表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1987/2010

覚えるべき事

「まず大事な事ですが、集中です。サイコキネシスは何をどう動かしたいか、を明確に頭の中にイメージする必要があるのです」

 まぁ、真淵とかでもそうだけど、イメージが無いと何を動かすにしても上手く行かないもんな


「そして、そのイメージを現実にする。その為に魔力を使うのです」

 まぁ、サイコキネシスって超能力と呼ばれる物の中でも割と基礎的というか、最もポピュラーな物だとは思う。だからこそ、一番分かりやすい力だとは思うけど……何だろう?それって魔力で物を掴むのとそんなに変わらない様な……


「あの、先生。1つ質問よろしいですか?」

「はい、どうぞ?」

「魔力で物を掴むのと、サイコキネシスで物を掴むってどう違うんでしょう?割と同じ様な気がするんですが……」

「おやおや、それはまた凄いですね?」

 だって、モルガ師匠もやってたし……


「そうですねぇ……魔力のみで物を掴むのと、サイコキネシスで物を掴むの違いですね。目的を達成する為の行為として、その2つはほぼ変わらないと言えるでしょう」

 え、変わらないんだ……


「ただし、魔力で物を掴める人。例えば、アプリンの実を魔力で持ち上げられる人が居たとしましょう。その人がサイコキネシスを覚えたら、片手でアプリンの実をジャグリング出来るし、握りつぶす事も容易に出来るでしょうね」

「なるほど、つまり、魔力で物を掴むの進化系がサイコキネシスって事ですかね?」

「その認識で良いと思います」

 まぁスキルとして教えるって事は体系化されてるって事だろうから、技術として洗練された物になるのか


「魔力のみで扱うより動かしやすくてパワーも出るか……何となくpro仕様的な感じなのかな?」

 出来る事は増えるけど、やれる事の設定とかも多くなるよ的な……


「にしても、その言い方だと魔力で物を持つ事が出来るのでしょうか?」

「あぁ……どうだろう?」

 真淵を使ってたし、魔力単体で何かするって今の僕に出来るかな?多分この辺強化とか出来れば、物理的ダメージをMPで受ける的な魔力ガード的な事とかも出来たりするのかな?


「こう……かな?」

「おほぉー!これは逸材ですねぇ!」

 やったぜ。真淵で物を掴む感覚で魔力を放出してみた。ただ何にも使わないMPの放出が上手く行くかなぁと少し心配ではあったけど、何か上手く行った。日頃真淵を使ってる成果が出たな


「これならより少ない魔力でより強い力を出せますよきっと!」

 少ない力で大きな力を出す……何だかてこの原理みたいだな?


「サイコキネシスが使えれば、小さな子供でも大人を数人持ち上げる事すら出来るんです。ただ、その力量は各々のセンスによる所がありますが……君はかなり素晴らしいですよ!」

 うーん、てこの原理とも違うか?えーっと、何だっけ。そうそうパンタグラフ。電車の上についてたりもするけど、古代ギリシャだったかな?その時代で絵の拡大とか縮小するのに使われてたとか、何とか。小学校の自由研究で作ってたの居たなぁ……あれって、パンタグラフ自体が大きければ大きい程、巨大な絵にする事も出来たし、細かい絵を描く事も出来る。つまりこのパンタグラフがサイコキネシスのセンスって考えれば、僕自身の消費魔力が小さくても、大きな力にする事が出来るって訳だ


「でも、この力ってサイキッカー特有の物なのでは……僕が覚えられるんですかね?」

「そうですねぇ……本来はサイキッカーしか使えません。ですが、対象を限定した物等であれば、私の様な者なら教える事が出来るのですよ」

「人ではない者なら人に教えられると?」

 互いに自己紹介もせずに教わっているが、目の前の人物は人間ではない。それはオーラを見れば割と簡単に分かる。何時言おうかなぁと思っていたけど、これは今だろう


「……素晴らしい。是非とも実験したい……」

「特訓なら喜んで受けますよ。そのデータを取るではダメですか?」

「おぉ、貴方は何と素晴らしい。私がしたい事を理解している!」

「流石に頭を開かれちゃ、それ以上協力とか出来ませんからね。僕も得る物も無いし」

 人体実験……まぁ肉体の限界を見極めるとかなら全然良いんだけど、流石に頭やら腹を開くなんて事になったら大変だ……


「そうですねぇ。世の中ギブアンドテイク。何かを欲するなら対等な何かを差し出す……素晴らしい」

 何となくマッドな雰囲気を感じるけど、悪い人じゃ無さそうなんだよなぁ……信楽さんが紹介してくれてるのもあるし


「それで、特訓するなら、何が良いでしょうか?」

「それは勿論物を浮かせる特訓ですよ!」

「おぉ……」

 何かとてもデカい錘の様な物が出て来た。何だこれ……


「君はこれを持ち上げる。私はこれを押さえつける。力比べというとても簡単な特訓さ。それでも私が得られる物は沢山ある」

 そうか、確かにそれなら、この錘は僕に対する負荷としても良いかも


「じゃあ、早速始めましょうか!情報収集です!」

「どうなんですかねぇ……まずは魔力オンリーでこの錘を持ち上げられるかなぁ……」

 まずはサイコキネシスを覚えないとね



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
パンタグラフって、絵の拡大縮小に使われてたんだ……ひとつかしこくなったぞ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ