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立ち止まらない者

「よろしいんですか!」

「折角ならフレンドにもなっておきましょうよ!」

「わ、わぁ……いきなりの事でキャパが……」

「あぁ、ごめんなさい。ゆっくりで良いので。こちらこそ焦り過ぎました」

「いえいえ!嬉しいので勿論この場でフレンドになりましょう!」

 という事で、ハトウさんとフレンドになった。もし、これで魔石を使った器で更に面白い事が出来れば食事の有用性が更に高い物になるだろう


「そうだ。あの、これに関して一応、情報共有しておきたい人が居るので、その人だけ先に話をしても良いですかね?多分ホフマンさんなら事が事だから理解はしてくれると思うけど」

「ホフマンさん……あぁ!あの飯屋様の!はい、問題ありませんよ」

 許可も貰ったので、空島に連れて行く前に連絡だけしておこう


『ホフマンさん。実はすっごい物開発出来ちゃったんで、良かったら見に来ませんか?多分食事と言うか料理のある意味根底部分の事になると思うんで』

『ん?それは食材って事か?』

『食材とはちょっと違いますね。でも、良い物ではあります』

『分かった。すぐ行こう』

 よし、ホフマンさんとの連絡は付いたし、城に戻ろう


「じゃ、行きますか」

「ほ、本当に行くんですね……」

「はい!こういう時のハチさんは早いですよ!」

 まぁ、人も待たせてるしね




「ここが……」

「へい、ホフマンさん。お待たせしました」

「おう!来たか。にしても……腕の良い奴が居るじゃねぇか!美味い!」

 なんかマイ君がホフマンさんに料理してるぅ~


「お客さんの相手をしてくれてありがとう。ホフマンさん。これ見てください」

「ん?おぉ、カクテル用のグラスか。よくこんな早く……作って……貰った……んんんん!?」

 ホフマンさんがカクテルグラスを見るが、普通のではないと確信してからじっくり見る事で説明とかが出て来たのだろう。近くに用意されていたワインを普通のワイングラスと今渡したカクテルグラスに注ぐ


「なんてこった。口当たりがマイルドになってるのに味のキレが更に上がってワインの旨さって奴がガツンと来る。最初は上品なお嬢様の様なワインかと思ったら野性味溢れる狩人の様な味わい深さ……すげぇ」

 ホフマンさんがここまで言ってくれるならグラスの性能は問題なさそうだ


「これがもし、料理に使う皿だとしたら……」

「そんなもん料理人ならまずその皿を使う……なるほど、コイツは確かに料理の根底部分って言った事にも理解出来るぜ」

 提供の形式は数あれど、皿は基本料理を乗せる物。その役割を担う物に料理を更に躍進させる為の力が宿るのだ。欲しない料理人はまず居ないだろう


「今回は汎用性という意味も込めてこれを作りましたが、多分もっと違う物とかも作れると僕は思っています」

「この情報は、まだ漏らしちゃダメって事か」

「はい」

 今はまだダメだ。ハトウさんに量産出来る体制が出来てからでないと、この話はあっという間に他の人に持って行かれる可能性もある


「分かった。ただ、試作の皿が出来たら俺にまず使わせてくれ。いつも作ってる飯の味が皿の力でどのくらい変わるのか知りたい」

「そうですね。個人的にもそれは知りたいので、試してみたい事が終わって物が出来たらお願いしますね」

 魔石皿計画についてはまだ口にはしない。正直ミスリル皿であれば情報が漏れたとしても、現在のミスリルの高騰とかで皿にまでミスリルは回せないとかで量産する事はほぼ不可能だろう。でも魔石だったら全然やれる可能性はある。魔物を倒して、トーマ君なら粉末化出来るって言ってたし、錬金術師が居れば可能な事なのだろう。だからコッチに関してはまだ教えない


「にしてもすげぇな?ハチは色んなモンを見つける才能でもあんのか?」

「才能……もしかしたらそうかもしれません。単に色々気になるだけの子供っぽい一面なだけかもしれませんが……」

 それが常識だからという事では無くて、常識だったとしても、どういう経緯でそれが常識になったのかなんて事を知ろうと学べば、別の知識に辿り着く事だってある。今回だってアトラさんを村だけじゃなく、こっちの街方面にも来て欲しいからって思いからバーを作ろうとして、カクテルについて学んで……ってしてたら、今回の器の改良って事に辿り着いたし


「いや、そういうのは大事だぜ。ハチなら知ってる物のいくつかあると思うが、料理だって実は失敗作だった物が意外と好評で新しく1つの料理って認められた物だって少なくねぇ。チョコチップクッキーとかチョコが思ったほど溶けなかったが、意外と好評で広まったとかあるしな」

「えーっと、コーンフレークとか、アイスキャンディー、ポテトチップスもそうでしたっけ?」

「おー、良く知ってるな?」

 まぁ、どれもこれもテレビやネットで得た知識だけど、失敗で終わらせるのか、それは失敗では無く、成功の足掛かりにするのかはその人次第だろう


「とりあえずはこれから失敗するかも分からない事をやってみてからですね」

「おう!楽しみにしてるぜ!」

 さぁ、また色々試してみようか!



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― 新着の感想 ―
世界最高の失敗作と言われる「タルト・タタン」とかね。
色々気になるだけじゃなくて、それを何かしらの形に持っていく実力と人脈があるのがハチ君なんだよなぁ
好奇心は猫をも殺すとは言うが好奇心は偶に新発見もするので探究あるのみだね
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