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約束された訪問

「おぉ……なんだコイツ。でも凄い良い柄だなぁ?」

「砂と同じ色合いですね」

 この舌平目ならぬ砂平目の色合い……非常にマントに良さそうですねぇ?


「これは……採用だな。折角だし味も確認してみよう!」

 舌平目は美味しいと思うから、この皮を採取するついでに砂漠の巨大舌平目を食べてみよう


「でもこれは一旦持ち帰らないとダメだな……キッチンじゃないと綺麗に皮剝ぎが出来ないな。とりあえず倒して泡沫バッグに仕舞おう。あぁ……絶対来るよあの人……」

 素材回収の為に調理する必要があるとしても、これは絶対襲来して来る人が居るんだよなぁ?


「これで砂漠用マントは作れるかな……他にも何か居れば良いんだけど……どうクオン?さっきと同じ条件で何か居そう?」

「そうですね……捜索していますが、見当たりませんね」

 そっかー、見つからないか……じゃあこれでマント作成が失敗したら砂漠マントはまた別の物を探さないとなぁ


「じゃあ戻ろうか。次はシクサームで雪原仕様のマント作りの素材を集めに行こう!」

「あ、マスターその前に少し気になる反応があるので、そちらに行ってみたいのですが、よろしいですか?」

「気になる反応?分かった。行ってみよう」

 クオンが提案する気になる場所。さて、何があるんだろう?




「あ、ありました。あの辺りの砂から特殊な反応があったので……」

「確かに、何だろうコレ……」

 砂漠にポツンとある地面の陥没地。その中に空中で留まる砂があった。この砂はいったい何だろう?


『エレキライトサンドを入手しました』

 え、何だって?


『エレキライトサンド この砂同士が擦れあうと電気が生まれ、宙に浮く砂。上手く利用すれば、重い荷物も何のその』


 アレキサンドライトみたいな名前だし、極小の宝石かと思ったら電気を発する砂だった。宙に浮く砂……つまり、重さを軽くして動きやすくするみたいな事が出来るのね。確かにこれなら荷物運びに凄い使えそうだな


「あ、待てよ?これ、触れてる物質の重さを軽量化するのか?だとしたら……これクオン凄い大発見かも!」

「マスターは喜んでくれますか?」

「勿論勿論!これを上手く使えば、砂漠と雪原のマントに革命が来るかもしれない!」

「それなら良かったです」

「お~よしよし。偉いぞクオン」

「えへへ」

 重量軽減。これが出来るなら砂漠や雪原でマントを使用する時に足跡を残さずに相手に接近出来るかもしれない。これは……ある意味革命が起きたと言っても過言ではないだろう。この砂もちょっと持って行こう


「よし、クオン。この砂も少し持って行くよ」

「はい!」

 宙に浮く砂を虫取り網を振るう様にしてクオンが深淵で集める


「わぁ……」

「取り過ぎは出来ないね……」

 集めていたクオンが砂の力によって少し宙に浮いた。これで空を飛ぶとかは出来ないだろうけど、しっかり砂の力で人1人分の浮かせる力があるのは分かった。これをマントに何とか採用すれば、足跡が付かない追跡が可能になりそうだ


「良いね。クオンのお陰でこんな良い素材を見逃さずに済んだよ」

「お役に立てて何よりです」

 これは今度空島に遊園地を作って皆で遊ぶ位しないとダメか?クオンマジで良い子や……


「クオン、シクサームに向かうけど大丈夫かな?」

「はい、行けます!」

 一旦休憩を挟もうかどうしようか迷ったけど、このまま行ってしまった方が楽かもしれない。波が来ている時に乗ってしまった方が良いだろう


「じゃあ、シクサームにレッツゴー!」

「ごー!」

 まぁ、コッソリ帰らないとイクサバンの街でもみくちゃにされかねないんですけどね




「という訳でやってきましたシクサーム。早速素材探しに行くぞー!」

「ぞー!」

 街に熱を送る巨大なモニュメントを見つつ、雪原を進む事を決める


「どうしようかな……」

「今回は何を迷っているんです?」

 そう、砂漠と違って雪原は皆基本的に生物だと体色が白いだろう。そして植物はそんなにない。だから隠れる奴が砂漠に比べたら沢山いると思う。だからこそ、どの生物を目標にするかによって、倒す相手が兎だったり、シロクマだったりかなり変わる気がする。狩りをする為に獲物にバレない様に隠密性を上げた奴か、狩られない為にハンターにバレない様に隠密性を上げた奴か。その対象にする相手によってこっちも探し方だって変わって来るだろう


「獲物かハンターか。どっちを狙おうかなって思って。過酷な環境を生存する為に隠れるってかなり大事だから、狩る側も狩られる側も皆隠れる方法はそれぞれ持ってるだろうし、何を素材にするべきかなって」

「それなら狩る側が良い気がしますが……」

「まぁ、確かにそれは言えてる。多分、隠れる技量で言えば、じっと待つハンタータイプが一番隠密性が高いかな。次点で狩られる側の存在。そして最後に追いかける系のハンターだと思う」

 海中でもわざわざ自分で疑似餌をフリフリしておびき寄せる奴だって居るんだ。だからこそ、一番狙いたいのは待機型ハンターだが……


「この極寒の地で待機型が獲物にありつけるかどうかって言うのが結構な問題なんだよねぇ……」

 待機型は待機出来るからこそ、その手段が使えるが、全身凍り付いてしまうだろうこの環境でその手段が使える奴が居るのかどうか……そこが問題なんだよね



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― 新着の感想 ―
[一言] ???『ああっ、早く食べたい早く食べたい……そうだ!念を送れば来てくれるんじゃないか!?おやつおやつおやつおやつおやつおやつおやつおやつおやつおやつおやつ』
[一言] クオンくん御手柄だ!電気で浮くなら静電気?なんか髪の毛が逆立ちそうw そして砂漠から雪原に!まーた極端に環境が変わるなあ?雪原の死神なら…シモ・ヘイへ柄?
[一言] >絶対襲来して来る人が居るんだよなぁ マントづくりの人手が楽にゲットできるじゃーん
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