表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1542/2050

合せていく

「オーブさん。棄権しても敗者復活って可能ですかね?」

「可能ですが……えっ?棄権するんですか?」

「はい。クオンと一緒に考えて決めました。僕達は棄権します」

「します」

「えっ……とぉ。分かりました。対戦相手に伝えておきます」

 すっごい困惑してるけど、まぁこれはこれで良いだろう


「これは個人的な疑問なのですが、何故……」

「バトルロイヤル環境で戦いたいのと、これは言ってしまうと失礼になっちゃうかもですが、小規模チームで本当に強い物を作れる人には上がって欲しいからですかね?大分傲慢な事を言ってるのは分かってますが……」

 少人数で良い物を作れる人達が決勝まで上がるというのは、生産系として名を売れる可能性が出てくるだろう。今回のイベントで大事なのは自分達の技術力を見せる事。後は必要な素材を集められる資金力とかその辺かなぁ?でも一番大事な技術力を見せる事に成功すれば、今回のイベントを見た人達が「あの技術力のある人達」に武装の生産をお願いしたい。となってくれるかもしれない。埋もれていた才能を発見するチャンスにもなり得よう


「僕は生産系プレイヤー達の出世チャンス?みたいなのを潰したい訳じゃ無いので、小規模チームの人達のチャンスを潰さない様にしたいので、僕達は敗者復活で沢山の相手と戦いたいなって」

 小規模チームで参加する事のメリットとしては勝ち上がれば売名のチャンスを獲得する事が出来るだろう。そのチャンスを潰したくはないし、こうした方が良い気がするんだよなぁ


「なるほど……これはハチ様をエキシビションマッチにするべきでしたかね……」

「うーん……そういう扱いをされるのはちょっと違う様な気がしますが、皆が技術力を見せたいと考えているとして、僕達はどこまで戦えるかを知りたいみたいな戦闘経験を積みたいので目的がちょっと違う感じですかね……」

 こっちはこのイベントが目標じゃなくて現状がどのくらいか探る為の手段だから、本当にどうするべきか悩ましい。技術力というより、新しい仲間であるクオンを見せたいという気持ちも無くはないけど……


「イベントの最中に追加枠……そうですね……投票枠で新たに2枠増やしましょう。決勝トーナメント進出前に敗者復活の勝者の枠として1枠。今見てくださっている観客の方々に投票していただき、そこで2枠。こうする事で、大規模2枠、中規模2枠、小規模1枠、敗者復活1枠、投票2枠にする事で全部で8枠。決勝トーナメントが3戦……いえ、ここまで来たら一度勝ち上がったら4体同時に戦闘をして、最後に残ったのが勝ちに……まさかここまで計画の変更が必要だとは思いませんでした」

 そりゃあイベント当日にルールが変わるなんてかなり好ましくない事態ではある。でも、この変更に関しては、見ている人は楽しめる様に。そして、戦う人にとってはチャンスが広がる様にという気持ちで変更していると思う


「大変かもしれませんが、より多くの人が楽しめる様に頑張ってください」

「はい。まずは観客の皆様に通知を致します」

「……なるほど。確かに今戦う人達には通知しない方が良いかもしれないですね」

 こういう投票で勝ち上がれるとか当事者達が知ってしまったら、ちゃんと戦う事よりも投票してもらうアピールの方に力を入れる人が出て来てしまうかもしれないから、その方が良いと思う


「僕達は今その話を聞いたので、僕達が敗者復活で勝てなかったとしても絶対に投票が集まったとしても上がれない様にしてください。そうしてくれれば僕達は慢心しないで戦えます」

 勝てなくても決勝に上がれる。そんな情報を得てしまえば自分達にとって良くない事なのは明らかだ。だからこそその手段で上がれない様にして貰えれば勝つしかなくなる。これが一番良い


「分かりました。では待機所でお待ちください」

「はーい」

 一応クオンと何かしらの調整とかした方が良いかな?




「さて、計画とちょっと変わっちゃったけど、やるべき事は変わらない。戦う相手は全部倒す」

「リミッターは2段階まで解除して頂いても良いですか?」

「そうだね。3段階解除はクオンのHPが減少すれば自分で出来るし、そうしようか」

 2段階まで解放しておけば、旋閃・崩壊が使えるし、対多数でも充分に戦える性能があるだろう。3段階まで解除されれば……でも3段階は決勝まで取っておきたい様な、使っちゃっても良いような……


「戦う相手のサイズは自分よりもはるかに大きい事が予測されるし、多分バトルロイヤル形式になったら、相手の事を見る時間も貰えないと思う。だからクオン自体の観察眼が大事になってくる」

「となると、スキャン機能を強化した方が良いでしょうか?」

「まぁ、それもアリだね。でも単純に敵の関節部は攻撃するには良い所だからそういった所を狙っていくのもアリだね。一撃で倒せない相手が出てくるのは当たり前。だったら相手の動きを奪っていく方にシフトするのも大事だし」

 目的は敵を倒す事1つだとしても、その手段までは1つじゃない。弱点だけを狙っていく方法もあれば、相手を動けなくして倒す方法だってある。クオンにも目的の為の手段が沢山ある事は頭の隅にでも置いておいて欲しいな



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] なんという大胆なイベント内容の変更、さすが野性の公式イベントプランナー! 実際はもっといろんなのと戦いたいという、初志貫徹のためって言うねw と言うか、投票枠なんてあったら絶対ハチくん様が大…
[一言] ハチ君がまた運営側にいるぅ!
[一言] ハチくん、運営側陣営に着く
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ