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ズルレース

「その感じだとレースは初めてっすよね!それじゃあ、ハンデ有りのスタイルでやるっすよ!これなら初心者でも安心っす!」

 となると、長さが違うコースを2本用意するか、同じコースだけどスタート地点が違うか、はたまた、何秒か待ってからスタートか、何か枷有りで走るかって所かな?


「乗り手は絶対居るよね?」

「そうっすね」

 となると、イグニスとフォヴォス対ライマーさんと僕がやる感じだな


「それで、乗り物の形状は問わなくても良いかな?ライマーさんこういうの初めてだし」

 さ、ここが通るかな?


「構わないぜ!ハンデがあろうと仏恥義理ぶっちぎりだ!」

「なんで大丈夫っす!」

「オッケー」

 となると、ズルの方向性が1つ決まったな


「じゃ、レースはします。因みにハンデはどんなのが貰えるかな?」

「お、おい……」

 ここで貰えるハンデが何かでやる事を少し変えた方が良い可能性もあるし、聞いておこう


「そうっすね……初めてって事とハチさんが乗るって事を考えたらスタート地点がコース半分位が良いかと思うんすけど……」

「イグニスに任せよう!」

 あ、これもう何でも良いから早くレースしたい感じだ


「距離半分ですね。ちょっと作戦会議させてもらいます」

 良かった。これならテストするにも丁度良いかもしれない


「ライマーさん。とりあえず今回はズルするんで、計画を先に話しておきますね。ごにょごにょ……」

「おまっ、正気かよ……いや、多分出来るんだろうな……」

「僕の考えが間違って無ければ、これで完走は出来るハズなんです。速度も申し分ないから、後はライマーさんがきちんとそれが出来るかどうかですね」

「分かった。やるよ。可能な限り邪魔にはならない様に努力する。それで、上手く行けばドラゴンの唾液が手に入るんだな?」

「はい。それじゃあ、お願いしますね?」

「あぁ、やってみる」

 ライマーさんに計画を話して、実行する


「さ、作戦会議も終わりましたし、レースしましょうか!」

「ん?さっきの奴はどういう乗り物にしたんだ?」

「ライマーさんです。今回は、こういう形で参加させてもらいますね」

 僕の腰から足のサイドに掛けて伸び、足を保護するような形状を取るライマーさん。EXOスーツの下半身だけバージョンみたいな状態だ


「なっ!?おいおい!それは……」

「だからさっき聞いたじゃないですか。乗り物の形状は自由かって。一応僕はライマーさんに乗ってますよ?」

 足が直接地面に付かない様に、ライマーさんは僕の足裏は覆っている。これで理屈上ではライマーさんの上に乗っている状態にはなっている


「しまった……久しぶりだから忘れていた」

 ファーカインさんはしてやられたって顔で頭を抑えている。そうだねぇ?前にファーカインさんも騙して勝ったからねぇ?


「ルールは破る為に有るなんて言葉もありますけど、ルールはギリギリを攻めるのも楽しいんですよ」

「つまり、ハチは私達と『走り』で勝負するって事か!やってくれんねぇ!夜露死苦ゥ!」

「ハチさんが走る……これはヤバい気がするっす。でも頑張るっすよ!」

 向こうもやる気だけど、普通に考えれば人とバイクが勝負して勝てる訳がない。でも、ここはゲームの世界。その気になれば以外と何とでもなる


「一応ライマーさん」

「ん?走るんだろう?補助は任せ……」

「この勝負。ライマーさんが耐えられるかが勝負になって来ると思うから、補助とかは一旦考えずに自分の事だけ考えてて」

「え?」

 そう、これはあくまで乗り物に乗ってのレース勝負。乗り物が途中で付いて来れなくなったらその時点で僕の負けになる可能性がある




「僕はゴールするまで、止まらないから」

「わ、分かった……」

 そうして空にあるイグニスが作ったレース場に行く。シンプルな楕円の形のオーバルコース。このコースの半分か……前の僕なら不安があったけど、今の僕なら自信がある


「まずは一歩から行くよ?」

「お、おう……」

 レース場でクラウチングスタートの構えを取り、シグナルが赤から緑に変わる瞬間を待つ


「スタートォ!」

 ファーカインさんがシグナルが緑になった瞬間に声を発した。イグニスがアクセル全開で走り出す……と同時に僕も1歩を踏み出す


「「「なっ!?」」」

 最初から全力だ。ベルトの力でバッタとゴキブリの力を使い、前方に跳ぶ。足が地面に付く前に【ダブルジャンプ】で超低空前ジャンプを使い更に前に


「なんて速さ……してやがるっ!?」

「ライマーさん、しっかりついて来てよ!」

 ライマーさんがついて来れなければ乗り物云々の括りが無くなってしまう。でも勝負に負ける訳には行かないから僕も全力で走るしかない


「こんな速度……人が出せんのか!?」

「今まで常時発動は……無理だったんだけど……」

 こんな速度で走り続ければ間違いなく空腹度があっという間になくなってすぐに動けなくなるハズだったが、今の僕には頼もしい仲間が増えた事で空腹度が10%を下回らなくなった。これで、このオーバルコース1周だったとしても走りきれる


「やるからには、負けたくないよね!」

 ずっとベルトパワーを使い、全力疾走によってゴールまで駆け抜けた



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― 新着の感想 ―
人力が過ぎるww
ベルトパワー!そうか、ライマー君が張り付いていないとマシンに乗っていない扱いになるのねw
乗り物に乗るけど、動力源はハチ君
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