3日目の準備
「やっぱり盛り上げるならアレが有ると良いんだけど……やっぱりスキル化は難しいのかなぁ?」
戦争イベントの時限定スキルだった幻影みたいな物を映し出せる【パフォムエフェクター】アレがあったら3日目をやる時にも色々と出来たんだろうけど……
「あ、待てよ?アレなら代わりになるんじゃないか?」
そういえば、スキルでは無いけど、見せたい物を見せるなら1つ良い物があった
「という訳で、また昨日の今日で申し訳ないんだけど……この計画どうかな?」
「なるほど……ですがこれだと魔力の出力もかなり必要になります。総使用量を考えると魔力を今から貯めるとしても、少し間に合わない可能性が……」
「なら僕も手伝うよ。それなら間に合うかな?」
「それなら間に合うと思われます」
「オッケー。じゃあ準備を進めよう!」
オートマトンさん達と協力して3日目の余興の準備を進める。あ、これも余興に組み込んだら面白いかな?
「ふぅ……とりあえず最低限必要な量は集まったから後の準備はお任せするとして……」
「ハチさーん!ちょっとちょっと!?なんですかこの情報は!?」
会場に戻ってきたら、チェルシーさんに激詰めされた
「何々、なんですか?」
「ミスリルのカトラリー!これを只で貰ったって自慢がぁ!私!私の分は無いんですか!?」
「え?昨日の一件があってまだ貰えるとでも思ってたんですか?」
「あっ……それは……」
確かにペインターというレア職業の人の力になる為に僕は身を削ったと思う。でも、この人は特に何も削ってなくないか?
「僕はあの一件で恥というか、身を削りましたが、チェルシーさんはどうです?確かに準備云々で自分の時間は削ったかもしれませんが、それは単純にそれに関わる費用は回収出来る様に僕は通してないですよね?」
費用の回収と言った辺りでモノさんがスッと背後に立ったけど、僕はお金を受け取ってないから何も恐れる事は無い
「チェルシーさん。正直今僕からチェルシーさんへの好感度的な物ってかなり低いですよ?」
「ぐぉぉぉぉ……致命的な一撃ッ!普通に嫌いって言われるよりその言葉は効くッ!ごめんなさい……」
何か効いたらしいチェルシーさん。素直に頭を下げて来た
「まぁ、そうですね……単純にチェルシーさんが自分の同人誌を描かれて売られても良いと言うのであれ……」
「……」
もう言葉にしなくても分かる「絶対に嫌」という顔をしている
「何故、それで僕のはオッケーだと思ったんですかねぇ……」
「本当に申し訳ない……」
どこぞのB級映画の博士みたいな謝り方だなぁ?
「じゃあカトラリーが欲しいなら、チェルシーさんには僕からの好感度を立て直す位の事をしてくれれば他の人と同じ様にカトラリーをプレゼントしますよ」
「ハチさんからの好感度を稼ぐ……という事は!」
これ絶対なんか勘違いしてるよなぁ……
「あ~、僕は真面目に頑張る人とか、他の人の為に身を削れる様な人の事は応援したくなっちゃうな~。逆にお色気か何かでお茶を濁そうとする人は軽蔑するなぁ~?」
「真面目に頑張りまーす!」
よしよし。とりあえず3日間問題無く終わったら報酬としてカトラリーをプレゼントとしてあげるか
「じゃあチェルシーさん。3日目ですけど……」
「え゛っ……」
「大変になるかもしれませんが、3日目に問題が無かったら頑張ってくれたチェルシーさんの好感度が上がってカトラリー位プレゼントしてあげようって思えるかもしれないなぁ?」
ちょっとした提案を出してチェルシーさんを揺さぶる。これで大変になるのはチェルシーさんだけではなく、関わってる全員というか、インフォラビットの人達だから、それはそれでインフォラビット向けに何か報酬を用意するべきだろうな。何が良いかな?
「分かりました!頑張りましょう!」
「他のインフォラビットの皆さんはどうするんですか?」
「確かに皆にも負担が増える事になりますが、これは間違いなく技術力の発展に繋がると思いますなので、今我々が頑張る時。終わったら皆でやる打ち上げパーティーはもう少し豪華にしてあげましょう」
「その言葉が聞きたかった」
僕も何処かの天才外科医みたいな事を言う
「仲間の事をキチンと考えてあげないといけないですからね。今3日目の演出を用意して来た所です。予定としてはこんな形で、それで、インフォラビットの打ち上げパーティーは僕の城でやりましょう。色々ご用意しますよ」
「マジですか!?これは早速皆に連絡しないと……」
皆で作るイベント。頑張った後のご褒美。やる事はいっぱいだが、それだけ楽しい事は盛りだくさんだ
「そうだなぁ……アレを少し弱くした物で良いかな?」
正直情報収集を得意とする人達の所にあの装備をそのまま渡すのはかなりヤバいと思うから多少はダウングレードした物になるけど、それを複数用意してあげれば報酬にはなるだろう
「その内オートマトンさん達が好きな物とか用意してあげないとな」
これだけ頑張ってくれてるオートマトンさん達にも何かちゃんとご褒美を用意してあげないと僕もチェルシーさんみたいな事になってしまうから今度何かあるか聞いてみよう!




