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ライマー

「じゃあ、今後は僕の仲間という事で、えっと、お名前は?」

「俺の名前は……」

 忘れてるとか、名は捨てたとかだとどうしよう?


「俺は、ライマー。それこそ昔はスライマー博士と呼ばれていた」

「おっ、良いですねぇ。じゃあライマーさん。僕はハチって言います。僕と契約しましょう」

「あぁ、ハチ。よろしく頼む」

 良かった。ちゃんと名前は憶えていたみたいだ


『ライマー と契約しました』


「よし、これで、必要な時に呼べます」

「ん?その手に持っている物の中に閉じ込められるとかじゃないのか?」

「あぁ、僕の場合はこれはゲートと言いますか、呼び出す対象の代わりの肉体を魔法で作って、そこに精神体で入ってもらって動かす感じなので、箱に閉じ込めるとかはしませんよ。それに、この箱が機能する為には呼び出す対象が存在しないと呼び出せないので、可能な限り僕が保護出来る環境に来て欲しいんですよ」

 実際問題として、白武や黒武が仮に死んでしまったら2人をパンドラークで呼び出せなくなる。だが、2人が生きていれば、こっちでとんでもない量のリソースとか用意して、実際の体よりも高性能な状態で呼び出す事も可能になるかもしれない。勿論、そんな強力な状態で呼び出すとしたら、どれ程のMPが必要になるか分かった物じゃないけど……


「それは……思った以上に自由だな?」

「勿論、呼び出す時は自身の体は眠った様な状態になるので、場合によってはそちら側で呼び出しを拒否する事も可能ですね」

 今の所拒否された事は無いけど、ちょっと手が離せない状況とかだったら、僕も呼び出しは止めるだろう


「な、なんて自由な契約内容……」

「それで、僕はさっきも言った様に、ライマーさんにはスライム達の環境調整とか、ちょっと僕が考えているマスターキー計画を担って欲しいんですが……可能でしょうか?」

「マスターキー計画……さっき言っていた、閉じ込められても開けられる様にって話の……」

「はい。僕は貴方のそのフライングメタラーの体があれば、どんな鍵でも開ける事が可能になると思っています。その為にも貴方を進化させる事もあるかもしれません。それをどう捉えるか。まずはそこを聞いておきたいです」

「進化……自己中心的と言えば、そうかもしれないが……俺に対してメリットしか無くないか?」

「それが?何か問題でもあります?」

 メリットがあるならそれで良くないかな……


「お前は本当に……分かった。良いだろうそれで、どういった所に連れて行ってくれるんだ?」

「それじゃあ行きますか。あ、肩でもフードの中でもお好きな所にどうぞ」

「うい」

 フードの中に飛び込んで来たライマーさんを連れて、この場から離れる事にする


「因みに、ここって、何なんです?」

「ここは、俺の元研究所だな。研究資料は全部朽ちてしまったから何も残ってはいないが、知識だけはしっかりここに残ってる」

 多分頭を指差してるんだろうけど、それよりもあのフライングメタラーが出て来る機械の方が気になるんだよなぁ……


「なるほど、因みにあの機械は?」

「アレは俺が作った新種のスライムを生み出す機械だ。結果として俺が死んだ時に設定したあれがずっと出続けになっていたんだが……止めないと」

「あぁ、いえ。あの種類は旅人にとってかなり有用なので、絶滅しない様にこのままの方が良い気がします。というか、フライングメタラーってライマーさんが作った新種なんですか?」

「あぁ、まぁ……俺の人生を掛けた存在でもあるからな。この体自体はその中でも専用の体を用意したから他のとは違うが……」

 まさかのフライングメタラーの誕生の秘密を知ってしまった。それに資料が全て朽ち果ててるとかとんでもなく時間が経ってるよな?ライマーさん自身も自分の体が持たないから新しい体を用意したみたいな物だし、実はこの辺のエルフよりも更に前の時代の人だったりするのかも?


「それで、どんな所に連れて行くのか聞かせてくれないか?」

「そうですねぇ……どんなところに連れて行かれると思います?」

「経緯を聞くと地下施設の様な気もするが……」

「じゃあ行ってからのお楽しみですねぇ……」

 ライマーさんを連れて、地上に出る。一応ニコラ師匠が待っていてくれるだろうから一緒に戻れば良いか


「ニコラ師匠。仲間を連れて来ました」

「おぉ、見つかったんだ」

「なので、一度戻ろうと思うのですが、ニコラ師匠はどうします?」

「なら戻ろうかな。じゃあ行こっか」

 ニコラ師匠と一緒に森を抜けて、空島に戻る事にする。さて、どうかな?




「な、なんだここは……?」

「ここは僕の空島です。という訳でどうでしょう?一応あの城は僕の城という事にもなっているので、研究所とかも城の中に造る事は可能ですが……まずは一旦僕が連れて行きたい所があるんですけど」

「ま、まだあるのか?」

「それじゃあ次行きましょう!」

 という訳で次はオートマトン島に行こう!


「はい、こちらオートマトン達が住む島となってます」

「お、オートマトン?」

「ざっくり言うと、自立人形とかゴーレムって言えば伝わりますかね?」

「そんな存在が住む島?」

「はい、それで、マスターキー計画としてここを使う事もあるかもしれないので一応紹介しようかと」

「な、なるほど……」

 いやぁ、圧倒されてるねぇ?まぁ慣れてもらわないと困るから……



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― 新着の感想 ―
自分より異常な存在がいたらどうでもよくなるよねヾ(*´∀`*)ノ ハチくんより異常な存在はいないし!
あー、一気に2か所はキツかろう、そう、ここがいずれ世界の中の国を崩す魔王を継いだ者ハチくん様の領地だ!
ライマー氏が人間の時の研究論文とかが残っていたら、モルが師匠とかは読んだことあるのかもしれない
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