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1832/2015

バランス

「さてさて、このフィフォトの実。普通に考えるとセフィロの樹にするのが良いんだろうけど、それじゃあ面白……不公平だよね」

 2つあればクリフォの樹とセフィロの樹の2つをやってみたかったけど、1つしか無いならこれはちょっと試してみたい事はある


「お前今面白くないって言いかけなかったか?」

「え?何のこと?とりあえずこういうのは今の島の現状を鑑みてどうなるかを試してみるべきじゃない?」

 島の皆を集めてこの樹がどっちの影響を受けて育つのか気になってるだけだよ


「いやぁ、こういう事を計画すると間違いなく3人……3柱程やって来るのが確定してるのが中々ヤバそうではあるんだよねぇ……」

 あの3人だけとは言わないが、セフィロとクリフォのバランスは結構クリフォの方に傾きそうな気がしてならない


「うーん……何とかこの樹を育てる時だけで良いからバルミュラ様が空島に来てくれたりしないかな……神域認定してもらったって事はバルミュラ様も来る事が出来そうな気がするし……」

 何と言っても世界平和を願って神になったお方だし、1人居るだけでセフィロ側に傾ける位のパワーはありそうだ


「ジェリスさんかアンナか、ソリューさん……いや、今ならネーシアさんも居るか。まぁ、ジェリスさんに頼むのが一番丸いかな」

 バルミュラ様に空島に一度来て欲しいって連絡をするのはある意味このメンツの中で一番繋がりがあると言っても良いジェリスさんかな。たまには神だって昔を懐かしんだって構わないだろう


「そうか。今は悪魔も4人呼べるのか」

「確実にそれは俺も入ってんな?」

 セーレさんの他にエリシアちゃんとフォビオ君の教育係的な役割をしてくれているアンドロマリウスさんにヴァサゴさん。ダンタリアンさんが居るから天使とのバランスは取れてるな


「あ、一番大事なの忘れてた……」

 僕が一番最初に会った悪魔。で、僕の事を師匠という悪魔らしくないのが1人居た


「せっかくだし一度会いに行くか」

 今はどうなってるかなぁ……




「ふはははは!この力があれば床掃除等あっという間だ!さぁゴミ掃除と行こうか!逃げ惑うか埃めぇ!逃がさん……ぞぉ……」

「おっ、楽しそうな掃除してんねぇ?」

「し、ししし、師匠!?い、いったいいつから……」

「ん?ふはははは!この力があれば床掃除等あっという間だ!って辺りから?」

「……聞かなかった事にしてください……」

 ノリノリで掃除していたモニクに水を差してしまったかな?いやぁ、掃除を頑張ってるなら邪魔しない方が良かったかな


「あれ……なんかモニク変わった?」

「お気づきになりましたか!」

 おっ、これはもしや本当にアレが成功したのか?


「遂に!遂にやりましたよ師匠!今の私は反逆の悪魔という新しい存在になりました!」

「おぉ……本当にやり遂げたのか。よくやったモニク!なんかご褒美とか欲しいなら頑張るよ?」

 まさか適当に言った事を本当にやり遂げるとは思わなかった。というか本当にそんな種族に進化みたいな事出来るんだなぁ……


「いえ、ボクにとってのかけがえのない仲間と場所を作ってくれた師匠にこれ以上のご褒美を強請るなんて……あ、でも1つだけあります」

「ん?何かな?」

「それは……」

 耳打ちでご褒美に何が欲しいかを言われた。それなら協力しようじゃないか




「あ、メリアさん」

「ハチさん…お元気そうで何よりです」

「モニクが遂に反逆の悪魔になったって聞いたよ」

「えぇ。彼女の努力の成果ですね」

「そうですね。指導してくれる人が良かったからですね」

「でも、これで遂に私はやるべき事が終わりましたかね……」

 まぁ、そうなるよね。でもそれじゃあ困るんだ


「その前に少し話を聞いてもらえるかな?実は、モニクと約束しててさ……反逆の悪魔になれたらご褒美をあげるって軽い気持ちで言ったんだけど……」

「そのご褒美で困って居るんですか?ハチさんなら…良い物を作れると思いますが……」

 まぁ、そう簡単な話じゃないからねぇ?


「それがさぁ?反逆の悪魔になれたご褒美として、要求されたのがお友達って言われてね?」

「お友達…」

「それも、同じ仕事をしてて、しっかり者で、尚且つ自分が間違っていればそれを正してくれる様なお友達が欲しいって。これからは先生じゃなく、お友達になって欲しい人が居るんだって?それは僕じゃあどうしようもなくてさぁ?どうかなメリアさん。誰か知らないかなぁ?」

 大分ワザとらしく言ったよ?これで伝わらなかったらマジでモニク闇落ちしちゃうかも……


「ふふふ…どうやら私が消えるのはまだまだ先になりそうですね…そんな人居る訳無いじゃないですか…私以外…」

「おぉ!こんな所に適任が居ましたねぇ!それじゃあモニク!伝えたい事はちゃんと自分の口で伝えてね」

 ここまでお膳立てしたんだから後は自分で頑張ってくれ。ウチの教会としての繋がりが今まで以上に強固な物になってくれるなら僕も助かるし、嬉しい。ここで茶化したりする様な人間では無いので、撤退しよう


「これはモニクと一緒にやるのが一番僕の求める可能性に近付けるかな?」

 セフィロとクリフォ。その間を行くには聖と魔の様な相反する2つを内包する存在は必要だろう。さぁ、これで実というか種を植えたらどうなるか……僕も想像出来ないな



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― 新着の感想 ―
モニクおめでとう! 次は天使の番を貰って子供を天魔族にしてしまう計画はどうだろう
尊い…(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..
モニクくん、あ痛たたたたたw
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