イベント中でも
「勿論、自分もアイテムを使って戦いますが、今は主体では無くなっているかもしれません。だからこそ、その芯がしっかりある事が強さにもなると思いますよ」
確かに、全く新しい可能性を掴みに動いた結果として、全く新しい戦闘スタイルになる事はあるだろう。そう考えると僕は色々新しいスタイルは得たとは言う物の、僕の基礎は格闘戦だ。触手はどうなんだって言われそうだけど、触手だって、僕の格闘技術は活かせるから格闘の延長線上にある力と言っても良いから根底の部分は変わってないとは思う
「確かに何か芯があると強いかもしれないね……そうだなぁ。僕が知っている中だとサイキッカーみたいな職が有るみたいだから、アイテムをそれで射出するとかだといつも以上に火力出せそうな気がするかな?」
「サイキッカー……確かに!アレならただの小石も銃弾と遜色なく使ってる人を見た事が有りますね!」
トーマ君と僕と絶対同じ小悪魔的な人を思い浮かべてるんだよなぁ……
「なるほど、確かにその組み合わせならアイテムを更に利用しやすいですね……」
一応このゲームを始めて更に強く成ろうとした時に装備品の見直しとかをした後は職の組み合わせだろうな。能力は上がらなくても、使える能力次第でスタイルが大きく変わるからそれによって戦える距離やら戦場やらも変わるだろう
「でもそうなるとやっぱりまだ見ぬレア職というのを探すのも気になります!」
やっぱりそうなるけど、そういうのは中々大変だろうなぁ……
「まぁレア職を探すのは大変だと思うけど、アイドルだっけ?何か職の組み合わせとかで新しい職が出て来るとかもあるみたいだし、その辺を探っていれば意外と何か出てきたりもするかもね」
詳しく見ている訳では無いけど、そのアイドルみたいに職の組み合わせで新しい職が出てきたらより強くなる可能性はあるから探すのはアリだろう
「まずは一旦サイキッカーを目指してみます!キリエちゃんは確かサイキッカーを取っていた様な気が……」
「「え?」」
「ん?」
もしかしてアカネさんってキリエさんはフレンドなのか?
「あの、アカネさんってキリエさんとフレンドなの?」
「えぇ、そうですけど……」
まさかそこで繋がってるとは……
「これはまた意外な繋がりですね……」
「彼女の弾丸を作るお手伝いとかをさせてもらって、助かってます」
ほほぅ。確かに弾丸は常に持っておくべきだからそれの製作や購入は必要になるだろうけど、その弾薬とかを作るのであれば、協力者が居たら助かるだろう。僕だって色んな存在に助けてもらって装備品とか充実してるし、その辺を考えたら皆に他の協力者が居るのも分かる。だがそんな協力者とこんな所で出会うとは……人の縁って不思議だなぁ
「そういえばサイキッカーってキリエさん以外そんな見た事無かった様な……」
「どうやったらサイキッカーになれるのか。今度聞いてみたいと思います!」
もしかしてサイキッカーもレア職なんじゃないかな?
「アイテムユーザーがサイキックパワーを使うのはかなり強そうな気はするねぇ。まぁせっかくフレンドになったんだし、その内なんかダンジョンでも行ってみようか」
「あっ!それなら1つ行ってみたいダンジョンがありまして……」
トーマ君が行ってみたいダンジョンとな。何だろう?
「錬金術師を2人を要求する武器持ち込み禁止のダンジョンなんですけど……」
「へぇ。そういうダンジョンが有るんだ。あれ?でもそれなら僕が参加は出来ないんじゃないのかな?」
そういうのって錬金術師2人だけなんじゃないのか?
「錬金術師が2人居ないと進めないというだけで、他の人も参加する事は出来ます。でも、錬金術師1人につき、ついて行けるのは1人なので最大4人なんです。そう考えると、僕が知っている武器無しでの最大戦力はハチさんです」
絶対そのダンジョン錬金術師がアイテムを使って攻略するダンジョンだと思うんだけど……そこに僕が格闘で突撃して大丈夫なんだろうか?
「えっと、僕は別に構わないけど、アカネさんは大丈夫そう?」
「はい!そういう事なら喜んで参加させて頂きます!」
錬金術師2人。とりあえずそこは問題無いとして、僕以外にも参加者が居るのかな?
「えっと、枠としてはあと1つあるけど、それはどうするの?素手でも戦えそうってなると……」
一応、キリエさん繋がりで1人心当たりがある事はあるが……
「多分、ハチさん1人だけの方が良いと思います。本来は錬金術師が頑張るダンジョンだと思いますから」
なるほどね。つまり僕が敵を殲滅するのではなく、どちらかと言えば2人を守る方向で行った方が良いんだな
「オッケー。基本は僕がタンクするって事で、2人が主体で頑張ってね。で、いつ行く?」
「え?」
「今から行きますか?自分はいつでも行けます!」
「僕も行けるけど、アカネさんはどうする?」
こういう時は即断即決。イベント中でもやっちゃうもんね
「それは良いんでしょうか?ハチさんのイベント中なのに……」
「良いの良いの。こういう時は思いついた時にやらなきゃ!」
大分緩い形のイベントだからこそ許されるある意味暴挙に近い物だけどね




