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1872/2017

シュレディンガーブーツ

「片鱗を使えば敵は強くなるけど、その分良い物が手に入る……まぁ、今回はグリーサにあげたけど、でも武器持ち相手だったらこれは全然アリだな?より強い特殊能力を集めたかったら相手を片鱗で強化して武器没収して戦う……流石に人間相手には使えないだろうけど」

 これがプレイヤーに対して使えちゃうと、またなんか大変な事になるだろうから、それは無理だろうな。でも、こういうリビングアーマー的な武器を持った魔物とかだと、やる価値は全然ある。これは今回中々の収穫だったんじゃないか?


「いやぁ……これはもうハチさんに聞いても多分答えて貰えない奴ですね……にしても凄いっすね」

 一応やりたい事は出来た。なら次はチェルシーさん用の物を何とかしてみよう。グリーサの力で素材の入手量が減ったのなら、他の人に手助けしてもらう。そうする事で減った魔物素材とかその辺の採取能力を補う。その為にこうした装備を作る事が僕の益になる。幸いにもさっきロザリーさんから結構な量のアイテムが送られて来たし、この辺も使って色々作ってみよう


「チェルシーさんの装備イメージが固まりました。こんな感じでどうでしょう?」

 結構シンプルな黒いブーツを提案する


「見た目に関しては派手派手じゃ無かったら良いんですけど……これって能力的にはどういう感じになるんでしょう?」

「そうですね。一応、考えているのは足音の軽減にちょっとしたステルス効果とかでしょうか?」

「あんまり今の装備と変わらない感じなんですね?」

「まぁ……そうですね。正直僕もどのくらい出来るか分からないんで、あんまり先にこういう風に出来るとは言い切れないです」

 こればっかりは正直ね?完成形は若干ランダム要素が入るし


「じゃあ一度戻りましょうか」

「はい!あ、完成した場合ってお代はどうしたら?」

「今後モンスター素材とかこっちに余った分を回してくれたりしたらそれで良いですよ」

「わっかりました!」

 これで、情報屋の所からも素材を貰えるかな?ふっふっふ。少なくなるなら足せば良いんですよ……




「よし……では早速……」

 シャドウスネークやら、サイレントゴーストの灰とか、ブラックロータスやら、ロザリーさんから送られて来た素材も使いつつ、ウチで生産している合金とかも使用してブーツを作る。特殊能力も【構成改変】で足したり合体させたりして……無事にブーツを作り上げる事が出来た


 ---------------

 シュレディンガーブーツ


 レアリティ PM


 DEX +100

 AGI +150


 耐久値 270%


 特殊能力 シュレディングムーブ(自身の幻を出し、敵からのヘイトを調整出来る)サイレントウォーカー(移動音を消せる)隠密修復(戦闘中ヘイトが低い時に耐久値が回復する)メリーステップ(MPを消費すると現在のターゲットの背後に移動出来る)

 装備した者がそこに居るのか、居ないのか分からなくする特別なブーツ。影が薄い?いえ、隠れてるだけです

 ---------------


「うん、思った以上の物が出来たかも」

「ひょえ~……え?なんですかコレ?明らかにトンデモ性能なんですが?」

「頑張りましたよ。はい。どうぞ」

「いやぁ……今更ですが良いんですかコレ?」

 逆にそれを突っ返されても困るし……


「それじゃあ一回試してみますか。さ、どうぞ?」

「はい……おっ!?」

 ブーツを履いて一歩踏み出したら音がしない。正直これだけでも隠密としては充分な性能はしてる


「えっと、シュレディングムーブは……ほほう!」

「む?」

 今目の前にチェルシーさんが居るハズなんだけど、今の声の出所が少しずれてた気がする。これってつまり、シュレディングムーブを使用している最中は本体は透明になって目に見えてるチェルシーさんは幻って事か。あぁ、しっかりオーラに集中したらかなり小さい反応だけど、多分チェルシーさんが居るだろう場所が何となく分かる。これはスキルとしては透明化とデコイ効果が1つに集約されてるんだな?


「【メリーステップ】あ、コレ強い」

「うお、後ろに来た」

 声の出所でチェルシーさんが僕の背後に来た事が分かった。つまり、このブーツ1つでヘイトを下げて、背後に回るという一連の動作を完結させる事が出来る


「いやぁ、正直こんな情報収集にも強そうなアイテムになるとは。まぁ、これでアイテム集めとかしてくれるなら安い物ですよ。頼みますよ?」

「了解です!」

 いやぁ、我ながら良い物作れた気がするなぁ?


「ありがとうございますハチさん!しかもこれって多分別に幻を出しても、その場に留まる事も出来るし、後ろに回る事も出来るから、私の手の内を知った相手でも常に2択を仕掛けられます!」

 確かに、相手が後ろに回るかどうかを選択出来るというのは戦う時にはかなり厄介だ。普通に今の僕でも、チェルシーさんがそのまま前から攻撃して来るか、後ろに回るか2択みたいな状況にされると結構困るし


「ま、範囲攻撃には気を付けて下さい。防御性能はほぼ無い攻撃特化みたいなブーツなんで」

 前後2択を仕掛けられる分防御性能はほぼ無い。まぁ、この位は許してくれ



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― 新着の感想 ―
「私はシュレディンガーです。今、メリーと一緒に貴方の後ろに居ます。」ってか? もしくは『シュレディンガーのチェル問題』
「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」ムーヴかー、使いすぎると本物が後ろに立っているとかだとさらに強化できそうw
シュレディンガー(名詞)さんも、後世でこんなにも動詞扱いされる位ミーム化するとは思わなかっただろうなぁ。 基本的にパブロフさんと並んで動物虐待仲間みたいな扱いも受けてるし。 とはいえ能力ゲキヤバな…
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