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1853/2018

強欲の力

「戦うって具体的にどう戦うの?」

「戦闘エリアを用意するからそこで戦おう。君の力も見たいし、何かあっても大丈夫な様に戦闘が終わったら全部元に戻す様にするから」

 普通に強欲の凶具との戦闘なんて何が起きるか分からないし、戦闘後は戦闘前の状態に戻るってしておくってしておいた方が安心出来る


「分かった。それをやったら仲間になれる?」

「とりあえず戦ってみて、君が納得出来たなら短剣から採取用ナイフになってもらう。そうしたら僕達は仲間。でも、戦って君が納得出来なかったら僕に色々教えて欲しいから教師?になってまた君から色々学んでからまた戦って試験みたいな事してもらったり出来るかな?」

「教師……それもアリ……ほほっ!分かった!やる!」

 とりあえずやる気は充分そうだ。ならやってみるか


「それじゃあ設定はこうすれば良いかな」

 特に場外負けとかは決めずに真正面からぶつかって行こう。今回はイカサマとかしないで戦わないと伝わらないだろうし


「よし、それじゃあやろうか」

「仲間でも教師でもどっちでも良いけど、一緒に居れるならやる!」

 本当に強欲とは思えないよなぁ……


「分かった。それじゃあ勝負だ!」

 仲間になる為にぶつかる……ファーカインの時みたいだ


「まぁ、問題は相手の能力がどんな物かだよな……」

 想像する能力的にもありそうなのは、相手の能力の強奪みたいな物があると考えられる。だから下手に強力な力を見せて奪われるなんて事になるとまぁ勝てないよな


「さて、となると、まずはどうするかだよな……」

「へへっ、君はもう、私の物……」

 短剣を持って首を傾けながらジリジリと迫って来るな。いやぁ、やっとそれらしさが見えて来たかも?


「いやいや、君はもう僕の物だよ?」

「はひゅっ……」

 一旦真淵で絡めとってみる。さて、これで真淵を奪われるかな?


「ぐっ、この!切れない!?」

「もしかして、君はその短剣で切った相手から能力を奪うとか出来るのかな?」

「そうだよ!だからこの力で君を助けたいのに!なんで!」

 本体は短剣だろうし、それを使う事で相手から能力を奪うとかはかなりそれっぽいなと考えて少し工夫してるんだ


「悪いけど、君の本体が短剣である限り僕が君に負ける事は無いよ。でもそんなのはどうでも良い」

 相手が剣であるのなら、真淵による白羽取りをする事で動きを止める事が出来る。ガッチリ万力で押さえる様な物だからその状態から斬る事なんて出来ないだろう。斬る事で能力が発動するなら、これで封殺したも同然だ。凶具本体が凶具と自由に離れる事が出来ない可能性も考慮するとこれでかなり相手の動きは制したと思うが……どうかな?


「本来は君の能力は見るべきなんだろうけど、そもそも君はこれから生まれ変わるんだ。その力は使えなくなる可能性もあるからこれで止められるならその力は見なくて良い」

「そんなっ……」

 短剣として扱うなら確かにその能力は必要だとしても、採取用ナイフにそれは必要無いと言えば無いかもしれない


「私の力を見せないとあなたの力になれない!」

「そうだなぁ……いや、一度君の力を見る為にもやってみようか」

「えっ……」

 拘束を解き、短剣をワザと脇腹に喰らう。さて、これでどうなっちゃうのか確認だ


「ちょ、ちょっと!何して!?」

「そんなに言うなら君の力を見せてよ。どうなるのか興味があるんだ」

 凶具の力で精神が汚染とかされるなら対策出来るのかも知りたいし、これは貴重な経験だ。強欲の力を得るには強欲の力を経験してみるのはありだよな


「……分かった。見せてあげる!強欲の力を!」

「うおぉぉ……」

 おぉ、何か力を吸われる感覚がある。これはちょっと立ってるのもヤバいかも……


「君の力は……私の物」

 ほうほう?深淵的な物が出てるけど、何か違う気がするな……


「なるほど……でも少し違う気がするね。【リブラ】……は無理か。奪うのは僕の能力と魔法かな……」

 真淵を出そうとしたけど、辛うじて体の表面に少し出る位でほぼ使えないと言っても良い。魔法は発動してないから魔法は完全に使えなさそうだな


「はいはい。そういう感じになるんだ。これはまた中々面白い仕様かも」

「何で?何でそんなにピンピンしてるの?私に刺されたら能力が奪われるはずなのに……」

「そうだね。しっかり僕の脇腹を刺されたけど、残念ながら僕は何も僕の力だけで戦ってる訳じゃない。それに、僕の力の全てが奪われた訳でも無い。なら全然戦える」

 今までの生き様と言うべきか、称号は強欲によっては取られていない。なら色々何とかなるし、それに装備品の能力も取られていない。多分装備品を斬られるとその能力も取られるんだろうけど、まだアストライト・オブ・メモリーを斬られてないから自動回復系統も生きている。これならまだまだ戦える


「そんな、どうして……君は私の物……」

「だから言ってるだろう?君は僕の物だ。君がどれだけ強くても、君の本質が道具なら君が僕を使うより、君を僕が使う方が強くなれるんだよ」

 使うと使われるが反転したらダメなんだ。あくまで主導権は僕が握らないと彼女の力を100%引き出し切れない。そんな気がする



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― 新着の感想 ―
何百年とずっと独りだったのを助け出してくれて「君はもう僕の物(お前、俺の女な)」なんて言われちゃったらもう...女たらしめ
深淵を奪われても扱いきれるかが問題よね むしろ使った瞬間に侵食されそうでは? 扱いきれない能力は重荷でしかないとはよく言われる言葉だからね 使った瞬間触手攻めに遭ってモザイク処理されそうなイメージ
あれ?マイくんにプレイヤーを食わせる→プレイヤーはリスポーンする→マイくんにスキルが残る→マイくんに強欲ちゃんを使ってスキルを強奪する→ハチくんにありとあらゆるスキルが集まる!? いや、マイくんが育て…
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