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暴食の対面

「次の強化の方向性が見えて来たかもしれないな」

 単純に戦闘能力を伸ばせる魔力総量が増えれば新しい戦闘スタイルも見つかるだろうし、そっちの方向性が成長出来れば出来る事が増える。ただ、装備品でMPを増やそうとしたらそれこそ今装備している物と交換しなければならないからそれは避けたい。前みたいに薬とかでドーピングとかになると短期的だろうからやっぱりレベルアップとかで成長する時にMPが増える何かがあれば良いんだけど……


「これまた難しい事になりそうだな……」

 流石にそんな都合の良い強化は起きないだろう。だからこそ、自力で何とかしなければならない。誰かにそういう方法を知らないか聞いてみるか?


「こういう時こそ……かな?」

 魔力に関する事ならあの人、かなぁ……


「うしっ!覚悟を決めて聞いてみるか!」

 なんか手土産を持って行くべきかなぁ……ちょっとお肉とか集めてから行くか


「レイさん今日はありがとうね。お疲れ様」

「お疲れー」

 レイさんと別れて、お肉やら野菜を調達して来るかぁ




「この位あれば問題無いかな……」

「ん!肉!」

 やっぱこうなるよねぇ?


「ラータの分もちゃんとあるから、少し待ってね。これはしっかり焼かないと美味しくないから」

 屋外でのバーベキューを準備していたらラータが飛び出して来た。そりゃあそうかぁ……こんな風にご飯を作ってたらそりゃあ出て来ちゃうよねぇ


「ハチ君ハチ君ハチ君ハチ君!バーベキューやるのかい!?」

 おかしいねぇ?まだ呼んでないんですけど?


「モルガ師匠。まぁそうなんですけど、新しい仲間の歓迎会みたいな……」

「じゃあじゃあ!歓迎会なら人が多い方が良いよね!」

 ちゃっかり良い席を確保するモルガ師匠。一応歓迎会という名目にはしてるけど、ここでモルガ師匠に手助けしてもらえるかどうか決まる


「まぁ、そうですけど……そうだ、モルガ師匠。モルガ師匠ってかなり魔力量が多いですよね?」

「まぁまぁ、人類最強位はあるけど?」

 凄い自信のある発言だけど、間違いでは無いのかもしれない。世界を救うとなればその位の力が有っても不思議じゃない


「それなら少しお願いが有るんですが、今後の事を考えたら魔力量を増やしたいと思ってまして、魔法の威力は別に伸びなくても良いんで、魔力量を増やす訓練とかって無いですかね?」

「なるほどなるほど、魔法の威力は度外視で魔力量を増やしたいと……つまりそういう事ね?」

「まぁ、そうですね。こっちも何もしていない人にタダで食べさせるのは違うなって」

「うっうっ、そこまでハッキリ言われちゃうと返す言葉も無いね……分かった。その願い叶えてあげようじゃないか!ただーし!厳しい特訓になるよ?それを覚悟してね!」

 おっ、久々に聞いた厳しい特訓。これは楽しみだ。それがどうなるかまだ結果までは分からないけど、モルガ師匠にまた何か教えてもらえるのであれば、このチャンスは掴まない訳には行かない


「勿論です。覚悟も無ければこんな事は頼みません。じゃあバーベキューしますか」

「ん!やった!」

「はよはよ!」

 さて、それじゃあ想定外だったけど、遂に始まってしまうのか。暴食と怠惰の悪魔みたいなモルガ師匠VS暴食の凶具のラータの大食い勝負。果たしてどっちが勝つんだ?


「へい、ぶた串!へい、とり串!」

 こういう時は串焼きの物が競う時に本数で分かりやすいから良い。いざとなったらマイ君を招集する必要もあるけど……あのオーラの感覚的にまた使えそうな気もしてる。こう、体の奥から引っ張り出して使う様に……


「うまー!おかわりー!」

「はいはーい!ちょっと待ってねー!」

 今は分身せずに1人で串を回して火を通していく。忙しいけど、自分1人で全ての作業をこなす事で自分への負荷を集中させて更なる集中力を得る為に一旦【ジェミニ】も封印だ。今使うべきは……


「【バリアント細胞】起動」

【バリアント細胞】で腕を増やして、別の事を考えながらもしっかり4本の手を動かして作業を続ける。深淵の手ではないから自由度は下がるけど、これだってしっかり扱えればいざという時は僕の助けになるんだからやらない手はない




「「ふぅ~ご馳走様でした~」」

「流石だねぇ……用意した分はこれで最後だよ」

「「いい勝負だった!」」

 何でかお互いガッチリと握手をするモルガ師匠とラータ。この2人だけの食材調達でもトンデモない事になっちゃうけど……というか、普通にモルガ師匠、人じゃない存在と渡り合えるって流石元救世主って所?


「ん!また勝負しよう!」

「うんうん!望む所だ!」

 それ、食材を用意するのが僕じゃ無ければやれやれ~!って言えてたんだけどね?まぁ、ある意味ラータにとってライバル関係みたいな存在が出来てしまったな?


「さてさて、お腹も膨れた事だし、ハチ君。魔力量を増やす特訓だったね?」

「あ、はいそうです」

 良かった。ちゃんと約束は忘れてなかった


「それならそれなら、また特訓しようか。今回はここでも出来るから頑張ってやってみよー!」

 空島で特訓出来るのは素直にありがたい。空島を空けずに済むなら色んな所とのやり取りにも困らないし



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― 新着の感想 ―
暴食の名を持つ凶具と互角に渡り合う人類の救世主って字面だけ見ればかっこよく見えるよね(大食い勝負から目を逸らしつつ…)
そうか、魔法の事ならモグモグモルガ師匠か!でもすかさず料理を要求する…前にラータくんが出てきたw しかもなんかライバルと書いてナイスフレンドみたいな事してるしw
貪食の悪魔モルガ『やった!やった!ハチくんの料理料理~♪これで今日は元気100倍~♪』
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