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1785/2014

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「このピュアスライムリキッド。まぁ、液体としての性能はとんでもなく簡単に言うと、嵩増しだったり、接着剤みたいな物だな」

「嵩増しに接着剤か……その説明だけだと良いのか悪いのか何とも言えないなぁ」

 その説明だけなら本当に何とも言えない性質だが……


「1つの液体と混ぜればその液体を増殖させる様に、複数の液体と混ざればその結びつきを強くさせる。多分コイツの性能なら例えば教会で扱う様な聖水を増やしたりする事も出来れば、水と油を簡単に結びつかせる事も出来る」

 1つの液体を増殖させたり、複数の液体を結びつかせる……ん?


「あのさ、それってもしかして例えば、ポーションと生産可能なピュアスライムリキッドがあればポーションを無限に供給したり出来る……とか?」

「可能だろうな」

 わぁお。生産さえ出来れば無限資源化するとは……これまたとんでもないな?


「ハチ、前に作った侵蝕金属の事を覚えているか?」

「ん?ネファリウムの事?」

「あぁ、それだ。あれだけでは触れた物を侵蝕してしまう使いにくい物だったが、このピュアスライムリキッドの構造を理解してしまえば、侵蝕する対象を選ぶ事が出来たり、このネファリウムの増殖する能力を使いこなして、自己修復する事も可能になるだろう。流石に人体に行う事は無謀だと思うが、我々ならその修復も可能だ。バイオテクノロジーに続き、我々は極微小な世界。ナノテクノロジーにも踏み出そう」

 相変わらずぶっ飛んだ技術革新が生まれそうだ


「錬金方面でも、この液体を使う事で今までは反発して出来なかった錬金も出来るかもしれないわ。どうしても、相性の悪い物って言うのは存在するのだけど、その相性の悪さをこの液体が間を取り持ってくれて崩壊せずに完成させる……それが出来れば今までは素材の入手難易度が高くて作れなかった物とかも少し作りやすくなるかも」

「そう!だから何としてもこの液体は私達の手で生産したいわね……」

 錬金方面でもなんか出来そうなのか


「そうだねそうだね。でもハチ君?この液体はあまり流通はさせない方が良いと思うよ?」

「それは勿論そのつもりですよ。まぁ、協力してくれた人にちょっとお裾分けしようかと思ってたくらいですけど」

 仮にこの液体が僕らの手で生み出せたとして、なんで何もしてない人達にまで教えなければならないのか。そこは流石にねぇ?


「うんうん、その位なら大丈夫だと思うけど。こんな液体の情報が広まり過ぎたら世界の情勢とか大変な事になるからね」

 まぁ、そうなるか。いやぁ、今更ながらとんでもない物を見つけてしまったものだ


「これでまたいざとなったらの時の為に戦力増強って案がまた重要になってきましたね……」

「あぁ、だが約束しよう。この情報を得た我々は新たな技術を得てまた強くなる。そうだな……そろそろ世界に対して宣戦布告してもハチなら勝てるんじゃないか?」

 この技術を得たら、それだけの戦力増強になるって言いたいのかな?


「世界に対して宣戦布告なんてした所でねぇ?そんな事をする位なら、秘密裏に今ある技術の1つも2つも先の技術を僕達だけで作って、他に世界に対して宣戦布告した奴にそれをぶつけるって方が楽しそうじゃないですか?」

 どうせ宣戦布告なんて、今の俺達なら勝てる!って思ったりしない限りやらない……つまり相手を舐めてないとしないだろうから、そういう奴に対して「その程度で宣戦布告したのか?」と言ってやれる様な凄い技術をコソコソ作ってる方が絶対に楽しい


「はっはっは!この分なら世界は我々の手によって支配される事は無さそうだ。よし!それでは我らも全力で解析をするとしよう!」

「そうね。力を得ると人は変わってしまう物だけど、こんなに凄い物でもこの程度の変化と言っても良いか分からない位なら問題ないわね」

「了解だ。こっちで得たデータもそっちにガンガン回していくから頼む」

 なんか、僕がこの技術を得る事で何か危険な思想が生まれる事を危惧でもしていたのかな?普通に新しい技術が目の前の手が届きそうな所にあったら手を伸ばしたくなるだけだと思うんだけどなぁ……


「「まぁ、ハチだし?」」

 なんだかウチの師匠連中は心配とはまた別の事を考えてそうだなぁ?


「そもそもな話ですけど、僕はこの技術は自分の為じゃなくて、この島の皆の為になると思って集めてる事忘れてないかな?」

 この島に何らかの存在が攻め込んで来たとしても、皆が自衛を出来る様に……その為の防具の一つとしてリキッドアーマーを作ろうと考えて、その過程でピュアスライムゼリーがあれば出来そうみたいな流れだったんだよなぁ……


「そういえば、ヘックスさん。ゼリーは入手出来てないですけど、それは問題無いんですか?」

「あぁ、ゼリーだったら、コイツを研究していけば自分達で作れるだろう。だから今からゼリーを集めようとはしなくて良い。開発にも時間が掛かるだろうから、ハチはハチのしたい事をしてくると良いさ」

 となると、今日明日でピュアスライムリキッドの生産は無理か。じゃあお言葉に甘えて別の事をしてみるか



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― 新着の感想 ―
ピュアスライムリキッドと師匠を一緒にしたらダメなやつね 役立ちそうで役立たずな師匠が量産されることに
>バイオテクノロジーに続き、我々は極微小な世界。ナノテクノロジーにも踏み出そう やっぱりハチ君の周りだけゲームジャンルがおかしいんだよなぁ
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