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素直になれないお年頃

「さて、ハチぃ?話を聞かせてもらえるかしら?」

「えっと……黙秘権とかって?」

「あら、面白い事言うわね?」

「ですよねぇ……」

 空島に戻ってきて、自然にキリエさんの前で正座する形になっているけど……何故こんな事に


「それで?あの武器はどうやって作ったのかしら?」

「えっと……色々試そうとした結果……ですかねぇ?」

 曖昧に答えて一旦様子見してみよう


「なるほどねぇ……ずる…よ……」

「ん?今なんて……」

 何か今後半小声で言った気がしたけど、ポン君で聴覚強化とかしてなかったから何を言ったか微妙に聞き取れなかった


「はぁ……ずるいって言ったのよ!アイリスにはあんな凄い刀を渡して?それでレイカにもあんな銃とか渡すのに私には何も渡してくれないんだ?ふーん!」

「え、まさか拗ねてます?」

「ふーん!知らない!」

 うわぁ、なんだか面倒な事になっちゃったぞ?でも、別にキリエさんは今何も困ってる様にも見えないし、僕に何かくれたとかそういうのも別にないと思うんだけど……


「アハッ!居た居たー!」

「うおっと!?」

 後ろからキリアさんが突撃してきた。倒れない様に何とか耐え、肩車状態になる


「ハチ!はいコレあげる!」

「ん?これは……食材?」


『カオカオの実 中身をすり潰して湯煎するとチョコレートになる木の実』

 これまた凄い工程が短縮されたチョコレートの素か


「ダンジョンで拾って来たー!これでチョコ作ってー!」

「えっと……別に良いけど、今はキリエさんが……」

「良いわよ別に……」

 うーむ……多分このまま投げ出すと良くないよな。気分転換にチョコとか良いと思うし、このまま巻き込んでしまった方が良いかもしれない


「じゃあキリエさんも一緒に作りましょう!」

「は?私は別に……」

「キリアさんもお姉さんと一緒にチョコ作った方が良いよね?」

「うん!おねえちゃんも一緒に作ろー!」

 こういう時にキリアさんは頼りになるなぁ


「はい。という訳でまずはこのカオカオの実を育てる所から始めましょう」

「は?」

「はい、育て~育て~♪ニョキニョキ~……これで全員分の実は確保出来ましたね。それじゃあ中の実をすり潰しましょう」

「は?」

「はい。ミスリルのミキサーとかもあるので皮の繊維質的な物が無くなるくらいブイーンと……よし。これを湯煎してチョコレートの完成っと!」

「は?」

 キリエさんが呆気に取られている隙にカオカオの実を増やしてミキサーで固める前のチョコレートの段階まで一気に駆け抜けた。これを型とかに流し込んで冷やせばチョコの完成だ


「あ、ソリューさん!ちょっと良いですか?」

 丁度ソリューさんが近くを通りかかったので、声を掛ける


「はいどうしました?」

「これ、少し冷やしてもらえます?そうしたらソリューさんにもこのチョコを差し上げますから」

「お菓子ですか。分かりました。この位で如何でしょう?」

「ありがとう。どれどれ……うん!美味しい!はいどうぞソリューさん」

「ありがとうございます。では一口……ん!これは!」

 パクパク食べるソリューさん。チョコが気に入ったみたいだ


「美味しかったみたいですね。良かったらまた協力してください」

「はい!その時は是非!」

 おっと、いけない。キリエさん達を放置してた


「えっと、別に砂糖とか追加で入れなくても大丈夫そうです……」

「はぁ……ホントハチは何も変わらないわね?」

「あ、どうも……」

 会話途切れるゥ!辛ァい!


「ねぇねぇハチ。ちょっと……」

「ん?何?」

 キリアさんが僕に耳打ちをしてくる。そんな事は絶対ないと思うけど、急に耳元で大声とか噛み付いて来たりしないよね?


「おねえちゃん。もうそろそろで誕生日なの」

「あ、そうなんだ?」

 それはお目出たい


「多分、ハチから何か誕生日プレゼントを貰いたいんだと思うけど、おねえちゃん言ってないでしょ?」

「まぁ、聞いてないね」

「今更自分から言うのも恥ずかしがってるんだと思うよ」

 なるほど。確かに、実は僕今日が誕生日なんだよね。なんかくれない?って大分恥ずかしいかもしれない。プライド云々とかそういう事を考えて、何かプレゼント貰えないかなぁってさっきのはアピールだったのかな?いやぁ、流石にそれは紐解けないよ……もう少しヒントが欲しかったな


「うーん……だとすると、どうしよう?今から銃のプレゼントって銃のアイデアも素材も無いな……」

 流石に同じ物はねぇ?それに、多分この感じだと、僕に誕生日を祝って欲しいというよりは偶然僕が何か贈ったら誕生日近くでラッキーみたいな感じ待ち……と見た


「キリエさん。第二の職ってサイキッカーのままですか?」

「え、えぇそうよ?」

 おっ、今少し声が上擦ったぞ?


「そうなんですねぇ……何かサイキッカー用の装備とかってあったりします?」

「そうね。このグローブとかはサイキッカー用の最低限の装備かしら。銃を扱うにも指先が出てて丁度良かったから」

「なるほど」

 となると、アレを元にもう少しやってみるか。よーし、イメージとついでにチョコも固めよう!



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― 新着の感想 ―
は?wwwwwww
食のゾンビ師匠〜ズが出てきて無い、、、だと、、、 後でおねだりしてハチに色々毟られるんですね。分かります。
お菓子師匠1号、2号『新たなお菓子の匂い!』 ウタマロ『新たなお菓子!』
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