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フォーシアスへの道

「あっ!海だぁ!」

 ボスエリアを抜けると小高い丘の上で眼下に広がるのは大きな街とその先に広がる海があった。遂に海が見えた


「うわぁやっぱ広いなぁ!」

 こっちの世界で初めて見た海。新しい街よりもずっと嬉しい


「とりあえずあの街に向かってみようか」

 海に隣接しているあの街に向かってみよう。船とかも停まってるし、もしかして大航海とかも出来るのかな?


「おっと忘れるところだった」

 ボス戦終わったらダイコーンさんにメッセージを送ろうとしてたんだった


『ダイコーンさん。ロールプレイって何かコツってあります?』


 僕の知ってる中で一番ロールプレイしてる気がする人。他の人はロールプレイと言うよりは素っぽいから多分アドバイスを求めるのはダイコーンさんで合ってると思う。たまに素が漏れるけど


『ロールプレイをする気になったのかい?』


 返事が返ってきたけどやっぱり素だ。まぁヒャッハー語で喋られても解読するのに一瞬時間が掛かるだけだし素で良いんだけどね?


『まぁ、違う自分を演出してみようかと』


『なるほど、役になり切ると言葉にすれば簡単だが、確かに最初は難しいかもしれないな?軽いアドバイス程度だが、それで良ければ伝えておこう』


『お願いします』

【アビスフォーム】中の演出的な物だから軽くて良い。ダイコーンさん的ロールプレイの方法を聞こう


『やはり一番大事でこれだけ守れば良いと思う事は恥ずかしがらない事だ。下手に恥ずかしがると逆に悪い意味で他の人の印象に残ってしまうぞ?』

 あぁ、中途半端なロールプレイの奴だ。ってカッコ悪いイメージで残っちゃうって奴か。確かにNPC達もリアリティ凄いから逆にキチンとやった方がこの世界に溶け込んでいてカッコいいかもしれない。そう言うダイコーンさんも中途半端感あるけどあれは良い人が滲み出てのあれだから確かにかなり印象に残る。下手したら勇者系ロールプレイしてる人よりも印象に残るかもしれない


『その重要な芯だけあればおのずと後からこうした方がより良くなると勝手に肉付けされて行って理想のキャラが出来上がると私は思っている。ハチ君だって現状かなりぶっ飛んでいるキャラだと思うが?』


『そういう物なんですねぇ……というか僕のキャラがぶっ飛んでるって……まぁ、言えなくもない?』

 あのハエキングとか3パーティのレイドで挑んだりするのが普通なのかもしれない。基本ソロで行動してるからどのくらい他人とのズレがあるか分からない


『トーマ君だってハチ君と別れてから凄いぞ?もう錬金術師とサモナーの組み合わせで凄い事になっている』


『あれ?ダイコーンさんトーマ君と知り合いでしたっけ?』

 ダイコーンさんにトーマ君と一緒にボス戦したとか言ったっけ?


『ちょっと掲示板で見かけてな?街中で召喚をしようとしていたから止めて、ハチ君の関係者だと分かったからサモナーのいろはを教える為にちょっとの間一緒に行動してな?』


『そうだったんですね。トーマ君が強くなったみたいで良かった』

 あの時どこぞのスク水頭巾が現れなかったらもう少し一緒に行動していたかもしれない


『強くなり過ぎて一線級レベルだぞ?小さいドラゴンと妖狐を連れてこの前ロザリーとアイリスとキリエとキリアと情報屋のチェルシーとかと一緒にフォーシアスまで進んだらしいぞ?』


『フォーシアスって第四の街ですよね?じゃあ行けば会えるかな?』


『は?ちょっと待てハチ君?行けば会えるって君……あの蝿の王を倒したのか?』


『なんとかなりましたね。大分時間は掛かりましたけど、ちゃんとやれば案外一人でも行けるんだなぁって』


『ちょっと待ってくれ。その情報は他の皆に流さねばならない情報だ。今すぐにフォーシアスに招集を掛けるからハチ君はそのまま街に真っ直ぐ来てくれ』

 招集を掛けるって何ですか?僕に何か対策でも練られるんですか?


『じゃあ集まる時間も必要だと思うのでゆっくり行きます。景色も楽しみたいんで』

 海も近くで見たいし、出来れば話も早く終わってくれると助かるなぁ……


『流石にそこまでハチ君の行動を制限する事は出来ないからゆっくり景色を楽しむと良いよ。あと突破おめでとう!』


『ありがとうございます。それじゃあまたあとで』


『あぁ、またあとで』

 ダイコーンさんとのメッセージを終えて街への道を進んで行く。まぁ何事も無いでしょ




「さぁ!金を置いて行ってもらおうかぁ?」

「そういうお約束は要らないんだよなぁ……僕お金持ってないですよ?」

 盗賊団?の様な人達が僕の前に現れた。僕に金銭を要求するのか……


「とりあえず僕のお財布です……」

 盗賊団っぽい人の中で一番僕に近い、手を出してる人に大人しく僕の財布を渡す


「は?マジで1Gも入ってねぇぞ!?コイツどうなってんだ?」

「狩りして野宿して……とかですかね?お金は無くても意外と何とかなるんで、あっ、あと呪われてるせいですかね?」

「はぁ!?お前呪われてんのかよ!?おいっ!コイツは止めておこう。俺達も呪われるぞ!」

「「「へい!」」」

 空っぽの財布を地面に投げ捨てられて盗賊団っぽい人達が帰って行った。呪われてるって盗賊団を退けるほど嫌われるのかなぁ……あんまり人に言わない方が良いのかな?


 急に絡まれて「うわっコイツ呪われてるぞ!」って何処かに行った盗賊団と1人ポツンとその場に取り残された僕。ちょっと哀しみを感じながら街への道を進んだ。僕悪い事したかな?



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― 新着の感想 ―
[一言] トーマ君も中々主人公属性あるからな~
[気になる点] なんかハチ他のプレイヤーに行動制限っていうか搾取されてない?別にハチが見返りもらって情報あげるならいいけどもらってないのに情報だけあげてる。ギブアンドテイクができてない。不愉快。
[良い点] まぁ、倒して呪いが自分に移ったら嫌だもんね [気になる点] ハチ酸がドラゴンの方かな? ドラゴンなら進化先沢山ありそうで悩む……
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