光の道しるべ
(フライング気味)メリークリスマス!
「これで……どうだろう?」
「おぉ、良いですね!これは良い指向性です!本来ならこういうのは駆逐艦の様な船に付けるべきですが……ネレッサーに付けてもある程度は意味があると思います。大事なのは光を届ける事が出来る事ですから」
確かに、光さえ届けられるならそれこそやり方を知っていれば遠距離での通信みたいな事だって出来るし、索敵能力を向上させたり……後は囮役に成る事だって出来る。夜の海で光を放つというのはそれだけ目立つからなぁ……
「駆逐艦?」
「あぁ、船の役割の様な物でして……大きく分けて」
ドクターが戦艦だったり、空母だったり、駆逐艦とかの説明をする度に、ヘックスさんが目をキラキラさせている。あぁ……このままだと、あの島の海の戦力がとんでもない事になりそうだなぁ……
「なるほどな!だからハチはそれらの中からどれの役割も出来る様にと潜水空母を選んだ訳か!」
「まぁ、今のヘックスさん達の技術力があれば、これも何とかなるかなって思ったからね。結果として今のネレイドが完成した訳だけど」
正直戦艦にするのが一番丸い選択肢ではあったと思う。でも、やっぱり、それだけじゃちょっとねぇ?
「さ、せっかくだしその探照灯も装備して索敵と行きますか!」
「「「「了!」」」」
探照灯自体も、ネレッサーに装備するだけではなく、飛行ドローンに接続する事で、海外ドラマとかで逃走車を追うヘリみたいな感じで光を照らす事も出来る。いやぁこれ良いな?しかもこれ光を浴びせるから多分、光が当たっていない所が見辛くなってこっちからすると、姿が見やすくて命中率が上がって、相手は見辛くて命中率が下がるとか期待出来そうだ
「完全にイベントという名の実験場だなこれ。さて、海賊船出て来いやー!」
とりあえず、僕は飛行ドローンに探照灯を付けるタイプの検証もしつつ、海を哨戒しよう。僕のネレッサーなら一応魔力補給も効くから、飛行ドローンが万が一魔力切れになったとしても、問題無い
「おっ?あれは……何か半透明だし、幽霊船か?」
暗い海に浮きあがる半透明の船。乗組員も半透明だし、多分幽霊船みたいな物なのかな?一応ライトでしっかり確認してみよう
「そこの不審船……ってあれ?」
「「「アァ……」」」
幽霊船らしき船に探照灯を浴びせてみると、なんか溶けた。船も乗組員も液体の様に形を保てなくなり、海に溶けて行った。もしかして、光が弱点だったのか?それとも、夜の間だけ出て来る敵みたいな存在だったけど、探照灯を浴びて、昼と勘違いして帰って行った?
「まぁ、情報共有はしておくか。『半透明な船に対して探照灯を照射すると、溶けて消えました』っと」
メッセージで送ってみると、他の所でも試してみたのか、探照灯を当てたら溶けたという情報が来た。となると、あの船は光を浴びると倒せるか、逃げるという事で間違いないみたいだな?
「それなら、溶けたらどうなってるのか海の中で見て見るか」
次に幽霊船らしき船を見つけたら探照灯を当てて溶けた時海の中でどうなっているか見て見よう
「おっ!居た居た……えーっと……ほほぉ。これは……ヤミィさん今居る?」
「勿論いますよ~」
僕に憑いてる今は深淵の精霊とでもいうべき存在のヤミィさん。これはヤミィさんの方が詳しそうだし聞いてみよう
「あれって、もしかして精霊ですか?」
「ふむふむ……確かにアレは精霊ですが、水と闇の複合とでもいう存在ですね……」
「水と闇の複合……」
これまた難しそうなのが出て来たな?
「普段は海の底の暗い所に居るみたいですが、こういう夜の水上も暗い時は船の形を模して出て来るみたいですね」
「もしかして光に弱い?」
「ええ、光は苦手な様です」
水と闇の複合精霊は光が苦手で夜は単に活動範囲が広くなるから出てきているだけなのか?
「彼らに何か悪意というか、こっちを害そうって気持ちはあるのかな?」
「うーん……かなり臆病みたいですが、海の底だけだとどうしても息苦しいので、夜の間は解放感を求めて出てきているという感じでしょうか?」
ヤミィさんのお陰で結構色々知れた。よし、それじゃあ皆に報告だ
『こちらで調べた所、どうやらあの幽霊船らしき存在は水と闇の複合精霊らしく、普段は深海に居るそうですが、夜は息抜きの為に水上に出てきているみたいです。なので、見つけても探照灯で刺激しないであげて下さい』
『精霊か。つまりお宝とかも持っていない訳だね?』
『まぁ、もしかすると、何かしらを持っているかもしれませんが、光が苦手で探照灯を浴びせたら急いで深海に戻ろうとするから船が溶けた様に見えるという事みたいです』
事情が分かってしまえば、僕としても不必要に刺激はしたくない。別に危害を加える気はないみたいだし、それなら精霊は割と身近な存在でもあるからそっとしてあげたい
『精霊さんなんですね!分かりましたそっとしておきます!』
それにしても水と闇の精霊か……これは少しお話出来そうか試してみるのはアリなんじゃないだろうか?




