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1764/2014

サンドマンラスト

「ふむふむ、やっぱり重量を活かした攻撃をしようとしたら、叩きつけが一番になっちゃうよな……機動力を上げる為に砂を減らして軽くすれば、動きは軽快だけど、触手自体が相手の攻撃で保てなくなる……」

 攻撃を当てる為には砂を減らして攻撃速度を上げれば攻撃は当てやすい。代わりに耐久値が低くてすぐに壊されてしまう。逆に大量に砂を纏えば様々な攻撃に対しての耐久値は高くはなるが、重さがネックで繊細な動きもし難いし、動作も遅くなるから攻撃が当てられなくなる。大量に砂を一瞬で行ったり来たり出来れば、攻撃速度と柔軟性を活かしつつ、強力な一撃を出せる……うーん、単純に砂自体を攻撃と装甲両方に活かすとなると、消費が激しそうだな


「砂の粒のサイズが小さくなればなるほど液体に近付くだろうから、そうなって来るとヴァイア様から液体の操作を習ったクオンにその辺を教えて貰えば技術の流用は可能かな?」

 粒子を可能な限り小さくしたミスリル粉末を使う事で、ミスリルを液体の様に使って敵の魔法攻撃を反射とか出来たりもしそうだよな……クオン以外にも魔法の吸収は出来なくても反射が出来る人材が居れば島の防衛という部分ではかなり安心は出来るし


「我々の攻撃は効いているぞ!このまま押し返すのだ!」

 様々な攻撃が飛んで来るからこっちが少し下がる事になるのが普通なのだろうけど、もう一押し欲しいな




「チャージ完了!」

「そっか。それじゃあ撃っちゃえー」

 おっと、あれは、あの場に居た内の2人か。他の人達とは離れた位置に居るけど……ほほー!2人のパワードスーツを使って1つの巨大な砲を構えている。パワードスーツ2機分のパワーと言っても、多分あの2機は体制派の中でも上位の存在が中に乗っているだろうから、パワードスーツの性能もかなり高性能な物だろう。そんな機体が2体協力して放つ武装。弱い訳がない


「あのエネルギー武装はかなり危険かと思われます。退避を」

 おっと、インベントリからクオンが飛び出して来た。なるほど、クオンも警戒するレベルなんだな?


「とりあえず心臓部への直撃だけは避けようか。片腕は持って行かせる。当たる前にゲヘちゃんもそっちの腕の接続は切ってただの砂にしちゃって良いからね」

「リョウカイシマシタ!」

「敵との位置関係を計算。指示をしたら左に倒れてください」

「オッケー。体の操作は僕がやるから接続の解除はゲヘちゃんに任せた!」

「ハイ!」

 急に危機的状況になったけど、こっちだって一人で戦っている訳じゃない。まだまだ人材を呼び出そうと思えば呼び出せるけど……今はこの3人での連携で敵の一撃をやり過ごす


「今です」

「よっと」

 クオンの指示に従って、2人の方に顔を向けて、体を左に倒して右腕を少しだけ上げようとする


「セツゾクカイジョ」

 直後、凄まじい威力のレーザーが砂の右腕を持って行った


「痛くない……ゲヘちゃんも大丈夫?」

「ハイ、モンダイアリマセン」

 しっかりゲヘちゃんも接続を解除していたお陰かほぼノーダメージだ。でも、ここはしっかり手負いのフリをしないとね?


「グルルルゥ……」

「「うっそー……」」

 多分心臓部に当たると思って居たんだろう2人もポカンとした表情をする。まぁそうだろうな?こっちだって聴覚ブーストだけにしていたポン君ブーストを肉体にもして全力で体を動かしたんだから、今までに比べたら倍以上速い速度で体を動かしたんだ。当てられる訳がない


「ちょ、ちょいちょい……これってウチらはやられたりしないよな?」

「どーだろー……あれは完全にネストを襲うって感じたからー、独断で動いちゃったけどー……」

 何か焦ってるなぁ?となると、あの攻撃は反動でちょっと動けなくなるとかそういう系か。ふむふむ。2体が連携した攻撃か。確かにこういうのもアリだよなぁ


「「こっち来てるー!」」

 失った右腕側を左手で押さえて、さっき攻撃してきた2人の方に進む。これで一応ネストに直接向かうルートは逸れたぞ


「フェルマーさん。ちょっと最後にお願い出来ますかね?」

『ど、どういう願いだ?』

「ちょっとした演出に付き合ってください。内容としては……」

 多分動けない2人の方に向かい歩きながらフェルマーさんに連絡する。さぁ、もうこの辺で幕引きで良いだろう




「ど、どうしよう……」

「ちょっと、計画違いかなー……」

「止まれ!」

 動けない2人の前に来たフェルマーさん。という事は提案は呑んでくれたか


「ガァァァァァ!」

「止まってくれ!」

 パワードスーツを脱ぎ、中からフェルマーさんが出て来た


「ガッ!?グッ……」

 伸ばしていた左手を止めて、苦しむフリ


「フェ……ルマ……」

「そうだ、私だ!」

 いやぁ、良い演技だ


「グウゥ!」

 苦しみながら左腕で心臓部に向かってパンチする


「ニ、ゲテ。爆発……する……ハ、ヤク!」

「あの手紙の切り札って!2人共、急げ!最低限動ける分のエネルギーは送ってあるはずだ!」

「「は、はい!」」

 フェルマーさんの迫真の演技で2人共撤退していく。とりあえずこっちもネストから距離を取らないと


「よーし、とりあえずヘックスさんに頼んで作ってもらった見た目だけは派手な爆弾で爆破しよう。最後にやる事もあるしね」

 音と閃光が激しい閃光音響爆弾と、凄まじい風が発生する爆風爆弾。この2つを【フュージョナー】で合体させて、威力無しの見た目だけ派手な爆弾を作った。これを【違法改造】で見た目に振ったので、どうなるか……早速爆破させてみよう!



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― 新着の感想 ―
あわれオクトパスは爆発四散!こうしてネストは守られたのであったー!?
正気を失ったかつて味方だった敵が、親しい人の呼びかけで僅かに正気を取り戻すのは王道でよいよね! ……今回は全部演技なんだけど
核炉心 オーバーロード! 5秒後に半径5キロ圏内 吹き飛びます……なんて幻聴が聞こえた
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