表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1670/2015

メロにゃんさんの師匠?

「このポーチをアイテムバッグにするには魔石とかを使う必要があるのだけれど……これに追加してミスリルも使うと容量を増やせるの。まぁ、インベントリの様に温かい物を温かいまま保存とかは出来ないけど、物を運ぶのにこれがあればかなり違うわね。後は単純にこういうバッグを沢山用意すれば、疑似的に倉庫みたいな使い方も出来るわね」

 そう言って視線をずらすメロにゃんさんの視線を追うと、壁の棚に大量のバッグが入っていた。あのバッグにそれぞれ素材が入ってるとしたら、確かに凄い量の素材が有っても不思議ではない。この店固有の倉庫が仮にあったとしても、それ以上に素材を持っておく事が出来るから小型の店舗でも大量の素材を持って置けるのか。なるほどなぁ……小さい店舗でもこういう工夫をすれば、沢山物が置けるって良いな


「それで、このポーチの口の部分に、ふんっ!この魔石の粉末をかけて~」

「ん?」

 今気のせいかな?素手で魔石を粉砕したような気が……いや、突っ込まないでおこう


「本来なら、ここで必要な魔法を使うとアイテムバッグに出来るんだけど、今回はミスリルが有るから、このポーチの中に貰ったミスリルを入れて……【ポケットホール】こうする事で異空間との出し入れが出来る空間の穴が作れるのよ」

「異空間との穴……つまり、アイテムを異空間に入れる為の穴がアイテムバッグの入口になってる……え、でもそれじゃあ、他の人とのアイテムの取り間違いとか起きちゃうんじゃ……」

 その異空間との穴って穴自体はいくつでも開けられるかもしれないが、異空間自体は1つなんじゃないか?


「そうね。確かにその異空間との繋がりで別の人のアイテムが有る場所と自分のアイテムが有る場所はある意味同じ場所にある事になるわね。でも、その異空間はずっと広がり続けていて穴が開けば、その分また異空間が広がる。つまり、他の人の物に手を伸ばそうとしても、距離的に届かないし、中に生物は入れられないから他の人の物を取るのは物理的に無理なのよぉ。まぁ、この中は宇宙と一緒って思って良いわ」

 なるほど、膨張し続けて、その膨張した所にアイテムが入って行く。で、物を入れる容量に制限があるから、多分その限界値まで物を入れたとしても、膨張した異空間よりは小さいから他の人の所まで届かないのかもしれない。この中が宇宙と同じっていうのであれば、中で生物を入れられないと言うのもある意味納得出来る


「はぇ~、その魔法って、やっぱり服飾関係のジョブのレベルを上げて覚えたんですか?」

「これはちょっと違うわね。隠しクエストで教えてもらったの」

 ほほぅ、隠しクエストだったか。まぁ、レベルでアイテムバッグを量産出来ちゃあんまり良くないか


「となると、もう覚えられないかもしれないんですね……うーん残念」

 隠しクエストは1回やったら終わりだろうし、もう一回受けるのは現実的じゃないかも


「覚えられたら何をするつもりだったの?」

「いやぁ、ちょっと自衛力を強化したい子達が居たので、その子達が武器とかを持ち歩きやすい様にアイテムバッグの作り方を覚えられるなら覚えて見たかったなぁって……」

 これがもし、覚えられたならオートマトン島のオートマトン達にアイテムバッグの能力を持った小さめのホルスター的な物からデカい得物やら、背負えるサイズのコンテナから各地形対応パッケージの換装を取り出してその場で換装出来れば自衛力の向上に繋がると思ったんだが……こればっかりは仕方ない


「暇があれば手伝ってあげたい所だけど……」

「メロにゃんさんのお店は人気でしょうから、そう簡単に暇な時間が出来るとは思ってないですよ。それよりはその教えてくれた人がどんな方だったか教えて頂ければこっちで探そうかなって」

 メロにゃんさんの手を煩わせる訳にはいかない。その隠しクエストとして教えてくれた人がどんな人だったのか、知れたら探してみよう


「残念だけど、そのおじいちゃんはもう亡くなっているの。その時のお弟子さん達と私に技術を託すって形で学んだ物だから他のお弟子さん達もまだ教えるって事は出来ないだろうし……」

「なるほど……因みに、そのおじいさんのお名前と見た目とか覚えてます?」

「え、えぇ……覚えては居るけど……どうするつもりなの?」

 そりゃあ、まだ教えてもらえる可能性があるのだからそのおじいちゃんの情報だけはしっかりと聞いておかないと


「まぁまぁ、とりあえず話だけでも……」

「そうね。あのおじいちゃん……ヨーランおじいちゃんは自分の髭を編んでマフラーにしちゃう様な面白いおじいちゃんだったわ」

 自分の髭を編んでマフラーにしてるなんてその人だけって言っても不思議じゃないと思う。とりあえず冥界で髭マフラーな人が居るかどうかを調べてみるか


「なるほど。あ、仮にですけど、もしもそのヨーランおじいちゃんに何か一言言いたい事とかあったりします?」

「そうね、あの髭なら1ループ巻きよりもポット巻きの方が似合うんじゃないかしら」

「あ、髭の巻き方ですか。となると、滅茶苦茶髭が長い人なんですね」

 もうそこまでいってるなら髭を切ったら良いんじゃないかと思ったが……その長さが探す手がかりになりそうだし、そのままでいてくれよ?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
そうか、こっちの世界では共通異次元なんだ~、個人的イメージだと空間に口を開けてそこに魔力を吹き込んで風船みたいに膨らませるかんじだったw まあとにかく、NEW師匠ゲットの予感!
まーたハチくんは「ちょっとおじいちゃんとこ行ってくる」みたいなノリで亡くなった方に会いに行こうとして...いや、間違ってないか...話を聞く限り、かなりの変わり者っぽいし、天国には行かず冥界で職人やっ…
亡くなっていても冥府に行けば会えるかもしれないって思考になるのはやばいよなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ