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1973/2012

ダークとビッグな訪問者

「という訳でお礼の品を持って久々に来たぞエルフの国」

 錬金術と精霊という組み合わせならもうここしか無いでしょう。またフラーメル師匠の所に行って聖獣さんとかと会話して精霊王さんとって形でゆっくり進めよう


「おぉ!ハチでは無いか!久しぶりだな!」

「エールマシアさん。お久しぶりです」

 何時ぞや洞窟で人質の身代わりになっていたエルフの国の騎士団長のエールマシアさんだ。今はパトロールでもしてるのかな?


「最近はあまり見ていなかったが、こうして会えると嬉しいな!どうだ?そこに喫茶店があるからお茶でもしないか?」

「あぁ、ごめんなさい。ちょっと今精霊王様に用事があって……」

「うぐぅ……そんな凄い方を出されてしまっては断られても仕方ないか……」

 余りにもショボーンとするなぁ……仕方ない。たまには付き合ってあげるか


「分かりました。別に精霊王様に今日会いに行きますって連絡もしていないんで、お茶しましょうか」

 普段元気だからこそ、しょんぼりした顔は似合わないなぁ……




「支払いは任せろ!何せ騎士団長だからな!」

「ありがとうございます。最近は何か変な敵とかそういったのは来たりはしてないですか?」

 せっかくの騎士団長の知り合いなんだ。現状のエルフの国がどうなっているか聞いてみよう


「最近か?最近はそうだな……あぁそうだ。確か怪我をしたダークエルフが来ているな。あとは……そうそう!巨人族との関わりも増えて来たな」

 ほうほう?ダークエルフと巨人族か……これはこれでまた面白そうな話だな?


「ダークエルフって何かその、敵対とかってしてます?」

 エルフとダークエルフって何か敵対関係だったりする事があるだろうし、一応聞いてみよう


「いや?別にそんな事は無いと思うぞ?単純に住んでいる環境が違うだけで、肉体的にはダークエルフの方が強靭だ。魔法の扱いに関しては我らの方が上だと思うが、種族単位でどちらが優性や劣性って言うのは無いぞ!」

 騎士団長がそれを言うのは結構安心出来るな。住む環境が違うダークエルフ……森に住んでるのがエルフで、魔法が得意。という事は森ではない所で住んで居るのがダークエルフになるのか?その辺の線引きはよく分からないけど、まぁ、この辺の種族差はそんなに気にするほどでも無いのかもしれない。でも、そのダークエルフが怪我してここに居るのは少し興味深いな


「そうですね。一応、そのダークエルフの方がどんな怪我をしているかというのも聞いておきたいですね」

 巨人族も気になるけど、まずはダークエルフの件から1つずつ聞いて行こう


「ダークエルフの怪我は頭以外の骨がほぼ折れていたな……あまりにも痛ましいからこちらで治療しているが、完治したら詳しい話が聞けるだろう」

 全身骨折……普通に考えたらとんでもない怪我だぞ?しかも、話を聞いている限り身体能力がエルフより高いだろうダークエルフが


「なるほど……巨人族との関わりというのは?」

「最近エルフの国の周辺に巨人族の女の子が来ていてな?ちょっとした交易的な事もしているんだ。始まったのはつい最近だがな?」

 巨人族の女の子とのちょっとした交易……いやぁ、何だろう。普通の話としてはそれぞれ別ラインで進んでいる話の様にも思えるけど、どうしてもゲーマーとしては、このダークエルフと巨人族は何かしらの繋がりがありそうな気がする。ダークエルフが巨人族に雇われて内部の情報を抜いて来いとスパイ的に使われている可能性……内部に入りやすくする為に握りつぶして全身骨折させた?


「エールマシアさん的にはその巨人族とダークエルフのどちらか、もしくはどちらも悪人の可能性はあると思います?」

「正直な所。両者とも怪しいとは思った」

 キリッとして真剣に話すエールマシアさん。良かった別に平和ボケって訳でも無さそうだ


「だが、私個人の見解としては、両者共悪い奴とは思えないんだ。巨人族の子も森で獲物を獲って来るから薬をくれと交易をしているし、ダークエルフの方も全身骨折はしている物の、武装を隠し持っていたりはしなかった。例え魔法があるとしても、ダークエルフとエルフで魔法勝負になった場合はどちらが優位かは分かるだろう?」

 確かに、その情報があってほぼ素手状態でエルフの国に来てるなら敵対って訳では無いのか?スパイだとしても、身を守るナイフ位は隠し持っていても何ら不思議ではない。というかナイフの1つも持たずに全身骨折の状態でもここに来るという辺り、絶対何か訳があるに違い無いんだ


「精霊王様に会うのはもう少し後にしましょう。まずは緊急性が高そうなダークエルフと会ってみたいですね。もしまだ完治していないのなら、僕が治せるかもしれませんし」

【レスト】で多分治せると思うから、これはちょっと試してみる価値があると思う。敵対して来たら、残念ながら排除するしか無いだろうけど……情報だけは吐いてもらう事になるかなぁ


「了解した。そういう事ならついて来てくれ。全身骨折なら遠くには動けないだろうという事で、一応、治療は進めてはいるが、かなり慎重にやっていて……だが、あのやり方は私は好かん。だからハチ。この通りだ。頼む」

「頭を下げなくてもやりますよ。行きましょう」

 確かに全身骨折なら逃げ出すとかはまず無理だろうから、最低限の治療で命は繋いでるって状況なのかも。とりあえず急ごう



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巨人族の女の子? またハチ君が新しい女の子を誑し込むの?
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