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武器庫に

「これ……空間に穴を空けられるなら針が無くても行けるんでしょうか?」

「針が無くても?うぅむ……流石にそれは分からんのう……この技術はずっと裁縫をしていたら出来る様になった技術じゃからのう……」

 この技術で大事になるのは空間に穴を空ける事と、糸でその穴を維持する事だと思うんだよなぁ……だから空間に穴を空ける方法は問わない気がするし、魔力を使った糸であれば、魔力で作る魔糸とか適性はかなり高い気がするから意外と僕にも適性はある気がするんだよな……


「ちょっと……やってみるか」

 感覚が掴めたんだ……今なら行ける!


「お、おい待つのじゃ!」

 む?なんか危ないのか?


「え、何かあるんですか?」

「下手に空間に穴を空けるのは良くないのじゃ。この技術は小さい穴を空けるからこそ安全なのじゃが……空間に大き過ぎる穴を空けるとその空間に潜む化け物が飛び出しかねんのじゃ……」

 マジか……そんな存在とか居るんだ


「空間の隙間に潜む化け物……会ってみたい!」

「それは本当に辞めるのじゃぞ?昔そ奴を出してしまってえらい目に遭ったんじゃ……あの時はモルガ様が居たから何とかなったが……」

 おいおい、それはまた面白そうな情報がまた出て来ちゃったなぁ?


「なるほど?モルガ師匠が何とか出来る位の能力の化け物が空間の隙間に居るんですね」

 それってつまり、僕の修行相手に丁度良い奴なんじゃないのか?


「そ、それはそうじゃが……絶対にいかんぞ?あの存在は危険なんじゃ……只人の手には負えん……」

 とりあえずモルガ師匠が居れば何とかなりそうって事ではあるのなら、一度試してみる価値はあるかもしれない。ただ、今からそれを呼んじゃうと良くないだろうから、試すのはまた今度かな


「分かりました。今回はヨーランさんに任せても良いですかね?」

「そうじゃな。何やら今は良くない気の流れを感じる。こういう時は慣れている儂がやった方が良いじゃろう」

 それってつまり僕がやったらその空間の化け物を呼び出してしまうって思ってるから今の僕にやらせる訳にはいかないって考えてるのかも。でもこの問題は絶対に何時か僕がぶち当たる問題な気がする。今までだって深淵でも距離という概念を破壊するって名目で空間をぶち破るみたいな事をしてたし、何時その化け物に発見されるのかは時間の問題な気がする。それだったら、こっちから会いに行く位の気持ちで行った方が良いだろう。というかそっちの方が面白そうだし


「……そうですね。お願いします」

「絶対やっちゃダメじゃぞ?」

「……努力します」

 努力はするけど、ちょっと約束までは出来ないっすねぇ……


「どうせやるならその場所でやってしまった方が良いじゃろう。予定の場所は何処にするんじゃ?」

「それでしたらこちらにどうぞ。アイテムゲートを配置する為に既にある物の配置も少し変更します」

 おぉ、なんか車っぽい乗り物が来たぞ?これで武器庫に行くのか。道が完全に整備されているから移動もかなり速いだろう


「なるほど、アイテムゲートか。であれば、いつまでも不完全なアイテムバッグというのも失礼じゃな。何か良い名を付けてくれんか?」

 オートマトンさんがこっちを見て来るけど、そもそもアイテムゲートもオートマトンさんが付けた名称だし、そっちの方もオートマトンさんが付けるべきだと思う。無言で首を振って、オートマトンさんに名付けを任せる


「そうですね……それでしたら、ゲートバッグで如何でしょう?」

 まぁ、アイテムゲートなら対応するのはゲートバッグは普通に良いな。呼びやすいし


「良いね。変に捻るより分かりやすくて良い」

 こういうのは分かりやすいのが良い。とりあえず武器庫でゲートバッグとアイテムゲートを繋いで完成だな




「こちらが武器庫です」

「ほぉ……かなりデカいんじゃなぁ」

「ある程度の片付けは既に済んでいるので展開場所に関してはこちらで指示をしてもよろしいでしょうか?」

「あぁ、構わんよ」

「トントン拍子で進んでしまってるが……俺って必要だったか?」

 ライマーさんが自分が必要だったかどうかを疑問に感じてる。これは……


「ライマーさんには、武器庫のドアの鍵を開けて貰います」

「ほう、それで俺が開けられるかどうかを試そうって事か」

 これは中々面白そうな事になりそうだ


「はい。我々としても、ライマーさんがどの程度鍵を開けられるか把握したいので、こちらのドアをお願いします」

 おぉ、中々厳重な扉だ。それに、これは普通の鍵じゃなくて、電子ロックみたいな雰囲気がある


「これはカードキーによる承認システムと魔力ロック、物理キー、数字の入力によるロック解除が必要になります」

「よ、四重ロック?訓練にしちゃ多くね?」

「勿論、ハチ様の仲間という事で信頼はしていますが、能力が伴っていないと困りますので」

 オートマトンさんの煽りも中々だなぁ?


「ほう?そんじゃあやってやろうじゃねぇか。しゃ!」

 僕の肩から手の上に移動して、武器庫のロック解除に挑むライマーさん。さぁ、この四重ロックが解除出来るなら、滅茶苦茶有用だぞ?



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― 新着の感想 ―
ンモー、ハチくん様はすーぐ危険な訓練に勤しむんだからーw 大体そういう場所ってニャー様のテリトリーとかじゃないのかな?呼ばれて飛び出てにゃにゃニャラ―♪とかになるんじゃない? それはともかく、武器庫周…
>只人の手には負えん ハチ君は只人じゃないんで問題ないな! いい感じの修行相手を見つけてしまったなぁ
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