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1757/2015

自分で決める未来

「ずっと……探していたのだ……あの傷を治せる者を……」

「過去の話はどうでも良い。私に降るか、滅ぼされるか。選んで」

 何か面倒そうな昔話を始めそうだったので、触手を突き付けて脅す


「あ、あぁ……勿論降ろう。ところで、他にもさっきの治療は可能なのか?」

「出来る。他にも治療して欲しい人が居るなら連れて来な。死んでなければ希望はある」

「お、俺も!」

「私も!」

「オイラも……良いんでしょうか?」

「結構多いね。じゃあ治療するから全員ついて来て」

 これ、面倒だから向こうに全員連れて行って、治療して欲しい人を纏めて治療した方が良いよな……しかも反応的に状態異常かもしれないから一人一人【レスト】……いや、シンフォニアで範囲化して一気に全体回復した方が良いか


「文句があるなら、受けて立つよ?」

 いやぁ、力によって構成された組織は力で制圧出来ればその後が割と簡単だなぁ?誰も反抗して来ない


「じゃあ、来て」

 よし、これでこっちのレジスタンスは丸々頂きだ




「ただいま。人材連れて来いって言われたから連れて来た」

「あー、お帰りー……ん?な、何かなぁ……その後ろの人達は……私の目がおかしくなければその人達はもう一つのレジスタンスの人達に見えるんだけど……」

「そうだよ」

 正直、こっちのリーダーはあんまり威厳とかは無いけど、少し位はビックリさせたかったから丁度良い


「リーダー。怪我人とか居る?なんか複雑な怪我でも問題ない」

「この方はあの傷さえ治したぞ……」

「……それマジ?先に言ってよ……結構居るから連れて来るよ」

 やっぱりその謎の傷みたいなのがあるみたいだな。ちゃちゃっと治してあげよう




「結構居るね?」

「あぁ、これは……正直我々のせいでもあるんだけど、異能によって受けた傷は場合によっては治療不可能な物になる。我々の小競り合いでは基本的に魔法は使わないというのは暗黙の了解になっているんだよ」

「なるほど」

 異能……つまり魔法によって受けた傷の治療がここでは出来ないのか。それは中々厳しいな。まぁ、それは僕なら治療出来るって訳だ。それなら確かに魔法を全然使わなかったのも理解出来るな。新しい人を捕まえるというのも変だけど、そんな時に魔法で傷つけてしまっては良くないって事なんだろう




「今のところはこんな物か」

「こちらも把握している範囲ではこんな物だ」

 ふむふむ、中々の多さだ。これは流石に1人1人に【レスト】を掛けるのは大変だし、やっぱりシンフォニアを使って一気に回復させよう


「怪我人がこの部屋に居る人で全部なら治療するよ」

 とりあえずフルートで良いかな。早速演奏して全員を治療してあげよう


「なんて綺麗な音色……」

「気持ちが安らいでいく……」

 それはどうも。【レスト】の音色でおやすみ~


「はっ!寝ちまってた……うおっ!?傷が治ってる!?」

「本当に治ってる!?」

「すげー!?」

 まぁ、この事象を起こした事によって、僕はこの街でとてつもない価値になった。魔法(異能)での傷を治せる。つまり、殺さない程度であれば魔法を使い放題とも言える。それを1つの組織が手にしている……まぁだからこそレジスタンスを1つに纏めてるんだけどね


「それで、聞かせてくれ。君は我々を吸収して最終的にどうしたいんだ?」

 おっ、旧レジスタンスのボスが聞いて来た。まぁ、ここで話をした方が分かりやすいか


「私の異能は使い方次第で色んな使い方が出来る。その中の1つで断片的な未来が見える」

 まぁ、その未来を自分でやるなら未来予知って言っても良いだろう


「そんな力もあるのか……」

「その未来で、ネストの崩壊が見えた」

「「「「「っ!?」」」」」

 これで旧レジスタンスの四天王とボスを驚かせた


「ネストの崩壊だと!?」

「そう。見えた未来は皆バラバラで、疑心暗鬼。協力が出来ないで強大な敵にネストが滅ぼされてた」

「「「「……」」」」

 さて、どうするかな。一応、力量差を見せたし、新しい情報も出すか


「それに……」

「それに?」

 リーダーが何か言いかけてた事に気が付いてくれた。まぁ気が付いてくれないと話が進まないからね


「新しく見えた未来……ネストに私は居なかった」

「ネストに君が居ない……?」

「私はネストを外から見てた……」

 よーし、それじゃあここは一気に話を進めるとしよう


「来る未来……それは、私がネストを襲う化け物になってた……」

「「「「「っ……!」」」」」

 息の詰まる様な空気。ここで怪我人を助けた事とかが効いてくるぜぇ?


「協力出来なければ、ネストは来る未来に、私によって滅ぼされる……ぐっ!?」

 よし、ここでちょっと触手とかを少しぐにょぐにょさせて誰かに伸ばそうとしているのを何とか止めている演技をしよう。こう……左手の封印が疼くっ!みたいな……


「ちょっと、力を使い過ぎた……かな……」

「さっきのは……君にはかなり負担だったんだね」

 よしよし、良い感じだ。これで、僕に力を使わせたら滅びが近付くと思わせる事が出来る


「今の……状況だと、レジスタンスだけでは……私を抑えられない……レジスタンスは変わらないと……っ!」

 我ながら中々の演技じゃないか?結構迫真の演技だったと思う




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― 新着の感想 ―
↓魔王ショーガチ目にありそうwwwwwww
演出家HACHIの魔王ショーの再演の予感(; ・`д・´)
VR俳優と言うかガチモンのラスボス……いや裏ボスだな 多分持てる力全て解き放てばハスバさんが何回かエクスタシー感じながら◯ぬんじゃないかな?
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