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泉を設置?

「悔しいけど美味しい!」

 ホットケーキとスープ。比べるのは変かもしれないけどやっぱりワリアさんのスープはとても美味い。ホットケーキの甘さと野菜のスープの程よいしょっぱさが食事を加速させる。現実の方だとこんな食べ合わせはやった事無かったけど案外イケる


「ハチ、ちょっと良いか?」

「ん?何です?」

 ヴァイア様にちょんちょんと肩を叩かれた。何かな?


「ハチ、何処でも良いからこれを設置して来てくれないか?」


『滾々の石 を入手』


 何か青くて透明な石をヴァイア様に渡された。なんだろうこれ?


「これは?」

「それは設置した場所に旅人の泉を作れるぞ?ハチが行き来がし難くて困っている場所にでも設置すると良い」

「めっちゃ重要なアイテムじゃないですか……」

 ワープポイントを作る事が出来るとか重要度半端じゃないぞ……?


「なに、どうせハチが設置する場所なんて普通の人間が行ける場所では無いだろう?有っても無くても問題無い」

「は、ははは……」

 またおかしな信頼のされ方をされてる気がする。まぁ候補地として思い浮かんだ場所はアクセスも悪いし、位置データも無ければ辿り着くのも大変そうな場所だから間違いじゃないとは思う


「次の予定は泉の設置にしようかな……」

 レベルアップや第4の街を目指す事も良いけどせっかくならあの教会に泉を設置して様子を見に行きやすくしてからでも良いだろう。僕は僕のペースでゆっくり進めばいい




 スープも貰って空腹度もしっかり回復出来たのでそろそろ行くとしよう

「新しい目標も決まったし、僕はそろそろ行くよ」

「ん?もう行くのか」

「え?ハチ行っちゃうの?」

「ハチさんも忙しいのでしょう。私達がこの村に馴染む事がハチさんへの恩返しになりますか?」

「うん、村に連れて来て馴染めなかったって言うのが僕にとって一番辛いかな……だから馴染んでくれるのはとてもありがたいよ」

 僕が新しい環境に強制的に連れて来て、嫌な思いをしたってなると心苦しくなる。馴染んでくれる事が僕にとっての恩返しには間違いない


「じゃあ皆?仲良くね?バイバーイ!」

「「「「「いってらっしゃい!」」」」」

 泉でセカンドラの街にワープする。まぁ村の皆なら心配するだけ無駄だろうけどね?




「さて、教会に行ってみますか」

 セカンドラにワープしたら、やっぱり周囲がざわざわしていた。とりあえずその視線は無視して路地に向かって歩き、視線が切れた瞬間に【擬態】を発動。【ゲッコー】で壁を登り、【ジャミング】で追跡を遮断する。人を撒く手段がかなり手馴れてきた気がする


 屋根伝いに移動して門の近くまで行く。夜だから門は閉じているけどまぁ関係無い。壁を登ってしまえば良い


「夜の荒野も結構良いなぁ?」

 壁の外に出て荒野を紫電ボードで進む。周りにはでっかい蠍とか居るけど何かハサミで地面から何か食べてるみたいだ。こっちには興味を示していないからどんどん進んで行こう


 邪魔されないで進む事が出来て、霧の出てくる森までやってきた。ここからは位置データを出して進もう

「トレントも若干懐かしい気分だ。教会の皆も元気にしてるかな?」


 教会の皆と出会うのも楽しみだ。たったの数日だけどモニクとかちゃんとやってるかな?


「せっかくだしシスター服で様子を見に行くか」

 教会の近くまでやってきたらシスター服に着替えてから教会に入ろう。せっかくだしね?


 棄てられた教会も今やメリアさん、ミリアさん、モニクにドリアードの子と結構なメンバーも居るし、今はどうなってるか割と気になっている。特にドリアードの子はモニクにべったりだったし、その後が気になる


「あの子も名前付けてもらったかな?」

 案外ドリアードの子の方が優秀で先輩後輩逆転してたりして?


「モニクだとそれもあり得そうだなぁ?」

 ちょっと抜けてるところもあるモニクならその可能性もゼロじゃない。早く確認したくなってきた!




「こんばんわー」

「いらっしゃ……あら?」

「お客様ですか?……あっ!師匠!」

「ハチさん?お久しぶりです」

「……あの人、見た事、ある」

「お?」

 シスター服を着た人が増えてるぞ?


「もしかしてあのドリアードの?」

「はい!あの子が成長しました!」

「成長早くない?」

 ここに居る誰よりも背が大きい。もっと言うと胸部も


「ハチさん?」

「何でも無いですよ?ところでミリアさん?ちょっとお願いしたい事があって」

 ほんと女性って鋭いわ。別の話題で意識を逸らす……いや、こっちが本題なんだけどさ?


「なんですか?」

「これなんですけど……」

 インベントリから滾々の石を取り出す


「これは?」

 ミリアさんでも良く分からないみたいだ。一応説明しておこう


「これを設置すると旅人の泉を設置できるらしいのでこの教会の何処かに設置させてもらえないかと」

「えっ!?旅人の泉を設置出来るんですか!?」

「それは…本当ですか?」

 メリアさんも話に入ってきた。やっぱり旅人の泉を設置出来るって相当凄い事なんだな


「ここにやってくるのも大変だし、泉を設置出来ると助かるなって」

 利用するかはちょっと分からない所もあるけど、泉が設置出来れば教会へのアクセスがかなり良くなる


「こんな…貴重な石を何処で?」

「あぁ……友達にこれ何処かに設置しといてって、貰った?」

 多分そのくらいの感覚でヴァイア様は渡したと思う



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 予想は当たったけど本来これって、街を作るためにあるものじゃないかなぁと思うんだけど……資源とかめちゃくちゃ運びす……あ、ワープ費忘れてた。ハチくんのせいだ!!
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