クリエイターズバトルフェスタ開催
「お集まりの皆様。本日はクリエイターズバトルフェスタに参加して頂きありがとうございます」
イベント当日の開始時間となった為、参加する人達は全員集められ、オーブさんにイベントの説明をしてもらう。まぁ、いつもの奴だ
「今回はトーナメント戦となっており、大規模な決闘エリアでの戦闘となります。なので、ボロボロの状態で勝ち進むという事にはなりませんので、純粋に自分達の作り上げた機体での勝負となります」
つまりは、戦闘中に何処かが破損して次の試合ではそれが使えないとかは起きないって事か
「勿論、戦闘時間外で換装したりする事は問題ありませんので、そこは皆様方の腕の見せ所となります」
大型ゴーレムの換装とか凄い大変だろうなぁ……まぁ、うちのクオンには関係ありませんが?
「トーナメントを勝ち上がり、優勝したチームにはこちらのクリエイターズスフィアと【トップクリエイター】の称号が授与されます」
アイテムと称号。どんな効果かまでは分からないけど、それは優勝してからのお楽しみって感じかぁ……良いねぇ。目標は高く行こう!
「2位、3位の方々にも特別なアイテムが授与されます。参加賞の他に特別賞もありますので、皆様最後まで諦めずに戦ってください」
特別賞か……何か条件がある感じか、もしくは普通に見た目とかそういう事なのか……どっちにしても目指すのは優勝だな!
「チーム人数に応じたトーナメントを組み、そこを勝ち上がった勝者達による決勝トーナメントを開催し、最終的な勝者を決めます。対戦相手を発表してから10分間時間を取りますので、対策を考えたり、換装したり自由にしてください」
なるほど、顔合わせをしてから10分か。となると、僕達は単純に作戦タイムに使える訳だ
「全体を10名以上大規模チーム。9名~5名までの中規模チーム。4名以下の小規模チームの3組に分けます。この規模ごとに分けたトーナメントでも、2位と3位には普通よりも良い物が貰えます。そして、もし負けてしまってもなんとバトルロイヤル形式の敗者復活戦がございます。それにより決勝トーナメントに進む事が出来ます」
なるほど、大規模から1チーム、中規模から1チーム、小規模から1チーム、そして敗者復活の1チームの4チームで決勝トーナメントか。敗者復活のバトルロイヤルかぁ……
「うーむ……悩ましいな?」
(どうかしたのですか?)
「ん?そうだクオン。タイマンだけで終わらせるのと、多対一もやってみるか……どうしたい?」
正直クオンのお披露目をする為に参加してる様な所あるし、クオンの性能を見せるならタイマンだけは勿体無い。敗者復活でバトルロイヤルがあるのなら、そっちもやってみる価値はあるだろう。クオンならバトルロイヤルでも勝てる気はするし……ここはクオンの自由意思を尊重しよう
(全能力を使用する為には多対一戦闘がある方が良いと思います。クオン負けません)
「負けなかったら多対一出来ないんだよなぁ……」
そうだなぁ……クオンが何処かで負けるとするなら小規模チームの決勝戦で負けて、バトルロイヤルからの敗者復活が一番戦闘回数が多いかな?やっぱり実戦経験を沢山積んだ方が良いよなぁ?
「よし、じゃあクオン。小規模チームで決勝戦まで進めたら気が進まないかもしれないけど、そこで一度負けて、バトルロイヤルでの勝利を目指そう。絶対それは過酷な戦闘になるけど、その経験はクオンをより強くするハズだよ」
(はい。より多くの戦闘経験を積む為に必要な事であれば、一度負ける事に抵抗はありません)
一応の計画としてはこんな所か。上手く行くかどうかは分からない。それに、不本意だけどクオンに1つ黒星を付ける事にもなる。やっぱり僕は負けからは逃れられないかぁ……でも、ちゃんとクオンにもその負けは自分を成長させる為に必要な物と理解してくれていると信じよう。確かにイベントでクオンをお披露目する為にここまで隠して頑張って来た。でも、ここでクオンがタイマンだけ勝ち進んでもイベント後の更なる成長を望む為には他プレイヤーが作り上げたゴーレム多数を相手にしても問題無く戦闘が出来るか確認しなければならない
「よし、じゃあクオン。僕は基本的にクオンの戦闘スタイルに口出しはしない。リミッター解除をしてあげる位だ。だから今回のこの戦闘。クオンが全部自分で考えて戦闘してみよう」
僕の指示が無くてもある程度戦闘出来るのはもう分かってる。でも、今後を見据えた時に僕と分断された時でもちゃんと戦えないと困る。だから基本的には口出しはしないでクオンに任せてみよう。それで勝てれば良いし、負けたとしても、なぜダメだったのか反省会を後で出来る
(分かりました。自分で考えて戦います)
「よし、そろそろ始まるみたいだ。準備は良いかい?」
クオンと会話している最中も参加者のトーナメントシャッフルみたいな事が進んで、僕達の組とかも決まったみたいだ。よし、今日からやっと皆の前にお披露目だ!
「では皆様。クリエイターズバトルフェスタをどうぞお楽しみください」
オーブさんの声が聞こえて、僕達は戦う場所に転送された




