ったんですけど、複数の魔札を同時に使って属性を複合させたのとか使える人が居るんですけど、一応話だけはしてみますか?』
飯綱さんは魔札を使って今回色々やってたから魔札の師匠としては中々良いのでは?ちょっと師匠をお願い出来るかの話をしてみるのもアリかな
『本当ですか!是非紹介して欲しいのでお話だけでもしてくれませんか?』
『分かりました。話はしておきますのでまた後程』
飯綱さんに師匠をしてもらえるか尋ねてみよう
「飯綱さん。ちょっと良いですか?」
「何か御用ですか?何でも言ってください」
表情が凄く明るい。土地を取り返し、稲荷寿司を食べたせいなのかは分からないけどとても嬉しそうだ
「飯綱さんって魔札を使いますよね?」
「えぇ、戦っている最中も見せたと思いますが、魔札を使いますよ」
「飯綱さんにお願いがあるんですけど、今、魔札について学んでいる人が居て、その人に正しく教えてあげて欲しいんですが……駄目ですかね?」
最悪稲荷寿司のカードを切る……あ、もう作り方教えちゃったからそれは使えないか。まぁ、ダメなら別の手段を考えよう
「良いでしょう。本来なら教えませんが、ハチさんのお陰でこの国が亡ぶ事を避けられました。我々の技術が役に立つのであれば他の方に伝えるというのも良いかもしれません」
滅亡の危機を乗り越え、失われていた稲荷寿司の作り方を僕から教わった事で技術の継承とかその辺の事を考えたのだろう。多分本当は秘伝の云々かもしれないけど教えてくれるならラッキーだ
「じゃあちょっと連絡しますね。多分フォーシアスの街で修行中なんで飯綱さんにもそこに来てくれると良いんですが……流石にそこまでは忙しいですかね?」
ウカタマの秘書的な飯綱さんにはフォーシアスで師匠として教えるのは流石に厳しいかな
「いえ、もう当面の危機は去ったので稲神様の秘書は少し休みます。そのくらいは良いですよね?」
「あぁ、当面は分配やらの問題は無くなったからな。ゆっくり休むと良い」
おっと意外だ。駄々をこねると思ったら案外すんなりといったぞ
「では米を街に運ぶ馬車に乗って街に行きましょうか」
凄い速さで米俵が積まれた馬車に乗る飯綱さん。あぁもう街にはすぐに行けるって感じなんだ。じゃあ連絡しちゃうか
『魔札の師匠の件ですが、オッケーらしいので今から馬車でフォーシアスに向かいます。モルガさんの家ですか?』
『はい、モルガ師匠の家です。今は街から出る事も許されているんで、レベル上げも出来る様になりましたが、門で待っていた方が良いですか?』
『一応家で待っていて下さい。門だと少し厄介な事になるかもしれないので』
顔合わせは早い方が良いけど、門で会うのはかなりリスキーだと思うから家で待機していてもらおう。飯綱さんを連れてモルガさんの家に行った方が良い
「もう行けるなら行きますか。それじゃあ僕はこれで」
「気を付けて行くんだぞー」
何と言うか稲荷寿司を食べてからのウカタマは頼りになる感が出てきた。神らしくなってきたっていえば良いのかな?
「では行きます」
飯綱さんと僕と御者をしてくれる一人で馬車に乗り、フォーシアスに向かう
「何あれ?」
「渡りの入り口です。あれに入れば街の近くに出ます」
「なるほどね」
馬車が走り始め、国から出ようとすると渦巻のような物が目の前に現れた。あれはどうやらワープホール的な物みたいだ。やっぱりこの御稲の国って別世界の判定なのかな?それとも凄い遠いけどこのワープホールで距離の概念を破壊しているのかな
「おぉ、本当に近くに出てきた。ちゃんと隠れた所に出てくるんだ」
誰も近くに居ない場所、見られないような木陰にワープしたようで、若干道は悪いけど何とか走れる感じだ
「では私は米を商業ギルドに持っていくので、お二人は目的の場所にどうぞ」
「ありがとう。それじゃあ行きますか」
「ええ、魔札について教えれば良いんですよね?」
「はい、それじゃあ行きましょう」
門を越えた後に、御者の人と別れて飯綱さんをモルガさんの家まで送る。あ、そうだホフマンさんに先行情報だけ流しとくか。別にこれくらいは良いでしょ
『ホフマンさんへ、今フォーシアスの商業ギルドに行けばお米が買えるかもしれません。僕はこれ以上は喋れません』
何となく含みを持たせて言っておく。情報を流すだけならチェルシーさんに流せば良いかもだけど、お金にならないと言うか、僕に利益が無いなら料理人フレンドのホフマンさんに流した方が有益だろう。ホフマンさんが独り占めするか、他の人にも情報を流すかはそっちに任せよう




