僕だけの領域
「なんか出ましたね?」
「え、え、本当に出せたの?何ともないの?」
モルガ師匠に心配されるけど体に特に変化は感じない。口の中がまだちょっとピリピリしてるかな?という程度だ
「多分これで良いと思うんですけど……」
「うんうん、これで発動はしてるけど……これは初めて見たタイプだね」
「モルガ師匠の【領域】とは違うって事ですか?」
モルガ師匠が初めて見たタイプとか言っているという事は【領域】にも種類があるんだろう
「えっとえっと、【領域】は自分に有利な場を作れるけど、範囲内の物を操って攻撃や防御が出来る様になったり、自分の魔力を常時回復して魔法撃ち放題にしたり、地形を変化させて地割れを起こして敵を倒したり……色々あるけど君のは特に何も起こってないみたい?」
なんだろう?ただ魔法陣が出ただけなんだろうか?
「あ、そういえば僕、タイマン仕様にしたから何も起こらないのか」
僕の想定した【領域】は1対1では特に何も起きない。強いて言うなら外部からの攻撃を防ぐ程度しか考えていない。1対多数になった場合にバフ、デバフが発動するようにしたから今は何も効果が発動しないかな?
「なるほどなるほど、制約を付けたんだね?それなら君でも発動出来るのも納得かも?」
制約……まぁ制約か。それのお陰で発動出来るというならこれが僕にとっての最適解だったかもしれない
『魔法 【決闘領域】を習得』
『決闘領域 消費MP3000(使用済みMP2000以上) 魔法陣の範囲内で相手の方が数が多い状態の場合、自身の全ステータスアップ、相手に全ステータスダウンの効果を付与する。(この効果は領域内の相手の人数によって変動する)決闘領域内に自身と相手が居る場合に領域外からの攻撃を完全に防御する』
条件が非常に厳しいけど、魔法陣に敵が居れば強力なバリアにもなるし、魔法陣に入った敵を倒す為にもステータスアップとダウン効果が発生するのはかなり良い。MPを3000使うし、事前にMPを2000以上使わないと使えないって感じだなこれ?MP3000って事はやっぱりMPの総量が足りてなかったか……
事前にMP2000使わないといけないから実質MP4000分使ったりしないと行けなかったり、準備に時間が掛かるっていうのも分かるけど……あれ?これモルガ師匠の言ってた邪魔されないとかじゃなくて単純にMPを使えば良いのかな?使用済みMP2000っていうのも気になるし、動かないで魔法を使うとか、動いても10m以内でって考えた方が良さそうかも
「何かモルガ師匠の説明していた物と違うけど……これも【領域】と言えば【領域】の魔法ですか?」
「うんうん、それが君の【領域】だよ。おめでとう!こんなに早く習得するとは思わなかったよ!」
そりゃ実質弟子入り2日目だし、弟子入りにしたら早過ぎるくらいだろう
「師匠が2人も居て、各々ヒントをくれたから何とか物に出来ましたよ。まぁ魔力量をもっと増やさないと使えないんで強くならないといけないかなって……」
MP消費50%カットでもこれは流石に消費がかなり重い。事前準備を含めれば必要なMPは3500?恐ろしい消費量だ。もっとMPを増やさないとこの魔法は使えない。MPをドーピングして、消費MPも半分だから使えたけど、ドーピング効果が無くなったら消費カットしても発動量に足りてないからこの魔法を自分の力だけで使える様になるにはもう少し時間が掛かる。仮面以外の装備もその内MPが追加で伸びてくれると嬉しいな
「そっかそっか、それじゃあ君はもう行くんだね?」
「あれ?止めるかと思ったんですけど……」
モルガ師匠の性格的に止められるかと思ったけどどうやら行かせてくれるみたいだ
「いやいや、君はどうやら本当に私の手に負えない存在みたいだ。だけど君の事を投げ出すつもりは無いからちゃんと身分証代わりのこれをあげるよ」
懐から黒いカード……あのタロットカードみたいな形のカードを取り出した
「これを持っていれば君の身分は私が保証するからだいたいの街は入れると思うよ?」
「モルガ師匠って結構有名な人なんですか?僕、そんなに世界の事知らないんで有名かどうか知らないんですよね……」
「そうそう、君のそういう所がもう私の手に負えない所だよ。私の名前だけで君が自由に動ける様になるなら面白い事も起こりそうだしね!」
何か悪い事を考えている顔のモルガ師匠。僕が自由に動ける事で何か起こるんだろうか?
「いやいや?君は自由に、好きな様に街に行って良いんだよ?ついでにその辺の国の偉い奴の所に押しかけても良いよ!」
「それは僕が嫌なんですが……」
僕の疑いの目に気付き、慌てて弁解している風だけど、偉い人の所に突撃させようとするモルガ師匠。なんだ?私の育てた弟子自慢的な事でもしたいのか?それならあの2人の方が遥かに良いだろう。僕は泉登録用の通行手形的使い道にしか使わないぞ?
「門が通れるならこれはありがたく頂いておきます。ありがとうございます!」
『モルガンズ・カード を入手』
モルガンズ?




