シールドモジュール
「うーん……正直物理的な防壁の方が、安心感はあるけど、そんな物を海で展開するのは難しいし、基本的に僕の守りは当たらない様に躱したりが基本ではあるしなぁ……まぁ、バリアらしい物がない訳では無いけど……ここは1つ。一からバリアを造ってみるって言うのも楽しいんじゃないかな?」
新しいバリア用の何かを作ってみるか!
「試験的に造るとなると、一旦どの位魔力を使うか分からないから、魔力タンク的な物を用意して使用量的な物でも見て見るかな?」
試験運用もそうだけど、海での戦闘だと、僕は皆の魔力供給が可能な補給係的なポジションの方が良いかもしれない。魔力ジェネレーターと僕自身のツインジェネレーター……とまでは言わないけど、ボートでの戦闘を考えた時に補給係として必要な物を僕のボートには搭載しておこうか
「これで、一応とんでもない魔力を喰う物でも動かせるかな?」
試験運用型を作って、そこから他に協力してもらえそうな事があったら協力してもらうのが一番良さそうではある
「という訳で、一応、メモリードコアは渡してもらってるから、魔法を作る方向性でも、進められると言えば進められるな」
一応、バリアの方向性となると、僕の【電磁防御】みたいな、一定範囲の攻撃を撃ち落とす方式……相殺方式で良いかな?その方式と、自身を囲む膜を形成して、攻撃をシャットアウトする方式。はたまた、自身に対する攻撃を曲げて、自身への被害を無くす湾曲防御方式なんかもあるかな。僕の戦闘スタイルで考えると、相手からの攻撃は逸らすのがいつもの事だけど……
「今回のバリアで逸らすって事は攻撃自体は止めてないから結構危ないよなぁ……」
被害を受けない為には、それこそ空中とかで敵の攻撃を消滅させた方が良いに決まってる。逸らすバリアは下手に逸らすと味方の方に飛んで行っちゃうから出来るだけ空中で霧散させたり、防げる物の方が良いよなぁ……
「物理的防御と魔力的防御……これが本当に難しいよなぁ……でも、物理的防御を考えると、それこそ盾を飛ばすみたいな事になるだろうし、それはフェプシックエンジンで盾も飛ばせるかな?」
物理的防御面を考えるとフェプシックエンジンから力を少し分けて貰って物理盾を飛ばして、その盾に魔法防御が出せるメモリードコアを搭載出来れば、一応物理も魔法も何とかなるかな……
「物理的防御面ならアダマンタイトが良いのかなぁ……」
勿論だけど、盾が軽ければ軽いほど素早く動かせるだろう。でもフェプシックならある程度無視する事は出来そうだし、アダマンタイトシールド的な物でやったほうが良いのかも……
「砲弾を喰らうにしても、アダマンタイトシールドで受けてしまえば、爆風自体はこっちには来ないかな?」
爆風だって球体に爆風が広がるにしても、その爆風が広がる部分をシールドで邪魔すれば、シールドの裏側は安全地帯にはなるよな
「魔法攻撃を防ぐ方は物理よりも広い範囲で防げる状態にして、バリア出来る様にするなら……いや?」
待てよ?そうだ!これとかどうだ!?
「打ち消せればいいのであれば、これで行けると思うんだけど……」
さぁ、どうなるかな?
「という訳で、トーマ君。ちょっとヨウちゃんかエン君を借りても良い?魔法攻撃して欲しくて……」
「あ、はい!2人共いつでも行けます!」
「コン!(やる!)」「ガァァ!(やれます!)」
妖狐とドラゴンがいつでも行けるらしいし、早速やってみようか
「じゃあよろしく」
「コーンッ!」「ゴアッ!」
2人の魔法の炎が僕に飛んで来る。さて、起動するかな?
「よしっ、とりあえず何とか機能したかな?」
仕込んだ機能が無事に発動した。いやぁ、メモリードコアに発動条件付けに欲しい物があって良かった。登録していない相手の魔法を検知したら発動するようにメモリードコアに条件を付けてやってみた結果。上手く発動した。しかもこれはフェプシックで宙に浮かせているアダマンタイトシールドの発動も邪魔をしていない。これが嬉し過ぎる
「ディスラプトマイン……いやぁ、良い仕事してますねぇ?」
某鑑定士みたいな言葉が出たけど、ディスラプトマインを仕込んだメモリードコアを装備したアダマンタイトシールド。これで物理はカチカチのアダマンタイトで受け止め、魔法とかはディスラプトマインで消す。受け止めると打ち消すが可能なシールド。まぁ、フェプシックで動かす前提で作ったから取っ手も何もない。普通に装備する事は出来ないから、装備品というよりはシールドモジュールだな
「2人の攻撃にも余裕で耐えられるなら問題はないかな。サンプルは多い方が良いけど、キチンと動作したのを確認出来たからこれなら使えるかも」
一応距離を空ければ自分達の魔法とかを消される事も無いだろうし、これなら実用に耐えられ……
「あぁ……そっか。これ僕が発動してる訳じゃないから軽減はされないのか。ふむふむ。となるとやっぱり結構消費が激しいのか」
シールドモジュール。安全性を担保する代わりに消費がデカいのは納得の仕様ではあるな。やっぱりこれを運用するには追加ジェネレーターとかあった方が安心出来るかも……




