表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
209/2147

施されたら……

 盗賊団に絡まれて悲しい気分になりながらトボトボと街に歩いていくと遂に門の前に辿り着いた。馬車とかも並んでるけど、徒歩の人はこっちに並べばいいのかな?




「フォーシアスにようこそ。ギルドカードは有るかな?」

「ギルドカードは持ってないですね?」

「じゃあ悪いが仮身分証を作る為に銀貨1枚を支払ってもらう事になるが……」

「Oh……マジデスカ?」

 片言になってしまったが、まさかのここでお金が必要になるとは思わなかった。遂に来てしまった入国税


「ここは他の街と違って重要な建物が多いから問題とかが起こりにくいように街に入る際は身分証明を門で提示してもらう事になっているんだ。だから身分を証明出来る物を持っていないならここで作ってもらう決まりなんだ」

「なるほど、確かに上から見てたら結構大きい建物とかありましたね?うーん……どうしよう?」

「もしかして銀貨が無いか?それは困ったな……」

 街に入りたいけどお金が無くて入れない。僕と衛兵さんとで困っているとちょっと太めでカラフルな恰好をしたおじさんがやってきた


「そこの君?何かお困りかな?」

「あ、えっと……恥ずかしながら身分証明が無くて仮の身分証明を作ろうとしたら銀貨の持ち合わせが無くて……」

 隠したところで事実は変わらないのでカラフルおじさんにきっちり伝える


「そうか……君?私の仕事を手伝ってくれるなら銀貨1枚かわりに出そうか?」

「ありがたい話ですけど……何のお仕事ですか?」

 急にこんな話を振ってくるのは正直怪しい。いったいどんな怪しい仕事をさせる気なんだ?


「私は旅芸人の一座の団長をしているダンと言う者です。この街で芸を披露するのでビラ配りをお願いしたいと思いまして……」

「ビラ配りなら確かに銀貨1枚が丁度良い報酬ですかね。じゃあお願いしても良いですか?」

 やった事無いけど多分そのくらいで充分な報酬だと思う。これは寄り道じゃなくて街に入る為だから良いよね?


「ではこれで」

「銀貨1枚確かに。じゃあこれに指を当てて、自分の名前も書いたら一度渡してくれ。最後に証印をつけたら街に入ってオッケーだ」

「はい、おぉ?僕の顔?おぉ、指紋が付いた」

 運転免許証みたいなカードに顔と指紋が載り、最後に自分の名前を書いて、衛兵さんがハンコを捺して仮の身分証は完成したみたいだ


「じゃあ君は私と一緒に来てもらって良いかな?」

「はい」

 カラフルなダンさんについて行くとこれまたカラフルな馬車に辿り着いた。これなら旅芸人って一発で分かるかもしれない


「あれ?ダンさんその人は?」

「困っていた人が居たから助けてあげる代わりにビラ配りをしてもらう事になった……えっと」

「あ、まだ名乗ってませんでしたね。僕はハチと言います。ビラ配り頑張ります!」

「どうだいこの人?面白いだろう?」

「まぁた凄い人見つけて来たなぁ団長?」

「よろしくぅ」

 色んな人が挨拶してくる。この人達が旅芸人の一座か


「ビラは何枚くらい配れば良いんでしょうか?」

「じゃあ100枚!」

 小さい女の子がビラの束をバンッと渡してきた。本当に100枚ありそうだ


「100枚かぁ……アレを使うか」

「おや?100枚配る自信があるのかい?」

「まぁ、配れるかなぁとは思います」

 色々と話をしつつ、馬車に乗るダンさんの隣を歩いて付いて行きながら門をくぐり抜ける。凄いな?ファステリアス以上のデカい建物がいっぱいだ


「100枚配るならちょっと着替えなきゃいけないんで着替えたらビラ配り行ってきます!」

「それなら馬車の中で着替えると良い。君に全てが掛かっているからね」

 はははと冗談っぽく笑うダンさん。まぁ全部配り切れるとは思ってないんだろう


「期待に応えられる様に頑張りますよ」

 馬車の中に入り、シロクマコスチュームに着替える。この旅芸人さん達。しっかり者っぽい女性のシルさん、6パックが眩しいイケメンのクードさん、大人なお姉さんのソーレイさんに、元気はつらつな女の子のユーちゃん。そしてふっくらカラフル団長のダンさんという5人で旅をしながら街で芸をしているらしい。結構派手な技もあるらしく、本番が楽しみだ


「よいしょっと」

「なっ!?熊ぁ!?」

「「「可愛い!」」」

「これはまた……」

 シロクマ状態で馬車の中から出て、皆の前に立つ。これなら子供人気も出るだろう


「それじゃあ行ってきます!」

「広場でやるから!よろしくー!」

 応援の声を背に受けて、初めての街を散策しながらビラ配りをしていこう




「ベアー」

「クマさんだー!」

「可愛いー!」

「ベアベア」

 適当に歩いて行ったら子供達が遊んでいたのでその子供達にビラを渡す。子供が親と一緒に見に来るんじゃないか?と予想して主に子供にビラを配る


「なんだあれ?」

「なんか旅芸人が来てるらしいぞ?」

「へぇ、見に行ってみるか?」

 子供達がシロクマ状態の僕についてきたりするので街中でも目立つ様になってきた。そうなるとドンドン大人達の目も集まってくる。近くに寄ってきたらビラを配るのも忘れない


 沢山の人に愛想を振りまいて人を呼び寄せていたらすぐにビラが無くなった。100枚配るの結構簡単だったな?

「ベアベアー」

 子供達に手を振って広場の方に向かう。この街結構色んな所に地図があって迷う方が難しいかも?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そういえばハチ君ギルド利用していないよなー
[良い点] シロクマ着ぐるみの正しい?使用法
[一言] ギルドの会員証作るにも通貨が必要でしたっけ この先の街では入るのに金が必要となると誰かに用立ててもらって用意する必要があるかもですねぇ 今回みたいに肩代わりしてくれる人が毎回いるわけでもない…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ