表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1553/2037

アルテマアルケム

「なるほど。これは御見逸れしました。何というチーム名かお聞かせ願えますか?喋れたらで構いません」

 クオンが動いた存在を追いかけていくと、そこには泥の沼の様な物があった。そこに話しかけるクオン


『これは驚き。バレてしまいましたか……私共はアルテマアルケム。錬金術師の集団です。あなたはあのお方が創り出した生命体という認識でよろしいでしょうか?』

 泥がうねうねと動き、人型になって顔が出てきた。なるほど、この泥がゴーレムと……不定形だし、どんな所に居てもある意味不思議じゃないな。で、アルテマアルケム……錬金術関連の人が多いと。これはまた強そうな相手だなぁ


「名前を言って頂かないと分かりませんが、クオンはマスターに造ってもらいました」

『その受け答えは貴方の裏に居るマスターに教えてもらったのか、それとも貴方自身が考えてしているのですか?』

「クオンは、クオンの考えで動いています。たまにマスターに助言を求めますが、今回の戦闘は自分で考えて戦うという目的があります」

『なんと……自立型でここまでハッキリ自我があるとは……』

「戦闘の意思はありますか?」

『そうですね。先程一撃入れたハズですが既に回復済み。トラップも……貴方のサイズですとすぐにバレてしまって意味も無かったようですね……ここで負ける可能性はありますが、一番近くで貴方の性能をしっかり観察する事が出来るのでしたら、ここで戦うのも悪くないですね。戦いましょう』

 良くも悪くも研究者気質的な感じか。自分達が作った物が壊れたとしても、新しい情報を得る為に壊れたなら問題無いみたいな……


「先程の狙撃は貴方が行ったのですね。マスターの推測では弾丸が近接信管で内部に魔石を仕込んで爆発させたのではないかと推測しているのですが、合っていますか?」

 あ、クオンそれ聞いちゃうのか……それ予測が外れた時すっごい恥ずかしいから、出来れば言わないで欲しかったんだけど……まぁ言っちゃったなら仕方ないか


『なんと!?あの一撃だけでそこまで見抜かれていたのですか!これは興味深い……素晴らしい観察眼です。これは噂以上だ……出来れば是非お話をしたい……あぁ、すみません。やりますよ』

 まぁ錬金術師の集まりみたいな話をしてるし、後ろで何か言われてたりするのかな?どっちにしてもスナイパーは見つかった訳だ。これは戦うべきだろう。というかそうか。体が泥で出来ているなら、その内部に色々収納していても不思議じゃないな。なるほど、これは中身が武器庫みたいになってるかもしれない


『では勝負です』

「はい。まずは周りの物を処理しましょう【ファイアニードル】」

 如意・暴から炎の棘が発射され、木を撃つと爆発した。何か既にセットされてた物を破壊したみたいだ。触角で多分認識してたのかな?


『これも見抜かれますかっ!仕込みは基本通じない物と見た方が良いですね。虫爆弾もダメとなると、やはりコレが一番ですかね』

 虫爆弾……そんな物まであるのか。それ絶対動くタイプの爆弾だよな?それを拒否出来るのはありがたい。で、出てきたな?アレは……鉄の板みたいなのが2枚……レールガンか?錬金術師がレールガンかぁ……なんか良いな


『この距離ならこうした方が早いですね』

「なるほど。ですが、これでしたらクオンには対処可能です」

 振り下ろされた鉄の板はレールガンかと思ったけど、普通に物理で殴って来た。あれは油断ならないな……レールガンに見せかけた近接武器なのか、もしくは本当にレールガンの性能もある武器なのか。ここでの判断ミスは結構な致命傷に繋がりかねないぞクオン


「マスター。敵との打ち合いの最中にリミッターをまた二段階まで外してください」

「了解。タイミングはこっちに任せてもらっても良いのかな?」

「はい」

 クオンと相手の泥ゴーレムが鉄の板と如意・暴でぶつけ合っている最中に何処かのタイミングでリミッターを解除する。そうすればクオンはまた旋閃・崩壊を使用出来るから攻め手にバリエーションが増える


『君、本当に凄いね。自立型でここまで戦闘センスが高いなんて』

「鍛えていただいた方が違います」

 まぁ、素材集めの為に一緒に戦ったり、実際に手合わせしてみたりしたからなぁ……そんじょそこらにクオンが負けるとは到底思えない


『だけど残念だよ。そんな君を破壊しなくちゃいけないんだから』

「リミッター第二段階解除」

 ここで相手が何かして来そうだったので、リミッターを外す。これでクオンもすぐに対処出来るはずだ


「なるほど」

 泥ゴーレムの口が開いたかと思ったら、そこから大砲が覗いている。この至近距離で喰らえば一たまりもない。そんな瞬間


「この程度でしたらまるで問題にはなりませんが……」

 相手がクオンの動きを止める為に如意・暴を鉄の板で挟み込んで攻撃しようとしていたが、如意・暴を縮めて仕舞い、代わりの旋閃・崩壊を巨大化させてバズーカ砲にして逆に口の中に突っ込む。この状態でどっちが先に撃つか。大砲同士の早撃ち勝負の盤面に持ち込んだ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] なんと不定形マッドゴーレム!…閃いた! と言うか、たぶん自己鍛造弾用の鉄板だよねそれ?それで殴りかかるとはなんという伏線? 錬金術師は基本なんかやりつつもなんか隠しているから気を付けないと!…
[一言] 研究者気質の錬金術師集団とハチ君が会ったら、いろいろヤベェ代物ができそうだな……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ