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1779/2015

とんでもテクノロジー

「ハチ君だけやっぱり別ゲーしてない?」

「そうですかねぇ?」

 ここは別に深堀りしたところでねぇ?


「まぁ、方向性の違いは感じてますよ。でも、これはこれで面白いんで」

「それはそうだね。私のこれだってある意味ハチ君の事は言えない様な物ではあるかもだけど……」

 ハスバさんが装備をサイバー忍者装備に変更した。確かに、その装備もある意味ファンタジーとは方向性が違う装備と言えば装備だな……


「失礼。そちらの装備……少し確認させて頂いてもよろしいですか?」

「え、まぁ、見るくらいなら」

 ハスバさんが装備しているサイバー忍者装備を見て何か思案している様なオートマトンさん。これはどうなるのかな?


「これをどうぞ」

「これは?」

 ハスバさんに対して何かを手渡すオートマトンさん


「現在我々が製作したエナジーコアの試作品にはなりますが、その装備に使用出来るのではないでしょうか?」

「エナジーコア?これはいったいどういう……はぁっ!?」

 なんか凄い驚いてるなぁ……


「いや、ハチ君……これ……」

 そんな凄い物なのかな?


「これを装着すると、装備自体に自動MP回復が付くようになる……今までは戦闘可能時間が若干ネックだったのが、これで解消される……い、良いのかいこんな物を貰っても」

「そちらはあくまでも試作品ですので、ハチ様の役に立つ為にもテスターとして引き受けて下さるのでしたら差し上げます」

 僕はそっち方面に伸びない可能性はあるけども、伸びた場合はそういう技術があると助かるから普通にこれは良いな


「という事で、そのコアのテスターとしてレポートとかしてもらえると助かります」

「了解した。これはしっかりレポートさせてもらうよ」

 偏見だけど、テスターとしてハスバさんは中々優秀だと思う。だからここはお任せしてエナジーコアを預けよう


「あれ、本当に試作品?」

「……一応は」

 ホントかなぁ……?


「これは早速情報収集して来ても良いだろうか?」

「ええ、どうぞ」

 ハスバさんも真面目に情報収集してくれるだろうからこれは調査してもらおう


「という事で、ハスバさんは行ったけど……」

「となれば他の物もご紹介出来ますね」

 やっぱりハスバさんが居ると見せられない物とかあるのか


「で、どんな物が出来たの?」

「バイオテクノロジーを研究していく過程でこの様な木も生まれました」

「えぇ……」

 何だこの木は……


「なんか木に金属が生っている気がするんだけど……」

「はい、ミスリル以外の金属も生成する事が出来ました。これも新たに得られた知識のお陰です」

 ……僕そんなバイオテクノロジー知らないなぁ?


「す、凄いねぇ……皆の技術力のお陰で新しい技術も凄い進歩してるね?」

「今はハチ様の言っていたリキッドアーマーの生成も行っています」

 リキッドアーマーも作ってるって、マジで凄い事してるなぁ……


「現在は衝撃を吸収する為の技術との合成を行っています」

「因みに、そのリキッドアーマーが出来たら皆の装備になるのかな?」

「はい。防御力が上昇するので戦闘継続能力が上昇するでしょう」

 出来上がった装備って僕も使えれば良いんだけど……まぁここはあえて装備を変えない方が良いのかもしれない。仮の話だけど、僕の装備とここの装備を別にする事で弱点をずらすみたいな事にしておけば、相手が1つの武器じゃ突破出来ないみたいな事になるかもしれない


「良いね。他にも防具の系統とかは進めてるのであれば防具は1つに縛らないで色んな防具とかを作ってくれると助かるよ。色んな防具が有る事で、相手の何らかの特化武器によって同一の防具だと簡単に突破されるとかは防げると思うから」

「なるほど、確かにそういう可能性はありますね……」

「最強の鎧とか最強の武器みたいな物はその場の環境とか相手によって変わるだろうから、全てにおいて最強の武器や防具じゃなく、どんな所でも、どんな相手とも戦える準備をしておくのが良いと思うんだ」

 戦う地形、気候、時間、相手……変わる物は沢山ある。だからこそ、全対応というのは凄く難しい。その分最強の物を作ろうとすると膨大な時間や資源が必要になる。でも、それらに縛りを入れる事によって、この場所でこの気候の時のこの時間のこの相手であれば100%倒せるなんて事が可能になるかもしれない。だからこそ、人間と違ってパーツを交換するだけでその辺りに対処が出来るオートマトンさん達には1つの武器や防具では無く、パーツ換装による対応力の向上が出来る様にこんな細かい指示を出しているんだ


「対応力を高める為に複数の物を……了解しました。その提案を含めると確かに色々と変更した方が良いかもしれません」

 僕らは武器や防具、魔法やスキルで対応力を増やしていくけど、オートマトンさん達はその限りじゃない。人間と同じ様に接するけど、人間には出来ない事も出来るのなら、そっちに合せた方がより良い結果を生み出せるだろう


「まぁ、勿論、良い物を追求したら、最終的には似通るとは思うけどね?」

「それはそうかもしれませんね」

 そうなればそこが終着点かもしれないが、その道中にも出来る物は沢山あるハズだ。大事なのは通過点で様々な技術が生まれる事。それによって新しい発見が生まれるチャンスを増やす方が面白いでしょ?



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― 新着の感想 ―
ハチくん、すごく頭柔らかいよなぁ……普通なら強い装備ができたらそれ1つに集中しそうなもんだけど、弱点を分散させてグループとしての耐久力を上げることを考えられるのは流石
レポート書いている途中に、何でゲーム内でも仕事みたいなことしてるんだろ、ってなりそう
ハスバさん何気なくエリート戦士だから紙に隙間なくびっしりとレポート書き込んできそうではあるね 後ははんぺん君の主(ガチで名前忘れた)も色々レポートしてくれそう
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