仕入れの為に
「ちょちょちょ!ハチ君!何!あの液体何!?」
「ん?」
「惚けてないであの液体が何か教えてよ!修理作業を見てたけど、あの液体を掛けただけで修理出来るって……何あれ!?」
「えぇ~?」
白玉さんが僕に詰め寄って来るけど、一応コソコソとした話し声で話題をデカくし過ぎちゃいけないとは思っているみたいだ
「まぁ、どういう物かは教えますけど、白玉さんに卸す事は出来ませんよ?」
「それでも良いから!あれは何か教えてよ!」
まぁ、別にその位なら良いか
「あの液体はリペアリキッド。周囲の素材と同化して修復する液体です。木材でも、金属でも……」
「は?やば……」
まぁ、修理クエスト的な物をガッツリショートカット出来てしまうリペアリキッドはかなり激やば物質だよなぁ……
「そう。ヤバいんです。今回のイベントで緊急修理する為に使用するのは良いけど、コレを不特定多数の人に売るとなると、色々とね?」
商人にとってはとんでもない商材になるだろうけど、これをプレイヤーが売るのはちょっと危ないよね
「今のハチ君ならこんなとんでもない物を作ったとしても、自身の身を守る事は出来るだろうけど、商人だったら、これを扱ってる事が分かれば囲われたりする可能性は高いわね……場合によっては私自身が危なくなるか……なるほどね。それで売れないって事なのね。タテさんは建築家だからセメント的な物だとも思えるし、何かしら建築家のスキルかもって思えるし……」
「そうです。急いで修理するのに使えるからタテさんにあのリペアリキッドを渡してるんです。言ってしまえばこういう場面で僕らが注目されれば、タテさんに向く目も少なくなりますから、リペアリキッドの存在が知られる可能性も減ります」
正直目立つのは苦手というか、何かの役にでもなってないなら注目はされたくないけど、タテさんの修理作業を円滑に進める為には僕らが注目された方が何かと都合が良いからなぁ……
「貴方本当に色々と考えてるわねぇ……」
「色々考えないと戦えないですよ」
正直直感とか、その場のノリで戦う時もあるけど、基本的には色々考えて準備段階で勝てる状態に持ち込める物ならしっかり準備するのに限る。だから今タテさんのリペアリキッド使用に注目が行かない様に、あえて資材を山盛りに持って来たりしている所もある。食材も沢山持ってきて出す事で料理人達は食材の方に注目も集まるから丁度良い
「とりあえずその液体については分かったわ。それの売買契約は無理ね」
「はい。白玉さんが物凄い強いなら考えても良かったんですけどね?」
「となると、売ってもらえる様になるにはハチ君の下でしごかれなきゃダメそうね?」
いや、そういう事じゃないんだけどなぁ……まぁ、それはそれで面白そうかな?
「いや……まぁ……」
「なんだか他にも色々ありそうね?まずはハチ君からの商品の仕入れをする為には戦える商人にならなきゃか……これは少し頑張ってみる甲斐がありそうね!」
白玉さんを戦える商人にするのはちょっと面白そうだな。イベントが終わった後でちょっとその辺やるのは良いかも
「分かりました。そこまで言うならイベントが終わったら色々やってみますか。それで納得出来たら色々と商品になりそうな物を白玉さんに提供しても良いですよ」
そうだなぁ。リペアリキッドの他には何かしら提供出来そうな商品開発とかもしようかなぁ?
「さて、物資も運びましたし、危機的状況も超えたので、タテさんも今この場に居る船の修理が終わったら一度戻って来て下さい。緊急で人手が足りなくなったらまたマンマミーヤンに派遣します」
タテさんもずっとマンマミーヤンに派遣しっぱなし状態だったし、ネレイドに一度戻ってきてもらおう。せっかく一緒にやろうと言ってイベントに参加してるんだから、他の船にずっと乗せるというのは違うよね
「了解したわ。こっちもあれだけの船の修理をして貰えたから大分助かったわ。修理時間は暇だからで色々と売れたみたいだからね」
修理中に食事を食べて時間を潰せるというマンマミーヤンの良い所をこれでもかと見せつけるなぁ……
「私は私で修理費を貰えたのでホクホクですね」
儲けられるのは白玉さん達だけではない。しっかり修理作業をしていたタテさんにだって修理の工賃は貰える。それにタテさんにはリペアリキッドとかもあるんだから修理速度は他の人の比にならないからその工賃だってガッツリ貰える訳だ
「あ、もう終わったんですねタテさん」
「はい。しっかりと修理してきました!木造なら修理も楽でしたね」
木造船の修理が簡単とは言わないけど……まぁ、ウチの艦の装甲の修理に比べたら……ねぇ?
「それなら戻りますか」
「「「はい」」」
運ぶ物は運んだから艦のメンバーを連れてネレイドに戻ろう
「さて、それじゃあ全員戻って来た事ですし、警戒は厳に、敵船が来たら捕獲しましょう!」
全員帰って来たから一度に対応出来る敵船の数も増えるぞ~?
「報。6隻発見。こちらの方に来てます」
「よーし、それじゃあやってやりますかぁ!」




