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爆速卒業

『モルガンズ・カード 魔女モルガンの弟子を証明するカード。過去の大戦を知る者ならばそのカードを見ただけで、怖がる人も居る程のカード。大抵の街であればこのカードを見せるだけで王宮まで入る事すら可能』


 身分証ってレベル越えてない?


「本当はモルガ師匠じゃなくてモルガン師匠なんですか?」

「そうそう、出来ればあんまり大きな声で言わないでくれると良いかな?こっちも隠居の身だからね」

「はい、あぁでも、せめてお昼ご飯だけ作ってから行きますよ」

 この人、ご飯とか作っておかないとあの2人が作らないといけなくなるだろうし、そうなると修行も遅くなるだろう。出来るだけ作り置きした方が良いかな?


「じゃあモルガ師匠?氷の魔法とかで料理を冷凍とか炎の魔法で温めたりとかは出来ます?」

「ちょいちょい?馬鹿にしてるのかい?4属性5属性くらい同時に使えるよ?」

 そう言って炎、氷、風、土、雷の玉を空中に浮かべる。同時に5種類とか馬鹿みたいに強そう


「うひゃー、凄いですね?……これなら沢山作っても保存はモルガ師匠に任せても大丈夫そうだ」

「君君?私を便利な家具か何かと勘違いしてないかい?」

 実際それだけ使えるなら便利なのには変わりないだろう


「え?」

「君君ぃ?」

 バチバチと雷の玉を僕に近付けるモルガ師匠。若干キレてるかな?


「これ結構危ない奴じゃないですか?」

 一歩下がって近寄ってきた雷の玉に回し蹴りをする。エゴの【魔破脚】が発動してその雷の玉が消滅する


「は?……えっ!?」

「すいません。揶揄い方がちょっと良くなかったですかね?」

 流石に家具扱いはやり過ぎたかな……


「ごめんなさい。ご飯作ってきますね?」

「えっ?あっ、うんうん、頼むよー……」

 モルガ師匠に見送られて僕はキッチンに向かって行く。モルガ師匠なら案外日持ちしなさそうな物でもあっという間に凍らせて何日も保存する事だって出来るだろう。炎の魔法じゃなくても解凍もあっという間にやってすぐ食べられるとかも出来そうかな?そういう事も出来る予想で何でも良いから沢山作ろうか


「私の魔法が消された?それにさっきの姿と良い……いったいどれ程の力を?もし彼が人間に対して牙をむいた場合……私にあの彼を倒す事が出来るのか?」

 本気では無かったとはいえ、私の魔法を消されたのは事実。そんな事出来た相手は今までに居ない……


「全く全く、とんでもない弟子が出来ちゃったもんだ。あの2人が追いつくのは難しいかもしれないけど、追いつける様に私もしっかり手伝ってあげないとね!」

 私が出来る事はしっかりしてあげよう。彼は既に行くとしてもまだ彼女らは修行中だ。どれだけ、どこまで伸びるのかも楽しみだ




「これだけ作れば充分かなぁ?」

 キッチンに所狭しと並んだ料理の数々。皿もほとんど残っていない。モルガ師匠の家にある皿を使いまくったからこれ以上は作れと言われても作れない。食材だって残っていない


「わわっ!これ全部作ったの?うへへへ……」

「今全部食べたら無くなりますよ?これ以上供給はありません」

「ぐぬぬぬぬ……」

「だからさっき氷魔法を使えるかどうか聞いてたんですよ?」

 保存できなきゃ作った料理は今食べるしかない。そうなるとモルガ師匠的にはラッキー?になるのかもしれないけど追加で作る事は僕には出来ないから明日以降は自分達で頑張って!と言うしかない


「2人にも挨拶しておかないとかなぁ」

 ロザリーさんとアイリスさんに何も言わずに居なくなるのはちょっと気が引ける。ロザリーさんのお陰でここに来ることが出来たし、身分証も貰えたから流石に挨拶くらいはしておこう


「はいはい、2人共ご飯だよー」

「「はーい」」

 2人が椅子に座り、ご飯を待つ状態だ。これ本当に僕が居なくなって大丈夫なんだろうか?


「ではでは、ここで発表があります!今日でハチ君が卒業します!」

「「えっ!?」」

「全く全く、このハチ君がバカみたいな速度でとっておきの魔法を覚えるから私の師匠としての力量が2人に伝わらないよ!どうしてくれる!」

「いや、知りませんよ……」

 どうしてくれるって言われたって、そもそも僕は特殊な魔法の【領域】でロザリーさんとアイリスさんの2人は攻撃魔法の性能を上げる……だっけ?そもそも着地点とか良く分からない物だから時間が掛かってしまうのは仕方ないのでは?


「えっと、とりあえず2人とも頑張ってください……で良いのかな?モルガ師匠は僕の時よりもしっかり師匠して下さいよ?」

 あれも師匠としての形なのかもしれないけど、やっぱりだらしない感じの所を多く見ているからもう少しちゃんと指導というかその辺しっかりしてあげて欲しい


「あらあら、言うねぇ?」

「ハンモックは残しておきますから」

「やったやった!あれ寝心地良かったんだよねぇ!」

 そういう所なんだよなぁ……


「もう行ってしまうんだな?」

「せっかく追いつけたと思ったんですが……」

「一応僕もそろそろレベル上げをしないといけないかなと思ってる所なんで、あんまり進まないかなと……」

 フォーシアス近辺でレベル上げをして、次は大豆探しかな?



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 村に醤油あるんだから村に大豆あるんじゃ? とか 岩場用のギリーマント作った時の話ですが、オオカミポンチョ作った時に糸使ってただろ、とか 大物丸々持ち運び出来る便利アイテムだった背嚢の出…
[一言] 〉彼が人間に対して牙をむいた場合 一応消極的中立(魔物に知り合い恩人が多いので何かあれば簡単に傾く)だから、よほど人間側があふぉなことをしない限り大丈夫とは思うのだが。 こういう時人間側から…
[一言] 街の出入りに困らない程度の身分証を求めてたのに 王宮までいける身分証を手に入れたハチくんは何をやらかしてくれるのか
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