山の麓へ
ログアウトした後ちょっと眩暈がしたけどやっぱりあのスローモーションが良くなかったか……目をモジモジしながらもぐっすり眠れた。翌日……
「すっきり!快眠だった!」
ある意味脳を酷使した後にぐっすり眠れたのでとてもスッキリした目覚めで起きる事が出来た
「さて、ご飯に勉強、その他諸々さっさと終わらせて山の麓に行ってみよう!」
アトラさんが言っていた面白い物を探しに行くためにさっさと用事を済ませる。楽しみがあると家事や勉強も捗るなぁ……
「よし!おーわり!さて、ログインログイン……」
ヘッドギアを頭に付けてゲームを開始する
「おっ?今は……お昼かな?」
外を見て太陽が高い位置にあるのを確認して大体の時間を確認する。それじゃあ山に向かって行ってみよう!
「ん?おはようハチ!良く寝たか?」
「ワリアさん。おはようございます。もう昼ですけどね……」
「旅人って1、2日寝たりするってのは本当なんだな?姫さんが心配してたけどそういうもんだって教えたらホッとしてたから後で会いに行ってやれ。あっちの家に居るはずだから」
「はい、顔出してきまーす」
畑で鍬を使っていたワリアさんに呼び止められたので返事をしたら姫様が心配していたという話をしていたので山の方に向かう前に姫様の元に向かう事にする
「おーい、姫様ー」
「む!ハチ!やっと起きたのか!心配したぞ!」
「えっと、旅人ってこっちの世界に来てない時は時間の流れが違う世界に居るから姫様とかが寝て起きたらまる1日経ってた……って感じかな?」
なんで僕が説明してるんだろうね?
「そうだったのか、つまり心配損だったという事か?」
「そうかも?」
「だったら心配させたお詫びに前のあの肉を持ってきて欲しい!」
欲張りと言うべきか強かと言うべきか……
「上手く見つけられたら持って来るよ。今回はあの山の方まで行ってくるから何が出てくるか分からないけど……」
「ん?アルファン山に行くのか?」
「姫様何か知ってるの?」
何か知っているなら事前情報は欲しい所だ
「アルファン山は魔法を使う魔物が多いから気を付けるのだぞ?まぁハチなら大丈夫だと思うが……」
「魔法かぁ……あ、そういえば山の麓に何かあるらしいんだけどそれについては何か分かる?」
「教えても良いが……お肉3つだぞ?」
「じゃあ良いや、分からないなら分からないなりに楽しみが増えるから」
「お、おう……?とにかくお肉待ってるぞー!」
「はいはい、じゃいってきまーす」
情報料が高すぎる。あ、そういえば情報料で思い出したけどお金ってどうなってるんだろう?
村を出て歩きながら確認作業をする。お金はあれば良いけど今お金があった所で使えないから価値なんて無いに等しいが……ステータスの所持金を確認してみる
『所持金 1673G』
初期でいくらか持っていたのか分からないけど端数があるから多分増えてる。どのくらいの価値なのか分からないし、とりあえず1Gを取り出してみよう
『Gを取り出す』という項目から1Gを選んで手元に出現させる
「これ、鉄かなぁ……?」
見た感じ鉄っぽい見た目の丸い硬貨だ。お金で遊ぶんじゃない!って言われたのは小学校に上がるか上がらないかぐらいだったかなぁ?
「シャァァァ!」
おっと、蛇だ。こっちに向かって体を縮めている。今はまだスローモーションを使いたくないから手に持っていた丁度良いモノを蛇に向かって投げつける。あっ
「ゲポッ!?」
そこそこ距離が離れていたのに吸い込まれるように蛇の口に1Gが入った。混乱してこっちに飛び掛かろうとしていた蛇の飛び先がそこら辺の木の幹に向かって飛んで顔面からぶつかる
「そいやっ」
木にぶつかって気絶していた蛇の首を手刀で切り落とす。ステータスがアップしたお陰か意外とすんなり切り落とせた
「お願いします……出来れば特上肉で!美味しく頂きますから!」
姫様が
願いを込めてナイフをスプリングボアに突き立てる
『スプリングボアの特上肉 を入手』
それだけ、それしか出てこなかったがガッツポーズをしたのは言うまでもない
「オーブさん。きっと見ていてくれたんだな!」
勝手な想像でオーブさんに感謝しながら山への歩みを進める。これはこれから山への道を頑張れとのエールだろう
「というか魔法を使ってくるのかぁ……受け流しは、出来なさそうだよなぁ……」
物理攻撃なら逸らす事は出来そうだけど火の玉とか飛んで来て逸らそうとしたら手が焼けちゃうよね?
「MINDが高いとしても魔法対策は何とかしないと……面白い物って言うのが使えそうな物だと良いな」
アトラさんの面白い物っていうのが果たして本当に物なのかというのも定かでは無いけどとりあえず山の麓まで行く事にする
「えっと、これ……かな?」
森を進んでいくと獣道っぽい道があったのでそこを辿っていくと山の麓に辿り着いた。そして見つけたのは……
「洞窟、だよね?」
見るからにザ・洞窟って感じの洞窟が道の先にあった。あれが面白い物……あの中に入って行くのかぁ……