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2004/2006

艦の在り方

「潜水空母に搭載するなら出力的な問題はクリア出来そうだから、複数搭載するとして、ノーマルのボートだと1つでも割と厳しいかな……」

 これ1つで普通に他に回す分のMPを持っていかれると思う。だから、このシールドモジュールを搭載するつもりなら追加ジェネレーターとか無いと運用するのは厳しいかも。追加ジェネレーターでモジュール1つか……あんまり追加し過ぎてボートがもはやボートでは無くなるのは避けたいから、僕のは自動操縦可能で人が乗らなくても動く様にしておけば、他の皆と一緒にボートだけ移動して皆を守るとかは出来るかも……あぁ、それこそクオンに運転してもらうとかが良いかな?


「よし、検証に付き合ってくれてありがとう。ほい、油揚げとお肉で良かったかな?」

「コン!(うまうま)」「ギャオ!(うまうま)」

 報酬の食べ物を渡して、検証を終了する。単発の魔法だと一回の発動で消せるから良いけど、放射系は打ち消すのにかなり消費しないと行けなくなるからそっち系の攻撃には弱いな。まぁ船体の防御力は結構あるハズだから普通に展開しなくても良い可能性はあるけど、あって困る物では無いからね


「さて、シールドの性能は大体これで良いとして、形をもう少し整えておくか」

 飛ばす事を考えると、あんまり意味が無いかも知れないけど、盾の形は大事だと思う。どうせならカッコいい方が良いしね?


「単純に丸い形にするべきか、それとも少し尖らせたりするべきか……」

 ただ、単純な丸い形にするよりは、三角錐とかピラミッド系の形にした方が、爆風を外側に逃がしやすいかなぁとも思う。とりあえず盾の内側に攻撃が来なければ良いから盾の形状は割と大事だよなぁ……



「内部に仕込む関係上、ある程度の厚みは必要……で、絞った円錐みたいな形が直線的な攻撃を逸らす事が出来るか?」

 逸らすのは良くないと考えたものの、爆風を受け止めるのは至難の業。爆風は流石に外に逃がす他無いと思う。これに関してはまぁ、基本的に単独戦闘で砲撃戦をしている最中と考えたら問題無いか。そうだなぁ……となると、五角形とかそういう形にして、若干中心を高くしておけば傾斜装甲的な事も出来るし、攻撃に対してしっかり角度を合わせれば受け止める防御も出来るか。受け止める面の大きさも考えると五角形位が丁度良いか?


「あっ、そうじゃん。普通にこれが一番形としても分かりやすいや」

 色々と難しい事を考えていたけど、ある意味誰でも使い慣れていると言っても良い道具であった。そうじゃん。傘の形で作れば良いんだ!これならシールドとしてもモチーフにも丁度良い!


「よし、これでシールドモジュールはオッケーだな。いやぁ、ギリギリだったけど、良い案が出て良かった。潜水空母を守るのはこれにして、ボートに搭載するのは一般的なシールドの形にしておけば搭載する時のデザイン的にも問題無いだろう。使う時だけ展開するならこれはこっちの方が良いし」

 防御力も確かに大事だけど、使っていない時に無駄に消費しない様に、キチンと装備出来なければ意味が無い。だからこそ、ボートに貼り付けられる形の方が都合が良い


「うんうん。良い感じ。今のところ僕が出来るのはこの位かなぁ……」

 モジュール作りとか強化とか。やれる事はやった。次があるとするなら、それは改良だろうから、まずは潜水空母が出来てからじゃないとかな


「ハチ。少し良いか?」

「はい、どうしました?ヘックスさん」

「潜水空母に搭載する奴なんだが、どっちの形式にする?」

 そういって、ヘックスさんが提示してきたのは、設計図だった


「分かりやすくするなら片方は潜水空母に直接頭脳を突っ込んで動かすか、もう一つは頭脳の代わりになる奴を突っ込んで動かすのどちらかにしようと思っているんだ」

「えーっと、つまり潜水空母自体をオートマトンにする今までの計画が前者で、潜水空母を動かすというか、コントロールする為のオートマトンを乗せるのが、後者って事ですか?」

「あぁ、そういう事になる。勿論、両方にメリットはある」

 正直あまり変わらない様な気もするけど……一応聞いてみるか


「良かったらデメリットも聞かせて貰えると嬉しいです」

「まずは前者の方式だが、命令というか、操作補助のレスポンスが高い事が挙げられる。複雑な動作も完遂するのは容易だろう」

 まぁ、命令系統に1つ挟まなくて良いだろうから、それは確かに楽だろうな


「デメリットとしては、この艦がもし沈む事になった場合。その意志は完全に失われる事になる」

 なるほど。艦自体に人格が形成される様な物だし、確かにこの船が沈む事になれば、僕らは生き残る為に脱出はするだろうけど、艦とはお別れしなければならない。そうなった時に人格も一緒に見捨てる事になるのか


「後者の方は勿論専属の者が付く事になるが、いざという時に私やクオン。場合によってはハチ自身が艦の全制御をする事が出来る。但し、その場合は当たり前だが緊急時の操作の為、体や脳への負担は相当の物になる。だが、もし沈む事になったとしても、そ奴が一緒に脱出すれば、艦としての意志を繋ぐ事が出来る」

「つまり、艦をバージョンアップするとかになった場合に、操作面のノウハウを持っていけると……」

「その代わりに、艦に直接というより指示を聞いてから補助をするという1クッションが入るから複雑な動作の時は少し反応が遅れるだろう」

「なるほど……でしたら、こういう事って出来ます?」

 そういう事なら今から少しやってみたい事があるな



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― 新着の感想 ―
某マギクラフト・マイスターみたいな、船そのものの意思と、それの専用オートマタを用意すればどっちのデメリットも相殺できるのではなかろうか。 端的に言えば、船ハチくんと操作ハチくんは常に同期してるので、…
絶対、某サイコ・○クみたいな方式にするゾ(ぼくがおもいついたさいこうのいいとこどり
船が沈んだ時って誰がこんな船を沈めることが出来るんだ
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