表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
251/2025

怪しい村

 プンスカ(そんな可愛い物だったかはさておいて)怒っていたレイカさんがフォーシアスに帰っていく所を隠れてやり過ごし、察知されないだろうところまで行ったと思った所で先に進もう。この先に例の村があるのはほぼ確定的だと思うので道は間違ってないと思う


「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。で良かったっけ?」

 何となく昔のプロレスラーが引退する時の言葉が頭に思い浮かんだ。何があるか、どんな扱いを受けるかは分からないけどやっぱり行かなきゃ分からない。僕もボロクソに言われるんだろうか?


「なんか紅葉?葉っぱとかが全体的に色付いてきたし……その村に近付いてきたのかな?」

 周りの木々が段々黄色や赤い物が増えて全体的に綺麗な紅葉が増えてきた。全体的に秋っぽい雰囲気だ。雰囲気が変わってきた所を見たらそろそろ例の村に辿り着けそうかな?


「モミジ良いなぁ、あんまり読まないけど本の栞とかにモミジの栞とか使ってる人見るとオシャレに見えるよなぁ……」

 偏見だけど


「あぁでも、これ戦闘中だと若干鬱陶しいかもしれない」

 カサカサ降ってくる落ち葉が結構邪魔くさい。戦闘中だと視線を切られる可能性あるし、肩とかに乗っかってチクチクする時もあるからちょっとイラっと来る


「お!村だ!」

 時代劇とかで良く出てきそうな小さな農村っぽい村が遂に見えた。ここかぁ……


「ん?また煩い邪魔な奴がやって来たんか?」

「一言目から中々の物言いですねぇ……」

 村の入り口にやってきたら丁度家から出てきたみたいなお爺さんが初手罵倒から入った。【察気術】の力でオーラがモロ見えだったから玄関で待機してたのはバレバレだ。態々罵倒する為に出て来たんだろう


「で、なんか用が有るのかのう?用が無いのならさっさと帰るべきじゃな?」

 村に入られるのを凄く拒んでいる。これは、やっぱり何か隠していると考えるべきかな?


「いやちょっと、この村にある米とかに興味がありましてね?」

「ぬ?貴様……」

「その仕込み杖で切りかかるおつもりですか?」

 オーラで見る感じ、この御老人。オーラが迸っている?明らかに強そうだったし、なんか杖にも怪しい紫色のオーラがあったのでただの杖じゃないと思い、仕込み杖と仮定して先に言ってみた。どうだ?これで何かアクションを起こすか?


「ほう?」

 先に牽制したお陰かいきなり斬りかかられる事にはならなかった。杖を明らかに抜刀しそうだった雰囲気は無くなった。セーフ……


「して、本当の目的はなんだ?」

「えっ、いや……」

 本当の目的も何も本当に米と大豆が欲しいだけなんですが……後あるとするなら泉の登録くらい?


「それは……」

「それは?」

 なんだ?なんて言えば良いんだ?素直に言ってもそんな訳ないって言われそうだし……どう言ったら通してくれるか考えろ……


「本当に知りたいですか?」

「ここを守る為にも教えてもらわねばならんな?」

 ダメだ。分からないや。もう普通に言っちゃおう


「ここに大豆があると聞いて、少し分けてもらいたいんですけど……労働とかじゃ、ダメですかね?」

 完全に運に任せた一言。大豆があるかどうかなんて知らないけど聞いてみるしかない。米は既に出ている情報だとしても大豆はマジであるか分からないからあればラッキーだ。無かったらもう諦めて帰ろう


「大豆……だと?」

「はい」

 どうだ?行けるか?


「米を求める者は確かに来るが、大豆を求める者はそうは居ない。何故大豆を求めるのだ?」

「友達のサモナーが連れている妖狐に嫌われてるというか怖がられてるみたいで……油揚げを作れば少しは触らせてくれるかなと……」

「お前は馬鹿なのか?」

「えぇ!?結構完璧な計画だと思ったんですけど」

 僕の考えって馬鹿にされる事多くない?結構良い考えだと思うんだけど、そんなに食べ物で釣る作戦はダメだろうか?


「妖狐の事を舐め過ぎだ。そのような物で釣れる訳が無いだろう!」

「おい、そこのお主。油揚げを作るつもりなのかの?」

「えっ、はい。そのつもりですけど……」

 急に現れた妖艶な雰囲気の女性。花魁スタイルとでも言うべきか、かなりたわわで圧倒的だ。というかこの村に花魁?みたいな人が居るのは違和感がヤバい


「あの……どちら様で?」

「なっ!?貴様……白々しいぞ!」

「私の客人だ。お前は下がっていろ」

「は……はっ!」

 老人が背筋をピンと伸ばして一礼した後に家に戻って行った。あの人は門番だったか


「本当に油揚げを作るつもりか?」

「はい、作りたいんですけどどうしても素材の大豆が入手出来なくて作れないって感じですね。後お米も入手出来ればおにぎりなんかも作りたいなって。あっ稲荷寿司なんかも良いかな?」

 油揚げとお米が手に入ったら合わせて稲荷寿司を作るなんて事も良いかもしれない


「稲荷寿司!」

「な、なんですか!?」

 急に両肩を掴まれる。なんだ?


「良いわ。私の()に入れてあげる」

 周りの景色が歪み、どんどん暗くなっていく。なんだ?何処かに連れて行かれる?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 妖狐と仲良くなるために頑張ってたら妖狐の進化系と仲良くなりました…………あれ?、
[一言] マイペースでズレた行動や考えをしているから、馬鹿にされていると言うより、呆れられているんだと思う。
[一言] 無事、大妖狐が釣れたようでw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ