表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1840/2016

マダムが連れて来た者

「さて、それじゃあ幸せのゲート的な何かの建設作業に入るとしますか」

 とりあえず観光地に在りそうな鐘の着いた門みたいな物の建設作業に取り掛かろう


「何か良い感じの素材とかあったかな?」

 出来れば門は白っぽい感じにしたいし、鐘は音が良いと嬉しい


「まぁ、鐘に関してはミスリルでそのまま作っちゃうのが良いかな。あれを打ってる時の音は普通に良い音だし、門は出来れば白い門にしたいけど……何か良い素材とかあったかな?」

 鐘をミスリルにするなら門は流石に材質は変えたい。そうなって来ると、素材としては何が良いか……


「建材なら深海の素材はどうかしら?」

「深海のですか?」

「一応、こっちにも迷信的な物だけど、それを建材として使った家は潰れないとか、2人の仲を強固な物にしてくれるとかで指輪の素材になったりしている物があるわ。深海獣石って言うのだけど」

 深海獣石……また聞いた事が無い素材だ。灰重石かいじゅうせきだったら確かタングステンで滅茶苦茶硬いハズだから、それがゲーム的に変化して深海で取れる素材となっているのかな?とにかく硬いってイメージかな。だから少しでも家を建てる時に使って、家を潰さないとか、2人の仲を強固な物にするっていうお守り的な存在が深海にはあるのか。それは中々良いな。そういう何かエピソードが付いている物があると門にした時にも丁度良いかもしれない


「それって取るのは大変だったりします?」

「まぁ、そうね。機嫌を損ねると取れなくなっちゃうから」

 機嫌を損ねると取れなくなる……つまりは生物由来の物か。それは流石に集めるのは大変そうだ……


「ここに来る前に言ったでしょ?紹介したい奴が居るって」

「あ、そういえば……」

 マダムが僕に誰か紹介しようとしていた気がする


「それで、紹介したい方って?」

「その深海獣石を持ってる相手よ」

「ほうほう。それは中々面白そうですね」

 その石を持っているというのはもしかして……早く見てみたいなぁ


「にしても、深海獣石か……どんな物だろう?」

 石って事だし、鉱石なのかな?それとも何か別の物なのか……


「じゃあ、呼んで来るわね」

 何だか含みのありそうな顔をしていたけど、マダムに連れて来てもらわないとその相手がどんな相手がまだ分からないし、今の僕には待つしかないし、とりあえず待ってよう




「戻ったわよ」

「わぁお……」

 マダムが空島に戻って来たと思ったら、その背後からなんだか透けているクジラがふよふよと空中に泳いできた


「この子がさっきマダムが言ってた子ですか……」

「ええ、意外と小さいでしょ?」

 まぁ……クジラにしては小さいのかもしれないけど、やっぱりクジラだから大きいなぁ……でもこれで空飛ぶクジラというある意味定番?な存在を空島に呼ぶ事が出来たな


「そうなんですか?」

「そうよ……この子はちょっと他と違うからって……」

 まぁ、透けてるクジラ……と言っても、内蔵まで透けてるというか、カモフラージュ的な透け感?だから空に飛んでいても意外と馴染むかもしれない


「やぁ。えぇっと、こんにちわ」

「こ、こんちわ……」

 人見知り感あるなぁ?


「いきなりこんな所に来てビックリだよね。えっと、何かウチの空島の周囲だったら好きに泳いで問題無いんだけど、どうかな?」

「あ、あざす……」

 やっぱり余所余所しいのは仕方ないよね。いきなり新天地に来て自由にして良いよって言われてもすぐにやりたい事をするって人は中々居ないだろうし、このクジラさんがどうしたら良いかとおろおろしてしまっても無理に何かやらせるって言うのも良くないよね


「クジラさんは何か食べたりする?もし魚を食べるって事だったら食べ物の用意とか結構大変そうだな……」

 クジラが食べるのってオキアミだったっけ?まぁそこは難しく考えないにしても、食事量とか考えると用意するのがとんでもなく大変な事になるんだけど……


「この子は魔力を集めて泳ぐ子だから、この島との相性は良いはずよ。その辺は前に来た時に調べていたからね」

 マダムも本当に色々と考えてるなぁ……いつか連れて来る気だったのが、今日遂に連れて来たって感じなんだろうけど……


「それに、この子は他と違うって事で同じ種族のマジクジラから虐めをされていたのよ。だからこそ、ハチの所でなら虐められる事も無いでしょ?」

「確かに。1体だけだったらそりゃあ虐めも何も無いですね」

 もし、虐められる存在だったとしても、引っ越ししてしまえば心機一転という事で虐める奴らと物理的にも精神的にも距離を取る事が出来る。その間に対抗手段というか、強くなれればかなりの大勝利じゃないかな?僕も協力してその虐めに対抗できる位の力を身に付けられる様に何か特訓したいとかだったら練習相手になる位なら全然やるぞ?


「そうだなぁ……見た所深海でのカモフラージュ力も高そうだから、影から1匹ずつとか、他の生物をけしかけるとか……いや、これじゃあ流石にマズいか」

「あのねぇ……あんなだけど、間違いなく良い奴ではあるから」

「は、はい」

「私も定期的にこっちには来るわ。ついでに占いでもやって外貨も獲得してやるわ!」

 マダムは凄いなぁ?そんな所まで……僕は基本もう人と言うか仲間に投げちゃう事の方が多いから何とも言えないな



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
てっきり深海にすむ魔獣の骨とか思ってた、ちょっとちがうなホセフィーヌ?
対面した次の瞬間には、イジメ相手に報復する方法を考えてる奴はやべーわ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ